藤井大輔(JX通信社/WiseVine)

データインテリジェンスに取り組む、JX通信社でAIビッグデータリスクセンサ「FASTALERT」公共担当。/GovTechベンチャー WiseVineアドバイザー(exCOO)/元放送局員。地方自治、防災情報伝達、知的財産。

藤井大輔(JX通信社/WiseVine)

データインテリジェンスに取り組む、JX通信社でAIビッグデータリスクセンサ「FASTALERT」公共担当。/GovTechベンチャー WiseVineアドバイザー(exCOO)/元放送局員。地方自治、防災情報伝達、知的財産。

最近の記事

ぼうさいこくたい2024 in熊本に参加してきました

JX通信社/WiseVine 藤井です。国が中心となって例年開催している「ぼうさいこくたい」(防災推進国民大会)、今年は熊本で2024/10/19〜20まで開催されましたが、JX通信社として、またAI防災協議会として参加してきました。 「ぼうさいこくたい」って、国民体育大会(国体)にひっかけて、防災分野の国民大会、としてネーミングされてるわけですが、国体が「国民スポーツ大会」になったので、もう少ししたらきっと、意図が伝わらなくなりますよね…。 去年は我が母校、横浜国大での

    • ホリエモンはCROSS FMを救うのか。

      JX通信社/WiseVine 藤井です。ホリエモンが倒産寸前だったCROSS FM(北九州市)を3ヶ月で黒字化した、という記事が放送業界関係者の間で結構な数シェアされていたのですが、みなさん「言いたいことはあるけど、ちょっと書きにくい」雰囲気を出されていたので、2度入社したラジオ局を退職して数年経った私が、公開情報の範囲で書く分にはお目溢しいただけるかな、と思い、思うところをいくつかメモしておきたいと思います。 そもそもの事業承継の経緯 CROSS FMはDHCが創業家か

      • GovTech東京による共同調達は浸透するか

        JX通信社/WiseVine 藤井です。 WiseVineの社員として一時期、遠隔自治体間の共同調達スキームについて関心を持って調査していたことがあり、東京都が設立したGovTech東京による共同調達スキームがうまく広がっていくのか、強い関心を持って見ています。 この共同調達スキームについて、自分の勉強としてまとめておこうと思います。なお、すべての資料が公開されているわけではないので、勘違いなど含まれていたら、こっそりX(@daisukefujii)とかで教えていただきたい

        • パナソニックコネクトのチューナー搭載サイネージコントローラーは結構かゆいところに手が届いていそう

          JX通信社/WiseVine 藤井です。公共営業という仕事をしていると、どうしても下半期は「どこに出張しているか」がイコール営業秘密なので、SNS上では低浮上になりがちです。そのうえ能登半島地震などあり、防災DXを本業とする身として、わたわたしていました。 JX通信社としての最近の取り組みは、会社のnoteをご覧ください。 ところで、Facebook上での広告などは本当によくターゲティングができているなぁと思うのですが、非常にニッチな新製品の広告がフィードに流れてきました。

          福島第一原発見学+中間貯蔵施設ツアーにいってきた

          JX通信社 / WiseVine 藤井です。最近、AI防災協議会 理事代理、という謎の肩書が増えました。 さて、東日本大震災の前からお仕事でお世話になっている方が、福島の復興に長年携わっておられて、そのご縁で、福島第一原発と、中間貯蔵施設のツアーに参加することができました。東日本大震災の当日、ラジオ局の報道フロアにいた私は、その後石巻や釜石には何度か伺う機会があったのですが、あのとき「音声の先にある想像の世界」だった福島第一の構内に入るのは、もちろん初めてです。また、同日に中

          福島第一原発見学+中間貯蔵施設ツアーにいってきた

          防災DXで、グロースハックでも、ボランティアでもない官民共創による社会のアップデートを考える。

          JX通信社/WiseVine 藤井です。JX通信社では、公共戦略部門で、自社の持つ防災ビッグデータを活用した官民連携の取り組みを広げています。 関東大震災から100年の節目となる今年は、テレビでも多くの関連特番が放送されていますが、弊社代表の米重も、先日NewsPicksさんのインターネット番組に出演し、民間プラットフォームを活用した自助・共助の意識向上についてお話ししました。その番組の中で、(弊社もお世話になっている)東京大学目黒教授が上記の発言をしていたのが、非常に印象

          防災DXで、グロースハックでも、ボランティアでもない官民共創による社会のアップデートを考える。

          放送・報道DXに求められるもの(あるいは失われる運命にあるもの)

          JX通信社/WiseVine 藤井です。JX通信社では、報道業界向けの取材DXツールともいえる「FASTALERT」というサービスを、公共分野、特に自治体防災に展開する仕事をしています。 元々、私がJX通信社で働くきっかけになったのは、東日本大震災のときに、ラジオ局でデジタル施策全般を担当していた私が感じた、様々な無力感でした。その後ラジオ局を一度退社し、再度入社した際には自治体防災に関する製品開発にも携わったのですが、それはまた別のお話。 顛末については会社の採用ページで

          放送・報道DXに求められるもの(あるいは失われる運命にあるもの)

          官民連携の入り口はどこにあるのか

          JX通信社 公共戦略部長 / WiseVine外部アドバイザーの藤井です。 WiseVineでは国や自治体の予算書の解析データの提供を通じて公共予算の合理化と官民連携のきっかけづくりを目指していました(現在は外部スタッフになっています)。JX通信社では防災DXの社会実装を目指して、AI技術やビッグデータの活用方法を提案しながら、AI防災協議会への参画を通じて、そのルール作りにも微力ながら関わっています。 国や公共分野の防災DXに関しては、デジタル庁が旗振り役となって昨年末

          官民連携の入り口はどこにあるのか

          2022年の防災DX振り返りと、防災DX官民共創協議会の行方

          JX通信社/WiseVine藤井です。防災DXという業界に身をおいていると、この年末年始も土砂災害やミサイル発射など、お屠蘇気分にもなれない事象が頻発しており、おめでとうございますという機会もないまま今日を迎えています。 年末にかけ、今年の災害を振り返るウェビナーに登壇させていただく機会がいくつかあり、まだ無料で視聴可能なものがありますので、ご関心ございましたらぜひご覧いただければと思います。 2022年は、中堅以上の企業が「もうコロナ禍前の働き方に戻ることはないだろう」

          2022年の防災DX振り返りと、防災DX官民共創協議会の行方

          ゲーミフィケーションでインフラ老朽化をどこまで救えるか

          JX通信社/WiseVine藤井です。弊社のニュースアプリ「NewsDigest」には、市民からの事件・事故などの目撃情報を投稿いただき、ポイントを付与する仕組みがあるのですが、日本鋳鉄管とWEFの「マンホール聖戦」があまりに有名になって、あちこちで「あー、マンホールみたいなやつですね!」と言われることがあります。 マンホール聖戦ってよくできてますよね(さすが日本鋳鉄管、noteもやってるんですね) インフラの老朽化は全国で一斉に起きていて、「なにか起きてから管理者が気づく

          ゲーミフィケーションでインフラ老朽化をどこまで救えるか

          災害フェイクニュースを巡るAIとAIの攻防

          JX通信社/WiseVine 藤井です。JX通信社では、AIを活用してSNSなどから災害・事件・事故などの情報を即時検知・配信する「FASTALERT」を、公共機関(国・自治体・警察・消防など)向けに展開しています。 台風14号・15号をめぐっては、線状降水帯の発生も相まって、全国で大量の被害情報がSNSや、当社の運営するニュースアプリ「NewsDigest」のユーザー情報で投稿され、「FASTALERT」でも大量の情報を配信しました。 そんな中、「FASTALERT」の

          災害フェイクニュースを巡るAIとAIの攻防

          #END展 の広告が駅に出ているのが感慨深かった

          JX通信社/WiseVine 藤井です。10年ほど前に、駅のホームから事故で転落し、意識不明になったことがあります(記憶は残っていません)。 6月8日まで、死生観をテーマにした展示会「END展」が二子玉川ライズで開催されています。私自身、上記の通り若い頃に死の淵を見たことがあることと、独身で40歳に近づき、このまま単身で死ぬとしたら、犬を看取ってからにしたいな…などと、不安を感じる年頃になってきたこともあり、他人事とは思えず鑑賞してきました。 東急の全面的なバックアップ

          #END展 の広告が駅に出ているのが感慨深かった

          BBCの「受信料徴収廃止」報道を受けて、英国政府の白書の原典を読み込んでみる。

          JX通信社/WiseVine藤井です。 JX通信社は祖業として、報道の(代替可能な業務の)自動化による経済性の向上を進め、報道機関の持続可能性を確保することを使命としています。また、私自身、ラジオ(あるいは音声メディア)業界の持続可能性を模索するための取り組みとして、V-Lowマルチメディア放送という事業に過去関わってきました。それ自体は有意義な結果を残せませんでしたが、現在テレビ業界において、V-Lowでも目指してきた「ハード・ソフト分離」による放送インフラの統合が本格的に

          BBCの「受信料徴収廃止」報道を受けて、英国政府の白書の原典を読み込んでみる。

          節電中のスタジオは「ポーズ」か。

          JX通信社/WiseVine 藤井です。 AI速報ニュースアプリ「NewsDigest」、AIビッグデータリスクセンサ「FASTALERT」を運営するJX通信社は報道機関としての社会的責任を果たすために、3月1日に社業の拡大とBCP強化を果たすべく、複数系統からの電力供給と72時間の自家発電装置が備えられたワテラスタワーに移転しています。そんな当社も、電力逼迫とどう向き合い、どう伝えるかを暗中模索しながらの一日が、やっと終わったところです。帰り道に見た、看板を消したコンビニ

          節電中のスタジオは「ポーズ」か。

          2022年道路交通法改正を読んでみる

          JX通信社/WiseVine 藤井です。 公共系の仕事に関わっていると、法令の改正や制定に関するニュースに敏感になるのですが、今年も道路交通法が改正されるようです。 道路交通法は実は毎年のように改正されていて、特に最近では、危険運転に関する厳罰化や、自動運転技術に対応するための改正が多くあります。こういったサイトでまとめられていたりするのですが、特に今回(2022年4月)の改正は範囲が広く、報道ごとに注目されているポイントがまちまちだったりするようです。せっかくなので、一つ

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          11年の間に、何をできたかの振り返り。

          JX通信社/WiseVine 藤井です。 あの日から11年が経過しました。 2011年3月11日、私はTOKYO FMの編成フロアで揺れに遭遇し、そこからしばらくの間、報道フロアで右往左往したり、東京電力から出てくる輪番停電の情報をミラーリングしたり、日本中のラジオ局とPodcastで官房長官の声を届ける仕組みを突貫で作ったり、その時自分にあったノウハウのすべてを、少しでも人々の生活に役立てるために、ラジオという手段でつぎ込んでいました。 その後、TOKYO FMを一度離

          11年の間に、何をできたかの振り返り。