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【展覧会レポ】「牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児」@ 東京ステーションギャラリー

こんにちは、whipです。

東京ステーションギャラリーで開催中の「牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児」展に行ってきました!

写真が撮れなかったので、文章ベースとなりますがぜひ最後まで読んでいただけたら幸いです。

【セッション】

この特別展が実施に至ったのにはコロナによる海外展の相次ぐ延期があったそうです。学芸員の方によるアイデア出しでたまたま横に並んだ二人の画家。それが、藤田龍児とアンドレ・ボーシャンだったようです。一見すると時代や地域も違う二人ですが、実は作品への向き合い方などに共通項を見つけることができたのだとか。そんなことから今回の特別展企画に至ったようです。こうして二人のセッションが実現したんですね!

【モチーフとディフォルメ】

二人の共通項として、モチーフの深彫と対象のディフォルメがあったように思えます。簡単に二人の特徴をご紹介します。

●藤田龍児

・闘病で右半身が不全となってしまう。
・晩年は右利きにもかかわらず左利きで作品制作。
・晩年以前の作品はあまり残っていない。
・モチーフ:エノコログサ(ねこじゃらし)、老木、犬(自己投影)など。

以下記事もご参照ください。


●アンドレ・ボーシャン

・元々は苗木職人で、晩年に画家になった。
・軍人時代の測地術を活かした細かい風景描写。
・人物画では、神話や歴史上の出来事を描く。
・モチーフ:花、花瓶など。

本展での展示を観る限り、二人の共通項としては【自然の美しさ】を自身らの葛藤に例えたことではないでしょうか。

藤田は、闘病という精神状態からの脱却。ボーシャンは、精神疾患を患った妻へのケア。そんな境遇が二人の作品内に描かれているように思えます。

藤田龍児の作品は利き手じゃない左手で描いたとは到底思えませんし、アンドレ・ボーシャンの作品はさながらアンリ・ルソーを感じさせるタッチだなと思っていたら当時の画家にもそう評価されていたようで共感しました(笑)。

二人の作品をぜひ実際にご覧いただき、皆さんのご感想を教えて下さい!

◆公式サイト

展覧会は7月10日まで開催中です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

※執筆にあたり、公式サイトやチラシ、解説パネルを参照しています。

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