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ホームセンターの什器に使える木材の種類

SPFとか集成材とかベニヤとかコンパネとか、どれ使ったらいいの!?となりがちかと思いますのでちょっとまとめてみます。

①2×4(ツーバイフォー)


2×4inch、センチメートルに直すと3.8×8.9cmの角材です。有名なのは2×4ですが、2×2、1×4、2×8などいろいろあります。
柱としてつかったり、×8や×10サイズなら天板としても使えます。
ただ結構嵩張るので、雛壇とか小型の什器を作るか、天板としては長すぎてそんな板はない!って時に使うくらいかなと思います。

ワンバイ、ツーバイ材
2×4材を天板にしたカウンター

●素材
SPFという名前ででてくることもありますが、簡単にいうと「北米産針葉樹」です。針葉樹なのでスギやヒノキに似た強度ですが木肌は白いです。

●値段
お手頃。1820mm(1.8m)のものでも600〜800円程度。※お店によります、短いものほど割高です

●使い勝手
・パーツが豊富で使いやすい
ディアウォールやラブリコなどのパーツを使って簡単に柱が建てられたり、十字やT字などに組める金属製のパーツがあります。

・メートル単位だと計算が少し面倒
単位がinch、feetのためmを使い慣れた日本人的にはちょっとわかりにくいのが難点。

・質がまちまち
「ソリ(ゆがみ)」の強いものや「フシ」のあるものも混ざっているので買う時は注意。
※フシ:枝がついていた部分で、茶色く硬い。凹んでいたり穴があいていたりすることも。見た目や加工(切りにくい、ビスが通りにくいなど)に影響します。

茶色い部分が「フシ」

●強度
強度や軽さのバランスが良い。硬くはないので加工しやすい木材です。

●質感
面取り(角が落としてある)してあって表面もある程度加工されているのでそのまま使える。

②ヒノキ、スギ角材

名前の通り、日本によく生えている針葉樹です。

●値段
お手頃。SPFよりは少しお高いかな。

●質感
SPFに比べて茶色い。スギは赤茶っぽい。
面取りなどはされていない。

●使い勝手
いろんなサイズがあるので用途に合わせて選べます。
日本の木材なので規格がcmです。

●強度
SPFとそんなに変わらない印象。

③ベニヤ、合板(ごうはん)

木をうすーくスライスして圧縮し貼り合わせた板です。

●素材
いろんな素材、加工方法があるため、ものによって耐水性、質感などに違いがあります。
(詳細後述)

●値段
無垢材などに比べれば安いです。
同じ厚み、大きさでもコンパネ2000円くらい〜シナ合板8000円と価格差がかなりあります。

●強度と重み
密度がある分、ちょっと重い。
とても強く、無垢材や集成材と比べると薄くてもかなりの重さに耐えられます。

●使い勝手
・向きを気にしなくていい
木材は向きによって割れやすい方向がありますが、ベニヤは木目を交互に重ねてあるため、向きを気にせず使えます。
ビスなどで割れにくいのも特長。

・重い
密度があるので体積の割に重量があります。1.2cmの厚みのサブロクサイズ(910×1820mm)だと10kgくらいあります。

・切りにくい
丈夫な分、ノコギリで切ろうとするとまあまあ大変です。

●種類

・針葉樹合板

安い。
厚みは12mm、サイズはサブロクのみ。
ささくれとフシが多いが木目がきれい。

・コンクリートパネル

略してコンパネ。
厚みは12mm、サイズもサブロクのみ。
安い。
表はそこそこ綺麗だが裏は茶色。
表面は針葉樹合板よりはきれいだがシナには劣る。
強度と耐水性がある。

 

・T1、T2、T3

耐水性の違いです。
この中ではT1が番耐水性がありますが、屋内で使うならどれでもいいです。
大抵ラワン材。

・ラワン合板

熱帯域のラワンという木で、年輪はなく成長が早い分ちょっとスカスカしています。
値段は12mmのサブロクサイズで3000円くらい。用途により厚みが選べます。
2、3、5.5、9、12、15mmあたりよく使います。

・シナ合板

中はラワンなどの安い素材で、表面だけシナという高級木が使われている。
お高い。12mmのサブロクで8000円くらい。
見た目、肌触りが良い。
厚みの規格はラワンに同じ。

・防炎ベニヤ

デザフェスなど一部のイベントでは防炎でない木材は使えないことがあります。
素材は見た感じラワンっぽい。
普通のホームセンターでは売っていないので、ネット通販か材木店にお願いして取り寄せ。
厚みは選べるが、サブロクサイズの1枚売りが基本のよう。
12mmのサブロクサイズで9000円くらい。

裏の防炎を証明するステッカー

ベニヤの各厚みごとの扱いと強度(私の主観)

〜3mm
湿度で反る。
手で割れるくらいの強度。
カッターナイフで切れるので加工は容易。

5.5mm
パンチで割るのはなかなか大変な程度の強度。
重いものを乗せない(アクセサリーの陳列程度)なら天板として使えます。
重いものを乗せるとたわむ。
反りがでるので屋外など湿度変化の激しいところでの保管には向かない。

9mm
値段と強度のバランスはいい。
ホームセンターのビスが大抵最小で10mmなので使うと先が飛び出る。

12mm
強度があるので机の天板にした場合、上半身あずけてもたれるくらいはできる。
ビスを使える最低限の厚み。

15mm
天板にしたとき、上に平均的な女性くらいなら乗れるくらいの強度。
什器としてはちょっとオーバースペック。

・ファルカタ、桐(キリ)

スッカスカで軽い。柔らかく切りやすいが強度も低い。ハリボテ部分や強度の必要ない天板に。

・MDF

木材を粉砕して固めた板。
粉砕の方法によってファイバーボードとパーティクルボードの2種類にわけられる。
ラワンやシナに比べ強度は劣るが加工はしやすい。
木目はないので木材らしさはない。
水や湿気に弱い。

パーティクルボードの壁。
ナチュラルやインダストリアルな雰囲気と相性よしです。ラフな素材なので、ブリティッシュなどの硬い雰囲気とは相性イマイチ。

・有孔ボード、パンチングボード

一定間隔で穴の空いたベニヤ。大抵ラワン。
色は色々。塗装もできる。
パーツがいろいろあって、棚やフックが自由に配置できるので什器として大活躍。
オシャレという観点ではやや劣る。
穴と穴の感覚(ピッチ)が25mm、30mmと種類があるので、フックなどのパーツを買う時は対応しているか要確認。25mmが多い気がする。

④集成材(しゅうせいざい)

木片を組み合わせて大きな板状に加工したもの。

手前の板が集成材(着色後)

●素材
いろいろありますが、ホームセンターではパイン(松)が主流。
メープルとかもあります。
パインは軽さと柔らかさのある素材。

●値段
同じ強度の場合、ベニヤに比べると高い。
無垢材よりは安価。

●使い勝手
・見た目がよい
木目がきれいなのでテーブルなどインテリアの見た目が重要になる部分によく使われます。

・厚みがある
良くも悪くもベニヤと比べて厚みがあります。
テーブルなどではベニヤより高級感がありますが、かさばるので什器としては持ち運びに難あり。

・木の方向性がある
横と縦で強度に差が出るので、カットして使う時は一考の必要性あり。

・そりにくい
無垢材と比べて割れや反りはでにくいです。

⑤すのこ

百均DIYでも定番の、細い板を繋ぎ合わせた板。
下に敷くのが本来の使い方ですが、アイデア次第でいろいろ使えます。

棚の天板にしたり
目隠しやパーテーションにしたり
箱にしたり

●素材・強度・値段
百均のすのこは桐です。ホームセンターにも桐すのこはあります。軽いかわりに強度はかなり低い。安い(100〜800円くらい)。
ヒノキのすのこもあります。高い(大きいものだと数千円)ですが強度は抜群。見た目も綺麗です。

●使い勝手
最初から板が繋いであるのでそのまま使える。
サイズが決まっているので自由度は低いが、桐ならカットは簡単。
隙間が空いているので中や向こう側が見えてしまう。
小さい棚や箱を作ればそのまま卓上什器に!

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