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小さき人

 前回の記事を書いてからだいぶ時間が経ってしまった。あれから2ヶ月が経過した今、胎内にあった命は1人の人間として実体をもち、日々私たち夫婦を翻弄している。

 だいたいにおいて順調なのだろうと思う。こだわりはないつもりだったが「…強いて言うなら、母乳で」。結果、生後2日目以降哺乳瓶の出番はない。夜一瞬たりとも布団に降ろせない日もあることを覚悟していた。だが今のところ、多少の寝ぐずりはあれど寝てしまえば3時間の連続睡眠は確保できる(哺乳瓶の用意片付けがないのも大きい)。
 それでもやはり時間軸が新生児になり、我慢することも増えた。当然寝不足でもある。イライラもする。そしてそんなことはお構いなしに泣き声が始まる。

 これから先、こんな程度では済まないなにかが起こり続けるだろう。彼と私は方針で揉め、本人を叱りつけ、ギスギスした空気が家に漂うことだってあるだろう。
 それでも待ち望んだあなたを手放したくなることはない。

 
 小さき人よ、改めて我が家にようこそ。

 

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