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那智勝浦町で開催のビジネス研修、和大初の参加者

 「生マグロ日本一!大自然のパワー溢れる熊野の恵みを生かした新商品開発」と銘打った学生対象の起業支援プログラムが昨夏、和歌山県那智勝浦郡で催された。参加した経済学部4回生の奥長佑夏さんにZoomで取材した。

 このプロジェクトは学生向けビジネス研修「武者修行プログラム」の一環で、地域の人たちとの連携を活かし、宿泊場所の確保や衛生管理の指導、商品開発に向けての情報提供などのサポートを受けて開催される。

 今回は生マグロの水揚げでトップの那智勝浦を舞台に、学生3,4人ずつがチームを組み、観光や食品など与えられたテーマに沿って新しい商品やツアーの開発に取り組んだ。出来上がった企画書の中から、客の意見や利益なども勘案して最終プレゼンをもとに評価が行われ、実行されるか否かが決定される。

――どうして参加してみようと思ったのですか。
「元々、知り合いの先輩が参加されていて凄く良い経験になると教えてもらい、興味を抱いていました。三回生の夏休みに何か新しいことに挑戦をしてみたいと考え、武者修行プログラムのことを思い出して参加してみました」

――実際に取り組んでみてどうでしたか。
「想像していたより遥かに良かったです。ファシリテーター(進行・サポート役)の方にフィードバックをしてもらったり、新規ビジネスの作り方を教えてもらったりしました。チームビルディングの方でも、自分の足りていないところを面談とかして下さいました。チームメンバーとは一日中話したりした中で自分を見つめ直す機会が増え、自分が逃げていた弱みなどに向き合える時間もつくり出せたと思います」

――感銘を受けた企画はありますか。
「ビン玉を使いインスタ映えを狙う企画が印象的です。昔ながらのこの町と現代をつなげたいとの思いから、町の名物マグロを取るためのはえ縄漁業で昔使われていたビン玉というものを用いたものです。町の中では、ビン玉がインテリアのように飾られており、それをヒントとして若者がこの町と触れ合う機会を増やしたいと考えたようです」

――今回の経験を今後にどう活かしていきたいですか。
「今までは他のサークルなどで同じような失敗を繰り返すことが多かったのですが、このプログラムを通じて学んだ「PDCAサイクル」、つまりPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)などの循環を取り入れて、苦手なことにも挑戦していこうと思います」

――最後に那智勝浦町への印象はいかがでしたか。
「大学生活の中で地名だけは聞いたことがありましたが、どんな所かは分かっておらず、和歌山県自体をあまり観光の対象とは考えていなかったように思います。しかし、実際に現地に出かけ、アンケート調査を行った際に土産屋のおばあちゃんや寺院のお坊さん、ゲストハウスのオーナーさんなど色々な地域住民や観光客と話す機会があり、この地ならではの素晴らしい風土を実感し、そこに生きる人たちの温かさに触れることができました。アクセスは良くないが、那智の滝、那智大社、熊野古道、マグロなど魅力に溢れています」

                                                                                                 取材・藤原

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