見出し画像

パスワーク 09 隠者

夢日記 1021「9隠者」第一夜

僕は高校に入学した。
100人は余裕で入れるほどの大教室。
前面に大きな黒板があり、それが側面にも続いている。

教室に並べられた木製の机には個人名と志望校が書かれている。
僕は自分の名前が書かれている座席を探している。
あった、かなり後ろの方の席だ。黒板が小さく見える。

見たところ男子生徒ばかりのようだ。学ランを着てみんな幼い顔をしている。
たぶん自分もそうなのだろう。

教壇に男が立ってカリキュラムの説明を始める。
今の座席は仮のもので毎月成績順に席替えをすると言っている。
ここは受験校なのだろう。

それならば黒板の見やすい前の方がいいな。できれば窓際が。

場面が変わって、白い服を着た女の人たちがいる。教授陣のようだ。
なかにひとりだけ着物を着ている女性がいる。
藍鼠の衣にうすい辛子色の帯。たぶん学長か、学部長といった人だろう。上品で毅然とした印象だ。

女性たちはみな先の尖った白い大きな帽子をかぶっている。
学長の帽子だけにリングがついている。

ここで突然解説が入る。神仏習合の鳥居には両柱にリングがついています。これが目印です。(私の住む国東半島は神仏習合文化の土地なので、このリングのことは以前から知っています)

学長は言う。
みんな頑張りなさい。どんどん殺して、皆殺しにしなさい。

再び場面が変わって、
僕たちはアフリカから船で到着した荷物を仕分けしている。
豆の入ったカゴがある。
ぼくはカゴごと豆を茹で上げる。そしてふと気づく。豆の中にゴキブリが混ざっている。しかもまだ生きている。

僕は周りの人に声をかける。
「みなさんアフリカのゴキブリが入っていますよー、食べる人いませんか?」

大きな白い鳥が荷物に混じって出てきた。
小ぶりのダチョウくらいの大きさで、白い体に首のところに黒と赤の羽毛がみえる。
口を大きく開けて鳴いている。きれいなピンク色の喉の奥の奥が見える。体は大きいけど、まだ幼いのかもしれない。
すごくお腹をすかしているみたいだ。僕に向かって大きく口を開けている。

餌をさがさなきゃ。


夢日記 1022「9隠者」第二夜

家、親戚、あるいは制度のはなし?

僕は元恋人の母親ら数人と車で移動している。
元恋人のうちで車を乗り換えなければならないのだ。

彼女の実家に着いた。家の灯りは消えていて誰もいないように見える。
駐車場に一台の車。元恋人の車が停まっている。

XXさんが帰ってきているんですか?
母「知らないけどこの車に乗り換えて出発しましょ」
無断で車を使うことはできないと、僕と仲間たちは強く主張する。
お母さんは折れて家の中に入っていく。
無人に見えた家だが二階から人の話し声がする。

しばらくたって人がたくさん降りてきた。
彼女の親戚たちだ。みな赤い顔をしている。そして喪服を着ている。
通夜でも行われていたのだろうか?

その集団の中に僕の父親も混じっていた。
やはり酒に酔っているようで足元がおぼつかない。
そしていたく憤慨している様子。

「XX寺の坊主がけしからん、あいつは悪人だ」と父は酩酊状態で僕に語りかける。
ちょうどその時その住職が近くを通りがかった。
父と坊さんのやりとりが続く。父は酔っ払っていて要領を得ない。

そしてその坊さんが言う「そういえば数年前、不審な死に方をしたご親戚がいましたね」
その死の原因がさも父の側にあるような言い方だ。
さすがに僕も不快な気持ちになって坊さんに指をさす。


場面が変わって大広間に親戚や友人たちが集まっている。
僕と恋人の結婚話をしている。
どうやら親戚から結婚に反対されているようだ。

僕は恋人を前にそこにいる大勢の人に向かって一人で話している。

「結婚なんてほんとうはどうでもいいんです。僕たちの家が何をしていようが、お互いの両親がどんな人だろうが、僕たち自身の仕事さへどうだっていい。ただ僕はこの人と一緒にいたいだけなんです。僕はこの人を守りたいと思っていますし、僕はこの人と一緒にいると安心なんです。」

と僕は静かにはなしている。

話の途中で僕の友人のひとりが唐突に割り込んでくる。
「お先に失礼しなければならないので、その前にひとこといいですか?」
友人はマイクをとって僕の応援演説をはじめた。僕がいかにいい人間かを語り出した。

僕はとても迷惑している。


夢日記 1023「9隠者」第三夜

「けらの」というひょっとこのはなし。

最初は三つのさなぎが登場する。
さなぎのような、あるいは顕微鏡で見るゾウリムシのような、とにかくそんな形態だ。
それぞれが身体の一部をやりとりしているようだ。
玉を持ったさなぎがいいる。そしてその玉を交換している。

場面が変わって、おおぜいの人たちと船旅をしている。修学旅行かな。
それそろ帰り支度をしなければ。帰港地が近づいている。僕は荷造りを始めている。

再び場面が変わって、窓の直下は港から続く運河になっている。
友人と二人で窓から海を見下ろしながら話をしている。

ふと海面に黒い影が走るのが見えた。なんだろう?
やがてその影は海面に浮上した。イルカだ。それも特大の大きさだ。

そのイルカは僕たちに気づいているようで直下の海面を親しげにくるくる回っている。ときおり海面を蹴って飛び上がる。
顔が見えた。イルカにしては鼻先が尖っている。まるでタツノオトシゴの頭のようだ。そして眼が青い。トルコ石をはめ込んだような真っ青なブルー。発光しているようにも見える。
青い目は私を見ている。そして笑っているようだ。

娘に見せてやろうと、隣の友人に頼んで呼びに行ってもらった。
その間もイルカのようなそれはときどき飛び上がって僕の方を見る。

よく見るとイルカの下半身にはトラックがくっついている。つながっているのだ。
それがたいそう不自由そうだ。

突然、イルカは僕がいる窓めがけて飛び込んできた。トラックの部分が家の中に飛び込んだ。
僕はとっさにトラックの荷台をキャッチして家の中に引き摺り込む。
反対側から顔が覗き込む。人の顔をしている。

「トラックを引っ張り上げてくれないか」その男は言う。しゃべれるんだ。さっきまでイルカに見えたその人である。
僕は言われたとおりにトラックを引っ張り上げたら、胴体がちぎれた。
僕はその男とはじめて顔をつきあわせる。

男「あんた、見たことあるよ」
僕「え、ほんとに。どこで?」
男「あんた隣町の海洋センターに行ったことはないか?」

たしかに僕は一度だけその海洋センターに行ったことはある。

僕「もしかして海洋センターで働いてたイルカですか?」

男はそうだと言う。働いてたと言うか、働かせられていたのだそうだ。

そうこうするうちに男はディスプレイ画面の中に収まっている。となりには水槽があって白い砂にサンゴが生えて、綺麗な熱帯魚が泳いでいる。赤い水車もまわっている。

僕「あなた名前があるんですか?」
男「もちろんだ。ケラノという。」
ケラノだかセラノだかよく聞き取れなかったのだが、まあどっちでもいい。

そのうち僕もだんだん思い出してきた。
たしかに僕もこの男に会ったことがある。それは海洋センターのイルカではなくて僕が海岸を散歩していたときだ。
顔に特徴がある。かれの顔はひょっとこに似ているのだ。
夢の中で友人と一緒に散歩していたときに海岸に落ちていたひょっとこのお面だったかもしれない。
あるいはひょっとこに似たヒトデだったかもしれない。あるいは人面石だったかも。

場面が違えどもお互いに出会った記憶があったと言うことらしい。

そのうち元妻に連れられて娘がやってきた。
幼い娘は水槽の中身に興味があってサンゴの枝をさわって折ろうとしている。
ケラノはびっくりした顔でそっちを見ている。

「なんてことするんだ。やめなさい」僕は娘をしかる。
元妻はさらにサンゴの枝を鋏で切ろうとしている。
僕は激怒して「おまえたち、もう帰れ!」怒鳴りつける。

娘は泣きながらその場を去り、元妻は悪態をつきながら帰って行った。

すでにケラノはディスプレイのなかから消えており、あとには南国の海と椰子の木のある風景が映った天気予報のテレビ番組が流れている。
天気予報のナレーションはケラノの声だ。

こういう仕事もやっているんだね、ケラノは。僕は感心している。

ケラノとはそのうちまた会えるだろう。


夢日記 1025「9隠者」第四夜

私は中空にいて眼下を見下ろしている。

底の方によく見慣れた弁当箱型のストレージ(うさぎ900)があって、おもてに「時間」と書かれている。
自己修復キットだ。それが私にはわかっている。
疲れているのだなと自覚している。

ストレージを手にとってレバーを上下し、さらに左右に倒して十字をきる。

箱が開いて、なかから分銅がついた紐を取り出す。
胸のアナハタチャクラのまえでゆっくり右回りに回転させる。
分銅は自律的に回転し始めてブーンという唸りを発している。


夢日記 1026「9隠者」第五夜

地水火風の四つのストーリーのなかにそれぞれ地水火風の四つのエピソードがあるロールプレイングゲームを行なっている。
たまご形の鉱物のようなものに数式のような文字が書きつけられていて、その文字は地球上のものではないみたい。
もちろん読み取れないのだが、複数のエピソードのなかにときどき出てくる。シンボル化しているのだろうか。

シュレディンンガー方程式のような、イメージはこんな感じ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/シュレーディンガー方程式

なぜシュレディンガー方程式に似ていると感じたのかわからないのだが。これは風だな、と思った。

他にも同じくたまご形の鉱物に細かい模様/パターンが書き込まれていて、これはそれぞれにすべて模様が異なる。これは地だろう。

水と火は形が定まらないらしく定着しきれずにいる。


和服の女と出会って親しくなる。
だんだん接近してキスをする。
舌と舌がからみあって唾液が混ざり合って舌先が震える。
唇がはなれる。見つめ合う。

僕は帰ろうとする。
「今日は泊まっていけば?」と女は言う。
「それはまたこんど」僕は言う。

場面が変わって、集団の中で彼女と僕は隣り合わせでいる。
僕は彼女の髪の匂いを嗅ぐ。
「気づかれるから、お願い」と女は体をくねらせる。
「だいじょうぶだよ」

夢日記 1027「9隠者」第六夜

図書館にいる。四方の本棚には本がぎっしり並んでいる。
ちょど腰の高さに穴が空いていてそこに老人が入っている。
穴は三つあって3人の老人が本に挟まれて座っている。みな機嫌が良い。
その3人の老人は裁判官だそうである。
「これからXXで裁判が始まりまーす」
私はそこらじゅうに大声でふれてまわる。


私はすっぱだかで街を歩いている。
人も車の通りもあるのだが私は気にしない様子。
そのうち何を思ったか私は走り出す。


銀行の通帳を開いて見ると預金残高がちょうど0円になった。
最初はびっくりしたけど、清々しい気分。


夢の中でタバコを吸う方法を教わった。
イメージのなかで口をすぼめて細く息を吸い、肺にいっぱいになったらフーっと吐き出す。
これがけっこう美味しいのだ。現実でも試してみようと思う。

そういえば最近は夢の中で食べ物を咀嚼していることが多い。

他にも色々なシーンがあったのだけど、定着しきれませんでした。


夢日記 1028「9隠者」第七夜

皮膚の下、筋肉の外側に薄い層の膜があってその層を活性化したエネルギーが全身を巡る。
大胸筋から肩の三角筋、上腕二頭筋、二の腕をととおって指先へ、爪と肉の間から放出される。
また大胸筋から腹直筋、腹斜筋、大腿筋をとおって足先から出てゆく。
やがて骨格のかたちが薄れていき、繭のような卵のようなツルリンとした表面が意識される。
とても気持ちがいい。私は繭の中に包まれている。

私はカメラマンとして青山のスタジオで写真を撮っている。
モデルは背が高い黒髪の美女で白い顔をしている。髪が長く、表情がない。
彼女は横になり、一枚一枚服を脱いでいく。
写真に撮るのは脱いでいった服の方で、コート、ジャケット、ブラウス、スカート、そしてストッキングと中身のない中空の虚像を写真に記録している。

北の島に移動しようと誰かが言った。
北の国ではすべてが抽象化されつつあり、ますます形が整理されているようだ。


夢日記 1101「9隠者」第八夜

3人で旅をしている。
3人の頭の上にはドーナツのような大きなリングが浮かんでいる。
頭の上半分がかくれるくらいのサイズなのだが目はちゃんと見えている。
遠目に見ると人の姿がキノコのようにも見える。おもしろいかたち。

第一ステージでは0から9までの数字を扱っていて1と9の組み合わせから始まり、その他の数の組み合わせもクリアした。クリアすることの意味は0から9の安定した状態を保つことである。
この計算はドーナツ型の帽子の中でおこなわれている。こつは1と9の組み合わせからはじめること。あとは自動的に落ち着いてくる。

そして3人は歩いて第二ステージに向かっている。
目の前に高速道路がある。かなり交通量が多く私たちは道路を渡るために車が途切れるのを待っている。
道路の向こう側には洞窟の入り口があり、真っ黒い大きな穴がこちらを睨んでいる。

この高速道路が境界線なんだな、と私たちは理解する。
やがてカンテラをフロントにたくさん吊るしたトラックが目の前を通過する。
運転手のおじさんはパイプを加えながら前方を見て笑っている。

トラックの通過とともに車の流れが途切れた。
この間に私たちは道路を横断する。
これから洞窟の中に入ろうとしている。

入る前に3人はそれぞれ自分を守護してくれるアイテムを一つだけ選ぶことになった。
私は豚を選んだ。
本当は龍とか虎とか強そうなものを探したのだが、そのとき自分のポケットに入っていなかったのだ。
だから一番お気に入りの豚を持っていくことにした。
他の一人は同じように動物を選んだ。
もう一人はラムネを選んだようだ。炭酸水かな?
さて準備は整った。穴の中に入っていこう。ドキドキしている。


場面が変わって私は展示会に来ている。
いろんな商談が行われている。
でも私自身は参加していない。

展示会場を歩いているとキノコの展示部屋があった。
私はその店を主催している若い男と話し込んでいる。
「なかなか一人でやるのはたいへんです」その男は私に愚痴る。
「いや、キノコはこれからとても可能性があるから、すばらしい企画だと思うよ。頑張って!」
「シロシビンは特に将来性があるよ。時間と空間を消してしまえるから」私はいう。

いつのまにか私たちの周りに人だかりができていて、私たちの話を若者たちがじっと聞いている。

ーーー
以前の夢でバームクーヘンを被っていたことがありましたが。今回はもっと大きなサイズのドーナツでした。同様の機能を持つようです。ゆっくり回転しながら計算します。

シロシビン(シロサイビン)はマジックマッシュルームの主成分で最近医療用途で注目されている物質です。薬物中毒の治療やとくに終末医療に使われるそうで、時間と空間の溶解。個としての執着を消す、つまり主客の区別がなくなる。継続的に服用する必要がなく一回の処方でかなり長い期間効能があるそうです。私も30年以上前に食べたことがあって、もしかしていまだに効いてるのかも。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?