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【エッセイ】2度と会えなくなる友達が増えていく
3ヶ月分課金して始め、疲弊しては辞め、疲弊を忘れては始めることを繰り返し、トータル1年ほどマッチングアプリをやっていた。
長く続ければ続けるほど、信用出来ないものってなーんだ。というなぞなぞの答えはマッチングアプリである。
大抵のものは長く続ければ技術が身につき、熟練度が増していくけれど、マッチングアプリは長く続けている=その間恋人が出来ていないことになる。継続は力なりの唯一の例外だ。
疲弊する理由は、初対面の人と関係性を0から作り上げることとか、複数の相手とやりとりを同時並行でやることとか、たくさんあるが、1番はタイトルにもあるとおり
2度と会えなくなる友達が増えていくからだ。
普通、人と人(恋愛対象同士)とが出会い、仲良くなり、友達になる流れの中で、恋愛は必ず視野に入るわけじゃない。結果的にそうなってしまうものだ。
でも、マッチングアプリでの人と人との関係性は、恋愛対象になるかどうかがベースにある。つまり、終着地点が必ず存在してしまうのだ。
共通の趣味の話で盛り上がり、そこから派生して人柄や価値観を知り、友達と言えるくらいの親密になった後は、恋人になるか、2度と会わなくなるかのどっちかの選択肢しかない。
なぜならマッチングアプリが恋人を探すという目的があり、そこに集まる人は、その前提があって出会うので、恋愛感情が発生しない相手と、そのまま関係を続けることはほとんどないからだ。確かに、友達が欲しくて始めるわけじゃないもんね...。
だからマッチングアプリを続けて、恋人が出来ない場合、それは2度と会えなくなる友達が増えるということだ。それがすごくしんどい。
マッチングアプリ以外のきっかけで出会っていれば、友達になっているくらい気が合い、趣味が合う相手と、恋人という枠にたまたま収まらなかっただけで、もう会えなくなってしまう。あーつらい。
せっかく共通の趣味があって、何回も会っていいと思えるくらい人としては好きなのに、なんで恋愛として好きじゃなかったら、もう会えないのだろう。友達として会えても良いじゃん!笑
だから、その人と出会って、自分の人生の中に生まれたA∩Bの部分"だけ"を抱えて生きていくのだ。だから日常の中でそのA∩Bに触れる機会があるともやもやする。
友情は終わりを想像しないのに、恋愛は終わりを想像するのはなぜなのだろう。
初対面という始発駅から、友情という駅を通過し、恋愛という終点へ向かう電車に乗る人もいれば、友情と恋愛ではそもそも路線が違う電車に乗る人もいて、マッチングアプリは後者の人のための電車なのかな。
思えば、友情と恋愛感情を分けて考えたことはなかったし、その違いがあんまりはっきり分からずにずっと生きてきたかもしれない。
それを深く自問自答していくと、すごく深い話になっていくのではないかということに最近薄々気づいてきたので、それはまた今度。
物書きになりたいという夢を叶えます