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#87 礼に始まり礼に終わる【書評】think civility

◾️はじめに

第4週はビジネススキルやライフスタイル、スタンスです。
本日は礼節、礼儀正しさなどの意味のcivilityの大切さを学べる本、その名も”think civility ” です。

◾️著者

クリスティーン・ポラス

◾️訳

夏目 大

◾️要約

礼節がある行動を取ることが自分と周りの人を幸せにする。礼節や無礼は周りの人に影響するため。常に笑顔を心がけ、相手を尊重し、話を聞くことを実践する。組織マネジメントにも礼節を取り入れる。礼節を重んじる企業は成功に近づく。周りのために頑張る、助け合う雰囲気の元になるのが礼節であるため。

◾️感想

まとまりのある本だと思う。
タイトルの答えがこれだと書かれていて、事例がふんだんにある。
まとめを読んで理解できる。

礼節という一見成果と関係ないものが個人でなく組織全体の成果に、それも一時的でなく、継続的な成果につながっているというのはある意味で救いであり、しっかり礼を失しないようにしようと思った。
勧善懲悪ではないがやるべきことをコツコツ続けることこそが成功への道。

◾️要約(詳細)

<第一部 なぜ礼節ある人は得をするのか>
◆第1章 無礼な人が増えた理由
職場でテクノロジーの進化により人間関係が複雑化し、面と向かってどう接したらいいかわからない人が増えたため無礼な人が増えた。

◆第2章 無礼な人がもたらす5つの費用
無礼な人は同僚の健康を害し、会社に損害をもたらし、周りの思考能力を低下させ、回ったの認知能力を下げ、周りを攻撃的にする。これらの費用は計り知れない。

◆第3章 礼節がもたらす5つのメリット
礼節があると個人として、仕事が得やすくなり、幅広い人脈が築け、出世の可能性が高まる他、組織として礼節ある上司のチームは成果をあげやすく、礼節ある経営者は従業員に安心感を与えるというメリットがある。

◆第4章 無礼は無礼を生み、礼節は礼節を生む
言動の影響は直接関わった人だけでなく、はるか遠くに広がっていく。関わった別の人にも伝わる。

<第二部 あなたの礼節を高めるメソッド>
◆第5章 あなたの礼節をチェックしよう
テストを受け、他人からフィードバックをもらう。どう具体的に変えるかアイデアを集める。客観的な評価基準を見出し、効果をあげているか判断できるとよい。

◆第6章 礼節ある人が守る3つの原則
礼節ある態度をとるため、笑顔を絶やさず、相手を尊重し、人の話に耳を傾けることが大切。

◆第7章 無意識の偏見を取り除こう
誰もが無意識の偏見を持っているのでどのような偏見を持っており、どう他人との関係に影響しているか考える。
先入観をもっているとわかったら伝えてなぜ傷つけるか皆が理解するよう話し合うのがいい。

◆第8章 ワンランク上の礼節を身につけるための5つの心得
与える人になり、成果を共有し、褒め上手になり、フィードバック上手になり、意義を共有することがワンランク上の礼節を身につけるために必要

◆第9章 礼節あるメールの作法を身につける
オンラインでもオフラインでも礼節を心がける。相手の立場を考えツールを使う。

<第三部 礼節ある会社になる4つのステップ>

◆第10章 礼節ある人を見極める採用システムを作る
体系化された面接を行い人格を見極める。
関係者によく話を聞き、志望者を見極める。
価値観を示し、価値観の中で働きたいか考えてもらう。


◆第11章 礼節を高めるコーチングを取り入れる
行動規範を提示し、礼節を守ることを経営理念に入れるべき。
フィードバックを与え適切にコーチング、トレーニングが必要。

◆第12章 誤った評価システムを改善する
評価すると動機になり、さらに力を尽くそうとする。
結果だけでなく過程が評価される文化をつくる
成功に向かって動いた人を高く評価することを当たり前に。

◆第13章 無礼な社員とどう向き合うか
しっかりチェックし、無礼な行為を許さない。
社外からの無礼についても毅然として対応する。
やめていく人も丁重に扱う。

<第四部 無礼な人に狙われた場合の対処法>
◆第14章 無礼な人から身を守る方法
自分の仕事が意義深いものになるようにする。笑顔にしてくれる人と仕事する。無礼な扱いを受けた時は引き摺らない。
健康でいるよう心がける。

◾️アクション

礼節を守ろう。
常に笑顔で、相手を尊重し、人の話を聞く。
息子の話を遮らない。

◾️読みやすさ

★★

◾️ハッシュタグ

#think civility

#礼節

#組織にも礼節を

#親しき仲にも礼儀あり

#クリスティーン・ポラス

#夏目  大

◾️まつわるストーリー

「どうも、こんにちは」
「あ、どうも」
「礼儀をちゃんとしているって大事ですよね」
「そうですね」
「テクノロジーが発達して、無礼な人が増えたみたいです」
「というと?」
「例えば隣にいて会話したら済むのにメールする、みたいな」
「ああーなるほどね、なんかそれが逆に失礼ってこともあるよね」
「本人は気がついてないけどね」
「web会議だと顔見えなくてさらに失礼なこともあったりね」
「なんかね、顔見ないとねー」
「生産性との関係もあるしね。無駄話の有無で、会議の生産性が変わるし」
「無駄話にも必要な時もあるだろうけど」
「そうね、けどそうしたツールや手段が変わっても、ベースは礼儀正しい、っていうこと」
「うん」
「それが組織のベースに必要で、その上で働くことで組織も伸びていく、と」
「心理的安全とかも得れるのかな」
「そうね、プレイヤーがその能力を発揮できるようにするのがマネジメントだから」
「おお」
「採用でもちゃんと人を採用すべき、いい循環を起こすんだ」
「ふーん」
「んで、全ては礼節からだよ、って書いてあるのがこの本です」
「はーい」

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