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#109 片方よりは両方 【書評】両利きの経営

◾️はじめに

第4週なのでビジネススキルやライフスタイル系。ビジネススキルではないかもですが、経営についての本です。



◾️要約

成功している企業は深化ユニットと探索ユニット両方を上手く回している。
探索ユニットと深化ユニットを共存させるには包括的に訴える抱負、基本的価値観、幹部チームの強い結束が必要。
そうすると探索ユニットは権限を与えられ、幹部チームは一定の尺度で有望な実験を行う選択肢が持てるようになる。

◾️感想

「イノベーションのジレンマ」のアンサーソングとでも言うべきか。
ジレンマをのりこえるため、イノベーションユニットをスピンアウトすればいいわけじゃないよ、と言っている(気がする。)

何事もバイモーダル。
あっちで結果出しつつ、こっちで種蒔く。
レガシーモダナイゼーション。

両利き。
片方しかできないより両方の方がいい。
ルールがあればボールを投げるのは片方だけと決まっているかもしれないけど
ビジネスはボール二つ持って両方で投げても、いいからね。

◾️要約(詳細)


◆◆第一部 基礎編 破壊にさらされる中でリードする
◆第1章 イノベーションという難題
深化ばかりの企業は変化に弱い。
破壊的イノベーションに対応していくことが企業存続に必要である。

◆第2章 探索と深化
深化するのに必要な能力と探索の能力は異なる。
成功したプロセスに固執する。
そこにサクセストラップがある。
それを回避するため深化だけでなく、探索も行う。つまり両利きの経営が必要。
Amazonはそれを体現している。

◆第3章 イノベーションストリームとのバランスを実現させる
探索事業と深化事業では調整能力が異なる。
イノベーションストリーム、組織能力の既存、新規と市場の既存、新規を見極めバランスを取ることが重要である。

◆◆第二部 両利きの実践 イノベーションのジレンマを解決する
◆第4章 六つのイノベーションストーリー
USAトゥデイやチバビジョンなどの6つの成功事例をみた。
バランスをとること、つまりマネジメントが重要になっている。
既存の事業(深化)で得たことを活かし、既存の資産を活用し、
探索(新規事業)を競争優位を持ってスタートさせることが大切。

◆第5章 正しい対ほぼ正しい
イノベーション、新規事業、探索のプロセスについて、
やり方は多様化、選択、維持、という生物進化論的アプローチ。
ただIBMはそれをガバナンスを聴かせ実行し成功、
シスコはガバナンスをかき、マネジメントの資源と注意を奪い合うことになってしまい、失敗に終わった。
資金を確保し、明確なガバナンス構造を構築する必要がある。

◆◆第三部 飛躍する 両利きの経営を徹底させる
◆第6章 両利きの要件とは
これらの要素がない中で探索事業を行おうとすると
無関係な邪魔者、お遊び、浪費、と捉えられるか脅威とみなされ
協力を阻んでしまう。
そのため、明確な戦略的意図、
経営陣の関与・支援、対象を絞って統合された適切な組織アーキテクチャー(構造)、
共通のアイデンティティが揃わなければ両利きの経営を成功させるのは難しい。

◆第7章 要としてのリーダー及び幹部チーム
両利きの経営を実践するためには、上級リーダーや幹部チームに資源を出させなくてはならない。成功している彼らにそれを否定しかねない深化内容を伝え、適切なリーダーシップを発揮してもらう必要がある。

◆第8章 変革と戦略的刷新をリードする
余裕があるうちにイノベーションを促すメカニズムを埋め込み刷新を図る。
刷新とは単発の出来事でなく全体的な抱負を支えるアプローチである。
幹部チームの役割は部下のリーダー人材が日々の義務の中で刷新を実践するように鍛えること。
長期的に社会的機運をつくるため、計画的に取り組む。

◾️アクション

探索ユニットと深化ユニットそれぞれの特徴を考え、自組織においてどれが探索ユニットで深化ユニットなのか考える。
それに応じたアクションを。

◾️読みやすさ

★★

◾️ハッシュタグ

#チャールズAオライリー
#マイケルLタッシュマン
#渡部典子
#両利き
#両利きの経営


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