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暗記する戦略思考

みなさま、おはようございます 渡辺です。
週末暑かったですね。息子は、川に泳ぎに行ってましたが、さすがにそれは、早すぎる気もしました。。

さて、今週は「暗記する戦略思考」- 高松智史を紹介します。

著者は、元BCGでYoutube「考えるエンジンチャンネル」などで配信も行っている方です。この本では、実際に問題を解く思考の流れを細かく説明することで、その思考法をトレースしていこうというものです。とはいえ、そこの部分を丸々紹介するのは難しいので、いくつかピックアップしながら戦略スウィッチについて紹介していきます。分かりやすく、同じ題材を違うアプローチで考えてみます。

Q. 都心のJR・地下鉄の駅から徒歩5分圏内を中心に展開している料理教室チェーンの売上を3年間で2倍にするためには?


リアリティ・スウィッチ

先ず、紹介するのは、「リアリティ・スウィッチ」です。ふんわりした問いに対し、ある程度状況を想定しながら、手触り感のある課題に置き換えていくという思考パスです。例えば、問いでいくと、

都心の = 渋谷や新宿のようなターミナル駅、大手町や日比谷のようなビジネスエリア
5分圏内 = 駅ナカや駅連結のビル内

と具体的に勝手に状況を創り出すことがこの思考パスの特徴です。ワンマイル思考の2つ目、By Onemile も実感があるかどうか?を大切にしたものですが、思考をめぐらす上で具体的であるというのは、フォーカスするのに必要ですね。

これにより、状況を間違えることもあるかもしれませんが、それはそれ。問題を検討すべきポイントが明確になったと思えばよいということです。
それでは、今週もよろしくお願いいたします!

フチドリ思考

みなさま、おはようございます 渡辺です。「戦略スウィッチ」2日目の今日は、昨日の「リアリティ・スウィッチ」と対をなすような「フチドリ思考」となります。

基本的には、ふんわりした問いに対し、手触り感のある課題に置き換えていく思考パスなのですが、対局概念を置くことで論点をしっかりと噛みしめることがポイントとなります。
題材を元にひも解いていくと以下のようになります。

郊外のJR地下鉄 でなくて 都心のJR地下鉄
徒歩15分圏内 でなくて 徒歩5分圏内
利益を でなくて 売上を
3年で10倍 でなくて 3年で2倍

一つ目、二つ目については、昨日も考えましたが、三つ目四つ目に関してでいくと

利益を でなくて 売上を
→ 先ずはトップラインを上げる施策を考えよう

3年で10倍 でなくて 3年で2倍
→ しかも、変化球でなくある程度地に足のついた方法が求められているな

ということで、問いへの解像度がぐっと上がるかと思います。こうやって、丁寧にテキストに落としながら考えていくと、脱線することもないかもしれないですが、現実世界だと、売上をあげるつもりが、いつの間にか利益の話になっていたり、対象とするエリアが微妙にズレていってしまうなんてことは、よく起きそうですね。

今回のお題は、比較的想像しやすいものだったかもしれませんが、ものによっては、想像もつかないものもあるかもしれません。かといって「わからない」からやめるのではなく、想像をめぐらし、「あーだ、こーだ」考えるというのは、戦略思考の第一歩ですね。

それでは、本日もよろしくお願いいたします!

登場人物を把握する

みなさま、おはようございます 渡辺です。昨日から一転、いい天気になりました。さて「戦略スウィッチ」3日目の今日は、「登場人物を把握する」となります。

登場人物、利害関係者、ステークホルダーなんて言い方をすることもありますね。登場人物を把握したうえで、それぞれの利害を想像してみるということになります。

・料理教室の講師
ベテラン講師から、新人講師。この料理教室のことが大好きな人から、それほどでもない人まで色々な人がいるかと思います。そんな人達は売上が2倍になるとどのような反応をとるのか?それに対し、教室はどんな対応をすべきかです。

・料理教室の生徒
常連さんから、新規の方。この料理教室のことが大好きな人から、それほどでもない人。男性や女性など色々な人がいるかと思います。例えば、今まではそんなに混んでなかったのが良いという生徒さんは混雑してくると離反してしまったりする可能性もありますね。

・料理教室の競合
売上を倍にするために、キャンペーンなどを行ったら、競合も真似してくるかもしれません。そうなると、レッドオーシャンですね。また、講師の引き抜きや混みあってきた料理教室から「予約の入れ易い教室」もしくは、「最大人数〇人」といった形で生徒さんの獲得施策に動く可能性もありますね。

他にも、

・料理教室の食材の提供者
売上が倍ということは、単純に仕入れも倍になるかもしれません。そう考えると食材の提供者にも何らかの協力が得られるかもしれないです。

・料理教室の近くのカフェ
レッスンの前後にカフェで立ち寄る機会がふえるかもしれません。そうなってくると、カフェもリピート顧客を獲得できるので、料理教室のチラシを置いてくれたり、逆に料理教室にカフェのショップカードを置いたりすることで、お互いにとって良い効果が得られるかもしれないですね。

このように、利害関係者を想像しながら、売上が2倍になった時に、それぞれの生態系にどのような影響が出てくるか?それぞれの利害、メリットや不満が想定されるか?などを考えることで思考が深くなりますね。
それでは、本日もよろしくお願いいたします!

深く考える

みなさま、おはようございます 渡辺です。
さて「戦略スウィッチ」4日目の今日は、「深く考える」となります。
昨日、「登場人物を把握する」の際に、競合が出てきたかと思いますが、あまり深く触れず、競合の料理教室を想定しました。しかし、料理教室の競合という意味で考えると、もう少しふかぼって考えることが出来るかと思います。

・料理教室 vs ヨガ教室
時間が出来た時に、何かを学ぼう(何かを始めよう)という機会を捉えるとすると、料理以外の何か?というカルチャースクール全般が競合になりえますね。

・料理教室 vs 料理動画
仮に「料理を学ぼう!」となったとして、イマドキですと、Youtubeの料理動画なんかが次の競合になってきそうです。ここでの戦いは、動画視聴のような一方向ではなく、インタラクティブなコミュニケーションが一つの競争優位になりますね。

・料理教室 vs 他の料理教室
戦略論に関しては、色々ありますが僕が一番好きなのは、やらないことを決めるということです。他の料理教室と比較して、われわれの料理教室の得意な領域はどこか?不得意な領域はどこか?不得意領域は捨て、得意領域をのばし、伸びしろがあるところを攻める。

・料理教室 vs 料理教室
もしかしたら、一定期間通うことで満足して退会してしまう人がいるかもしれません。そこへの対処を施すことで、離脱率を下げ、LTV向上が実現できれば、売上増にも寄与出来ますね。

如何でしたでしょうか?
それでは、本日もよろしくお願いいたします!

易きに流れない

みなさま、おはようございます 渡辺です。ここ数日から一転雨降りで少し涼しめですね。みなさま体調など崩しませぬよう。
さて「戦略スウィッチ」最終日の今日は、「易きに流れない」となります。
「売上を2倍!」ということで、

・回数券販売
・いまなら、フライパンプレゼント
・入会金無料

など、割とすぐに思いつく手段ですね。他にも

・CMの大量投下
・いや、いまどきは、インスタでインフルエンサーマーケティング

なんていうのも、出てきやすい案だとは思います。他にも、

・M&A
・新規事業

という案もでてくるかもしれません。案を出すこと自体は悪くはないのですが、そういったアイデアに飛びついてしまうのはあまり好ましくないですね。

先ずは、問題を真摯にとらえて「そのまんま」「今のまんま」で解決する策はないかと考えてみる姿勢が大切です。
われわれも、「自分事化」なんてよく言いますが、論点の持ち主になったつもりで解決したい問題に取り組めているか?飛び道具に頼り切っていないか?と自問自答することを忘れないようにしたいですね。

というわけで、今週は「戦略スウィッチ」について考えました。この本の醍醐味は、問題を考えるプロセスを具体的に表現されているところにあるので、ぜひ興味をもった方は本も読んでみてください!
それでは、今週もあと1日。本日もよろしくお願いいたします!
(2024.06.17-06.21)

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