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SS バイリンガルギョウザ #毎週ショートショートnoteの応募用

「新しい商品が必要です、開発をお願いします」

俺は無理難題を提示される。もっと市場規模を広げろと言うのだ。食品会社に勤めている。研究員として長い。画期的な製品で市場を席巻するのが長年の夢だ。苦労して開発した

「バイリンガルギョウザです。」
プレゼン資料を見て理解できない重役は俺を呼び出す

「これは何かね?」
「ギョウザの中に知覚刺激ナノロボットを仕込みました、ナノロボットは自然排出するので安心です」

餃子はアジア圏では馴染みがある。それを世界に広げるために、食べる事で餃子の宣伝ができる製品を作り上げた、一口たべるとナノロボットがバイリンガルで、餃子の歴史を頭に叩き込む

「洗脳ではないのかね?」
重役が心配そうだ
「違います、歴史を教えるだけです」

知識が深まれば他人にもクチコミで宣伝をする。連鎖すれば世界中の人間が食べる。もちろん失敗だ。ナノロボットが高くて一個五万円になる。

「アイデアは良いと思ったんだが…」
食べられる本にしたら成功した。


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