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SS 告白水平線 #毎週ショートショートnoteの応募用

 水平線はとても遠く感じる。漂流してから何日目だろうか? 小型のプレジャーボートが霧に包まれると無線もGPSも使えない。

「水が足りないか……」

 釣り道具はあるが遠洋なのか魚がいない。俺は死を覚悟した。100年以上前にも太平洋で遭難した漁船が死の船となってアメリカまで流れ着いた話もある。

 釣り糸を垂れながら、ぼんやりしていると海亀だろうか? 白い腹が見える。俺は魚を引きあげる手銛てもりでたぐりよせた。

 人魚だ、美しい金髪と西洋風の顔はアニメみたいだ。

「ごめんなさい、霧で帰れなくなって……」

 彼女も遭難していた。これはバミューダトライアングル的な事だと納得する。彼女は知性も人並みで意思疎通いしそつうもできた。いつしか愛し合うようになる。俺は告白水平線を見つめながらキスをする。

 すべてが夢だ、こんな事実は存在しない。彼女を抱きながら飢餓きがを感じていた。

xxx
 俺は霧が晴れるとGPSで戻れる。

「遭難中の食事は?」
「たまたま漂流したウミガメで助かりました」


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