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読書感想:祈願成就

Kindle版を購入しました。

実は自分はあまり怖い話に耽溺して漁るように読まないのです。ですからお約束的な都市伝説はあまりピンと来てません。ネタバレなし書くのムズイですな。和製ホラーが好きな方は楽しめると思います。怪談は結構むずかしくて、因果を強めるために被害者を極悪人にして無惨に殺してしまう、みたいな話は昔からあります。カタルシスを得るために、悪が滅びる部分が好まれてました。最近の和製ホラーだと、その因果の部分が薄かったりします。理不尽な死を恐れる、その理不尽さが怖いみたいな感じでしょうか。自分から見ると登場人物の善良性の方が大きくて気の毒さがあります。祟りものだと禁忌に触れて悲惨な結果になる、ありますよね。触っちゃいけない神社の石を持って帰ったとか、アレです。祈願成就の場合は、それよりも別のベクトルで怖いを引っ張った感じでしょうか。いかんネタバレに抵触しそうだ。うーん、自分から見るとアウターリミッツとか出てきそうなアレです(書けないw)ほら、飛行機の翼に乗ってたアレ(もうネタバレだ)に近い気はしてます。読者層は普段は怖い話は読まない、ドラマとかも普通の作品を見ている人向けに思えました。ターゲット層がはっきりしているので、バランス良く怖さを調整しているように見えます。自分はこんなに丁寧にバランスは取れないのでうらやましいです。読後感はメンタルをやられるような感じではないので、怖いのが嫌いな人でも大丈夫だと思います。自分的にはスティーブン・キングの「キャリー」って映画の絶望レベルとか、同じく映画の「フェノミナ」(これが映画館でガチで隣のしらない人にしがみついたw)のハッピーエンドなのにメンタルが地獄に落とされるような作品と違って、作者さんのやさしさを感じました。和製ホラーはどこか救済みたいなのがありますが、祈願成就の場合はそれも少ないので、精神的に落ち込んでる人は読まない方がいいかもしれません。これも読む人のメンタル次第なので、ガチで絶壁からたたき落とされると感じる人は居ると思いますので、読む場合は注意してください。怖さを見せたいよりも理不尽さを味わいたい人向けなのっだろうか? やはり今風ですね。

#読書感想文
#祈願成就



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