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SS 私の見える世界 【色企画 第二弾‼︎】#新色できました(430字くらい)

 色は眼から入り色素を感じる受容体で識別する。だから色を人によっては同じ色とは限らない。

「まだお若いのに、ご愁傷様しゅうしょうさまです」
「本当に、これからなのに」

 父は憔悴しょうすいしているが、母はそれほどは悲しんでいない。見えていたから……

「かわいそうだけどね、しょうがないわ……」

 母は私の頭をなでながらため息をついている。母は人が死ぬ時の色が見える。【霊色】を感じられる。いわゆるオーラだ。

「こうなんか体全体から、もやが出ていて色がついているの……」

 母は私にだけは教えてくれた、姉のオーラは黒ずんでいた。精神的に不安定で、自傷行為もしていた。覚悟は決めていたからショックも少ない。

 私は母を見上げる、母の頭上から細い湯気のような【カルマ色】が見える。彼女の高次元にある根本と接続している事がわかる。私は特別らしい、母にも見えてない。

「大丈夫、おかあさんとはまた暮らせるから」
「なに? またって? 大人になっても居座る気?」

 クスクスと笑う母と私は、強く強く黄金の糸がからみあっていた……


#小説
#ショートショート
#新色できました
#怪談


神秘系の話なのでフォロワーが減ります!


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