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雑多なSF設定

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SF設定の小説を集めます ・ケモナーワールド ・ジェリービーンズ ・猫探偵
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#猫

SS 伝書鳩パーティー #毎週ショートショートnoteの応募用

「ポッポー」  俺は始末屋ポッポ。猫探偵の殺しを依頼されている。俺のくちばしで猫探偵の頭蓋骨に風穴を開けてやるぜ。  今日は鳩仲間の集会だ。伝書鳩パーティーは鳩として絶対に出なくてはいけない、欠席すると自分の悪口を言われる。 「始末屋とか言いながら誰も始末してない」 「子供も居るのにヤクザな商売をして将来を……」  どうせ俺は駄目な男だ。子供の豆代も稼ぐのがやっとだ、みんなのようにレースで実績を上げたり、戦場で貴重な情報の受け渡しが出来ない。迷子になる。  鳩が迷子な

SS 愛する人 猫探偵09

あらすじ  奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。ニーナが生きていると障害と考えた親族は彼女の命を狙う。犯人は祖母のメリル・エリザベス・ウッドだった。 「ニーナの婚約者のマッテオからメールが来てた」  俺は元恋人兼ハッカーのクロミの部屋を訪れる。雑居ビルの用具室には床掃除の道具が積まれている。そこに電子ロックの扉があり、その中がクロミの居場所だ、狭いし最低限の設備しかない。ニーナと一緒に

SS 暗殺者 猫探偵07

あらすじ 奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。 「ポッポーポッポー」  鳩がうるさい。ドアをごつんごつん叩いている。ドアを開けるとポッポが居た、頭は鳩だが体は人間だ。 「始末人か?用件はなんだ」  自分から暗殺を引き受けると宣伝しているが成功した話は聞かない。だいたい暗殺者が自分が殺しましたなんて宣伝するわけがない。 「娘を出せ!」  やつが銃をつきつけるのと同時に俺は壁にある電磁シ

SS 幻脳 猫探偵04

あらすじ 奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘を助けると猫探偵は家で飼う事にする。 「旦那、まだ人の子は居ますか?」 ネズミが聞いてくる。彼に頼んで養い親を探している。このまま住まわせても子供でも作られると増えてしまう。やっかいだ。 「見つかったのか?」 「会いたい奴は見つけました。ただ肉体が無いです」 今時の人間は肉体を持たない事も多い。外見に問題があると機械と入れ替える。俺はネズミと会いに行く。豪華なビルの中に入る。ロボットが俺に