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雑多なSF設定

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SF設定の小説を集めます ・ケモナーワールド ・ジェリービーンズ ・猫探偵
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2023年5月の記事一覧

SS ニーナ 猫探偵15 (終わり)

あらすじ  奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。ニーナが生きていると障害に感じる親族は彼女の命を狙う。主犯の館で、クローン(本人?)のニーナが祖母を殺害していた。猫探偵はニーナとの新しい生活のために家に戻る。 「旦那、平気ですか? 」  俺は自宅で寝ていた、最後のカラス男の対決で催眠状態を破るために、クロミが脳へマイクロ波の攻撃をした事でダメージがでかい。 「クロミも容赦しないな、海馬

SS ママはロボット 【ウィルス&メタリック&専業主婦】三題話枠

 ウィルスにより人口がかなり減った時代に俺は生まれた、女性は少なくなり男達は家事に苦しむ、しかし科学の勝利だ、家事ロボットが作られる。朝日が心地よい、ベッドから起きると丸いドラム缶みたいな金属製のロボットが進んでくる。 「太郎さん、おはようございます」  メタリックで旧世代のロボットを愛用している。初代のバージョンなので贅沢に作られているのか、壊れない。相当高額なので捨てられないが本音だ。今は、もっと安く外装がやわらかい素材で出来たロボットが人気で安い。金属ロボットの欠点は

SS 祖母 猫探偵14

あらすじ  奇妙な機械が歩き回る都市では動物と人間が会話しながら生活していた。人間の娘のニーナを助けると猫探偵のロイは家で飼う事にする。ニーナが生きていると障害に感じる親族は彼女の命を狙う。捕縛されたロイはカラス男に尋問されている最中に、思考戦車に助け出された、猫探偵は主犯の館に突撃する。  既に警護のロボットは全滅させていた。邸内に残っている有人の警護は存在していないか、逃げていると思う。庭先で思考戦車が大暴れしている、並の人間なら雇い主を見捨てる。  黒豹型のロボット

SS 今のは何のCMだったんだろう。#ストーリーの種

「今のは何のCMだったんだろう。」  当たり前のように動画を見ていると、広告が入る。素人の動画だ、編集の間違いに感じた。なぜか自分はCMと解釈していた。薄暗い朝日の中で未成年の少女が海を見ている。  それから少女を幻視する、地下街の電子広告に映っている場合もある。映像を見ているとちらりと現れて消える。自分は不安定な精神状態のための錯覚と解釈をした。自分が狂っているとは考えたくない。 「勉強疲れかな………」  もちろんそんな事があるわけもない、そして彼女は夢にも現れた。

SS 伝書鳩パーティー #毎週ショートショートnoteの応募用

「ポッポー」  俺は始末屋ポッポ。猫探偵の殺しを依頼されている。俺のくちばしで猫探偵の頭蓋骨に風穴を開けてやるぜ。  今日は鳩仲間の集会だ。伝書鳩パーティーは鳩として絶対に出なくてはいけない、欠席すると自分の悪口を言われる。 「始末屋とか言いながら誰も始末してない」 「子供も居るのにヤクザな商売をして将来を……」  どうせ俺は駄目な男だ。子供の豆代も稼ぐのがやっとだ、みんなのようにレースで実績を上げたり、戦場で貴重な情報の受け渡しが出来ない。迷子になる。  鳩が迷子な

奇妙な銃 #春ピリカ応募

「お元気で……」 「いってまいります」  太平洋戦争末期に、学生の俺に召集令状が来る。五輪のライフル射撃の選手に選ばれたこともある、腕が見込まれた。幼なじみの里江に敬礼をする。彼女は少しだけ笑って、少しだけ悲しそうに見えた。 「四九式改狙撃銃だ」  歩兵銃を改造した狙撃銃は、精度の高い物を選び専用の器具を取り付けて完成させる。その銃は奇妙なほど大きな光学照準器が付いていた。 「お前達はこれを使い、仲間を助けてくれ」  密林に狙撃用の弾丸を持たされて俺たちは残された。敗戦は