SS 狸と生姜【液体_紅生姜_真っ赤な嘘】三題話枠
狸はたまに町で人を騙す。騙すと言っても、葉っぱのお金で飲み食いするくらいだ。金が無いのだから仕方が無い。人間の方も狸に手を焼いて対策を考えた。旅の宿の主人は一計を案じる。
「旅の者だが、食事を頼む」
「それはお疲れでしょう、お通しにタコ焼きをだしましょう」
「まだ注文してないぞ」
客にいきなり紅生姜入りのタコ焼きを食わせる。出されたから客も黙って食べるが理由がわからない。
「主人、なんでタコ焼きなんだ」
「狸が辛いのが嫌いなんですよ」
山の動物は刺激の強いものは