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非日常

土曜日の友人との待ち合わせ。
日差しが強くなる前の、風の心地いい新緑の日だった。
 
1本の木を囲んだベンチに腰をかけて、
イヤホンを取り出して、自分のノートも取り出した。
風も心待ちにしていたのか
私のノートをパラパラとめくり、
木漏れ日が淡く仄かにそれを照らした。
気に入った言葉を書き留めたノート。
時々見開きに収まるほどの短編。
気に入ってくれたのだろうか。

この文書はノートにはない。
何も無い、けれどささやかな幸福を持ち合わせた
今日と出会った思い出に。

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