HSPはフリーランスに向いてる?実際になってみてわかったこと
音や対人関係などの刺激に敏感で大勢の人がいる場所で仕事をするのが苦手なHSPは、「フリーランスになって自宅で作業をすれば刺激を避けてスムーズに仕事ができる」と思う人も多いかもしれません。
私もフリーランスとして活動をする前にはそう思っていました。
しかし、実際にフリーランスになってみると、すべてが予想どおりではありませんでした。
そこで、今回はHSPがフリーランスで仕事をしてみて気づいたことを紹介します。
HSPにありがちな仕事上のストレス
もともとHSS型HSP気質の私は、近くに人がいる環境やルーティーンの働き方に疲れてフリーランスになりました。
オフィスで仕事をするときには、周囲に多くの人がいて、質問や報告などのやり取りは対面ですることも多いです。そして、そのなかで、相手の表情や口調・声のトーン・使っている言葉・振る舞いなど、さまざまなところから情報を受け取り、無意識のところでいちいち分析・解釈してしまうので、ひどく疲れてしまいます。
しかし、フリーランスなら、自分しかいない静かな部屋で仕事ができます。
そのため、「フリーランスになれば、オフィスで仕事をしたときのように人との接触で悩んだり疲れたりすることはなくなる」と思っていました。
実際にフリーランスのWebライターとして活動するようになってから、自分一人の部屋で静かな場所で作業ができ、作業する時間も自由になりました。
ところが予想外にも、フリーランスになって3、4ヶ月ほど経ったとき、オフィスで仕事をしていたときと同じようなことで悩んでいる自分に気がついたのです。
文章で伝わるのは文面の内容だけではない
フリーランスとして活動するなかで、「テキストだけのやり取りでも伝わることは多い」と気がつきました。
どういうことかというと、フリーランスとして仕事をすると、クライアントさんとメールやチャットといったテキストベースでやり取りをします。具体的には、仕事の依頼や納品、検収、支払いなど事務的な連絡のやり取りです。
しかし、それらの文面からも余分な情報を読み取ったり、あれこれと推測してしまい、結局疲れてしまうのです。しかも、文章だけのやり取りになって、さらに鋭さが増しているようにさえ感じられ、一つひとつのやり取りが重たく感じられます。
メールやチャットでのやり取りでも、返信がくるタイミング、文章で使っている言い回しなど、いろいろと気になる材料になることは多いものです。
また、クライアントさんにもよりますが、「言っていることが前回と一致しない(言われたとおりにやったのに修正依頼がくる)」「質問したけれど回答が返ってこない」「マニュアルを読むように言われたけど、アクセス権がなくて閲覧できない」といった矛盾を感じるケースもあります。
すると、「クライアントさんは必要があって仕事を依頼しているはずなのに、こんなにもやる気がなさそうなのはなぜだろう?」とひどくモヤモヤしてしまいます。
HSPはフリーランスに向いている?
フリーランスとして働くことで、仕事をする時間や場所は自由になるものの、対人関係の悩みがなくなったわけではありませんでした。
それでも、リラックスして自分のペースでできる環境で作業ができるので、オフィスワークよりも全然よいのは確かです。HSPはフリーランスに向いていると思います。
収入の不安定さなどの悩みもありますが、フリーランスになってよかったことも多いです。
フリーランスになることは必ずしもゴールではない
何より、実際にフリーランスをやってみて、フリーランスとして働くことはゴールではないと気づけました。
私にとっては、フリーランスのWebライターとしての仕事は、もっと自分にとって本質的な目標に向かうためのスタートであり、通過点の一つだったと感じています。
フリーランスになる前の私は、「フリーランスになれば仕事の満足度があがる」「書くことを仕事にすれば満たされる」と思っていました。部分的には確かにそうでした。
しかし、書くことはできても「書きたいことが書けない」状態にフラストレーションがたまるということに、やってみたからこそ気づいたのです。
何事も、まずは初めてみて、そこから軌道修正を積み重ねてゴールにたどり着く。そのことに改めて気づけました。
フリーランスになることはゴールではないけれど、確実にゴールに近づいている。その手応えを今は強く感じています。
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