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このまま何も書かずに終わるの? 本当にそれでいいの? 悶々とした日々がありました(1期生/ライター・松下由希)。

3ステップ・ライター塾(3ラ塾)は、第2期生の募集を開始しました。「書く・伝える世界」に新しく踏み出すことで、あなたの生き方と働き方を変えてみませんか。そのドアを開けてみませんか。

詳しくは、
https://www.massmedian.co.jp/seminar/view/407

第1期卒業の松下由希さんが、3ラ塾への「思い」を寄稿してくれました。迷いやもどかしさから始まって、塾生になってからの頑張りや発見や決心・・・。ぜひ、お読みください。

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このまま何も書かずに終わるんだろうか。
このまま受け手のままで終わるんだろうな。
・・・・でも、本当にそれでいいのかな。

わたしは、悶々とそんなことを考えていた。コピーライターになりたいという思いを抱え、飛び込んだコピーライター養成講座。全40回の講座を終了したものの、目立った結果も自信もないわたしは、すっかり道に迷ってしまっていた。

このまま何もせずに、書くこともなく受け手として終わってしまうんだろうか。

諦めきれない、、、、しかしコピーライターになりたいという思いに見合った行動も取れずに、もどかしい気持ちで日々を過ごしていた頃、Twiiterでこんな情報を見つけた。

3ステップ・ライター成長塾
〜ライティングを学ぶ→ライターになる→ライターの仕事をする〜
<参加対象者> 
今回の講座は、本気でライターを目指す方が対象です。そのため参加者は、課題を提出した方のなかから20人を厳選して決定します。

ライティングを学んでライターになる。半信半疑。
「ライターの仕事をする」ってどういうことだろう。この講座終了後、わたしは何をしているだろう。
(でも、もし本当だったら?)こんなチャンス、又とない。しかも、なぜか参加料が無料だ。ライティング講座は数多くあるが、参加料無料のものは聞いたことがない。

<本気でライターを目指す方が対象です>

この言葉に宝物を見つけたような、どこかわくわくするような気持ちが胸の中に広がった。課題を提出した中から厳選20人、入れるかどうかわからない。コピーライター養成講座に通っていたものの、文章力には全く自信がない。伝わる文章やコピーとは何なのか、いまいちピンと来ていない。たぶん20人には入れず、落ちるだろう。

それでも、応募せずにはいられなかった。ここで応募しなければ、絶対に後悔する。

課題を何度も何度も書き直し、友人にも何度も見せ添削してもらい、締め切りギリギリに祈りながら提出した。
そして運よくわたしは、講座を受講できることになった。通過のメールが来たときは思わず飛び上がってしまった。


講座は完全オンラインで、途中コロナの影響により休憩を挟みつつ、全10回行われた。本当に無料でいいのかと何度も思ってしまうほど、ひつひとつのテーマごとに丁寧な解説を交え、講義が進められた。課題に対するフィードバックも○、✖️のような単純なものではなく、しっかりとどうすればより良くなるのかを文章で解説してくださっていた。オンラインにもかかわらず、そこには講師の方の温かさを感じることができた。講座が終わってしまった今でも、なぜ無料だったのか不思議でたまらないほどだ。

講義が終了する頃、初めてライターとしてお仕事をいただいた。半信半疑だったが、本当にライターとしてお仕事がもらえたことにとても驚いた。いただいた仕事は、求人特集のトピックス記事作成。求人を出している企業の魅力を求職者により深く知ってもらうための記事だ。取材音源から文字起こし、プロット作成、原稿作成までを任せられた。

1時間の取材音源をひたすら文字に起こしていく。実際にやってみて初めてわかったのだが、文字起こしにはものすごく時間がかかる。文字を打っても打っても終わらない。取材者の言葉が聞き取れない。巻き戻し早送りを繰り返しながら文字に起こしていく。

普段自分が何気なく読んでいた取材記事は、こんなに大変な作業を経て生まれたものなのか、ととても驚いた。ライターの方々に頭が上がらない。期限は一週間、間に合うのだろうか。締切前にプロットを先方に確認してもらわなければならない。見出し、リード文、質問事項とその内容をプロットとして提出する。締切の2日前にはプロットを送りたい。文字起こしにもかなりの時間がかかっていたのに、本当にできるんだろうか。そもそも伝わるのか。

一人、初めての作業で不安の中、言葉と情報に対峙していた。キーワードになりそうな部分にマーカーを引き、文章を組み立てていく。取材音源からの情報だけでは、内容を把握しにくいと考え、その企業が出している情報をくまなく見ていく。すると、シンプルに「いい会社だな。」と思った。その企業が扱う事業も新しく面白いものだったが、何より嬉しそうに楽しそうに自身の仕事についてお話しされている取材者が印象的だった。その企業を知れば知るほど好きになる。「多くの人にこの企業の魅力を知ってほしい」と強く思った。なんとかこの企業の魅力が伝わるように、読者の方に面白いと思ってもらえるようにと文章や言葉を差し替えたり、足したりしてみた。

けれども、初めての仕事なのでうまくいかない。結局、実際のWebページで使っていただけたのは、見出しと大枠の構成だけだった。あとの文章は、ほとんど先方で修正していただいた文章となった。言い回し一つ、表現の仕方一つで、ここまで全体の雰囲気や伝わりやすさが変わってくるのかと大変勉強になった。わたしが提出したものとは全く違う、伝わりやすくわかりやすい文章だった。

ああ、なるほど、そうしたら良かったのかと思いながら、もっと伝わる方法はないかと考える。言葉には、「こうしたら絶対に伝わる」というような絶対解はない。前後を入れ替えたり、言い回しや表現を変えたり、組み合わせの可能性は無限大に広がっている。逆を言えば、言葉はどこまでも可能性を追いかけることができる。だからこそ、言葉は面白いのではないか。

このまま何も書かずに終わるのか。
このまま受け手のままで終わるのか。

やはり、わたしは受け手のままではいられないと思う。文章を書くことや言葉の持つ魅力に気付きながら、それを無視し続けるのは難しい。

何かを書こうとすると、必ず伝わらないという大きな壁が立ちはだかる。それは非常に苦しく悩ましいことでもあるが、それを超えていけるのも、書くという行為だけだ。

書くことを諦めるのは、わたしには無理だった。わたしは講座が終了したとき、この言葉を改めて見てハッとした。

今回の講座は、本気でライターを目指す方が対象です。

現在、上記のお仕事をきっかけに、月1ペースでお仕事をいただいている。この講座は、本気でライターを目指す人に用意されたものだったのに、どこかそれで満足している自分に気が付いた。このままじゃダメだ。わたしはこの講座でライターの経験というチケットを手に入れたにすぎない。ここからは、わたしが主体的に行動していかなければならない。

どんなライターになりたいのか。やはりコピーライターなのか。
自問自答を繰り返しながら、わたしはもう一歩前に進んでいきたいと思う。

(了)












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