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3ラ塾で教わった、物語を残す人の心得。(1期生・ライター/前多勇太)

3ステップ・ライター塾(3ラ塾)は、第2期生の募集を開始しました。「書く・伝える世界」に新しく踏み出すことで、あなたの生き方と働き方を変えてみませんか。そのドアを開けてみませんか。

詳しくは、
https://www.massmedian.co.jp/seminar/view/407

第1期卒業の前多勇太さんが、3ラ塾への「思い」を寄稿してくれました。ぜひ、お読みください。

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はじめまして。ライターのyutaです。3ステップ・ライター成長塾の第1期受講生です。ペンネームは考え中ですので、とりあえず本名の下の名前です。それくらい駆け出しです(笑)。今回機会をいただき、このnoteに寄稿させていただくことになりました。

3ラ塾で学び、考えたこと
3ラ塾では、講師の黒澤さんが長いライター・コピーライター生活の中で得たノウハウを、50個ほどにまとめた心得として共有していただくことができます。

文章のコツもあれば、取材のコツもありますし、マインド面の心得もあります。その50個は、ライター(コピーライター)として生きる上でのセオリー・憲法のようなものです。知っておいて損になることはありません。

その心得の中にこんな一文がありました。

「書き手の個性はいらない。自分ではなく、『相手』をひたすら考え、想像し、書く」

この心得を教わった時、少し意外に思いました。プロのライターには、その人らしいオリジナリティーや個性があり、そこに価値が発生すると思っていたからです。長く第一線でしのいできた黒澤さんが、「個性はいらない」という。そこに作家やエッセイストとは違う、ライターの仕事の本質がある気がしました。

ライターに大切なこととは?
ちょうどその頃、朝日新聞の「折々のことば」という小欄で、翻訳家の柴田元幸さんの言葉に出会いました。柴田さんは翻訳という作業を、
『壁の向こうの庭で何か面白いことが起きていて、一人が登って下の子どもたちに向かって壁の向こうで何が起きているかを報告する』イメージだと言っています。

こういう暮らしや楽しみもあるんだと、下にいる子が喜んでくれればいい。そう思って、翻訳を行っているそうです。この小欄を読んで、黒澤さんが「個性はいらない」と言った意味と、ライターの仕事について改めて考えました。

ライターも翻訳家同様に、壁を登って起きていることを報告するイメージがぴったり当てはまると思いました。誰かの物語を見たり聞いたり、読者の代わりに疑似体験をしたりして、書く。

その時に大切なのは自己表現ではなく、見つけた物語をとにかく受け手に伝わるように書くことではないか。

そう思うと、「個性はいらない」と言う意味が腑に落ちました。同時に、ライターは、特別面白いバックボーンがなくても、変わった趣味がなくても、オリジナリティーに満ちていなくてもいい。世の中を見る視点と読者の思いを想像する心があればできることに気づきました(もちろん、それはそれで難しいことですが)。 

才能よりも努力の部分が大きいと分かり、なんとなくこの道で頑張っていける気がしました。

第3者だからこそ書ける物語がある
ライターもコピーライターも、第3者です。当人ではありません。
取材相手と読者をつなぐ人。企業と消費者をつなぐ人。壁の向こうの人と、壁の下にいる子たちをつなぐ人。

そうした主人公ではない、第3者だからこそ伝えられるストーリーがあります。そして、その物語は時に誰かの人生を変えたり、勇気づけたりすることがあります。

講座を受けているうちに、そんな素敵な仕事を生業にしたい気持ちが強くこみ上げてきました。

そして、結果的にこの講座に背中を押してもらう形で、会社を辞め、プロのライターになることができました。3ラ塾に紹介していただいた仕事もあり、今は毎日楽しく「書く」ことと向き合うことができています。

人生の転機となった3ラ塾。講座の卒業に当たり、黒澤さんは最後にこんなメッセージをくれました。 

「基本は『人への眼差し』の強さ、深さ、優しさだと思います。そこを忘れずに、前へ向かっていって欲しいと思います。」

まだまだぺーぺーですが、これからも人や世の中を見つめて、物語を残していきたいと思います。

(了)


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