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私の場合「結婚あっての自立」だった

仕事の孤独を紛らわせるために結婚した

3年前に今の「作家・モデル・ライター」の仕事を始めた。なぜこの仕事を選んだかというと、叶えたい夢があったからだ。

転職する前にミスコンに出ていた私は、「やっぱり自分の好きな文章執筆を仕事にしたい。それで社会とつながりたい」と思い、同時に「どうせなるのなら『ただのきれいな人』でもなく、『ただの文章が書ける人』でもなく、『文章が書ける美女』になろう」と思った。

私の家はサラリーマン至上主義の家庭だ。私が「この仕事を始める」と言った時も「お前には無理だ」などの罵詈雑言の嵐だった。親だから心配する気持ちは理解するものの、自分のやりたいことに対してネガティブなことを言う人とは距離を置くのがベストだ。それが例え親としての子を思う気持ちからくる言葉だったとしても。

だから親の気持ちを理解しながらも、私は名古屋で一人暮らしをしながら作家・モデル・ライターの仕事を始めることにした。

しかしいざ仕事を始めてみると、思うように収入が伸びていかない。一見派手なSNS投稿を繰り返し、そこに対して「素敵ですね」「可愛いですね」「よく頑張ってますね」などのコメントが残されるものの、私の著者は全く売れず、モデルとしても鳴かず飛ばずな日々が続いた。

人間収入が不安定だと心も不安定になるもので。自分で望んで始めた仕事が思うように伸びないことへの焦りも加わり、私はどんどん孤独になっていった。

当時私には付き合って7年の彼氏がいた。身の回りでは結婚ラッシュが続いている。私たちの年齢もお互いに27歳。結婚してもいい頃合いではあった。だから流れで結婚が決まった。

彼のことを愛していたし、今も愛している。しかし私の結婚への決断は、100%愛情だったと言えば嘘になる。

私は寂しかったのだ。だから白状すると、寂しさを紛らわせるために結婚したという節はある。

今の仕事は自分にとっての天職

結婚してとりあえず生活は落ち着いた。不安定で「このまま頑張って、果たして上がるのかな?」と思っていた収入も結婚した後から伸び始めた。

仕事をしている中で嫌なことはたくさんある。でもそんなことはどの仕事をしていてもあることだ。

「例え嫌なことがあっても、私はこの仕事を続けたい」

この作家・モデル・ライターは心の底からそう思える仕事だった。

まさに私にとって天職だった。

少しずつ収入が伸び、私の作品の読者も増えていく。お金が増えることにももちろん充実感を覚える。

でも、それだけではなかった。仕事をしていく中で、自分のビジョンがどんどん明確になっていく感覚が心地よかった。

最初は表面的な大義名分でしかなかった「文章執筆で社会貢献したい」という思いも、いつしか心から「たくさんの読者に私の作品を届ければ、社会全体が豊かになる」と思えるようになった。

仕事にやりがいを感じるようになった。

私がこうして仕事に没頭できるようになったのは、寂しさを紛らわせてくれる夫の存在があってこそだったと思う。

私は夫がいたから天職に巡り会えた

まだまだ収入は不安定ではあるが、以前よりはだいぶ稼げるようになった。収入もずっと右肩上がりだ。これから先、伸びていく見込みもある。

そして私は今の仕事を自分にとっての天職だと、胸を張って言える。人生の中でこうした仕事に巡り会えるのは一つの大きな幸せだとも思う。

でも、こうして天職に巡り会い、成長を実感できるようになったのは、決して私一人の力ではなかったはずだ。

夫の支えがなければ私は天職に巡り会えなかったかもしれない。自分で望んだこの仕事を、どこかで諦め、捨てていたかもしれない。

私の今の仕事を私にとって天職にしてくれたのは、他でもない夫だった。

私を本当の意味で自立に導いてくれたのは、外でもない夫だった。

結婚と自立

今の時代、どうしても女の結婚は「家庭に入る」「旦那に守ってもらう」という意識が強い。だから「結婚すること=自立できない」というイメージもある。

私のように寂しさから逃げるために結婚することを、「逃避」と呼ぶこともできるだろう。

でも、「結婚することによる自立」はあるのだと、私は自分の経験を通して思う。

私の考える自立は「自分の人生に納得して進もうとする姿勢」だ。その姿勢が取れれば、年齢や立場、性別、未婚・既婚は関係ない。

だから自立には仕事や結婚が必須というわけではない。逆に結婚することが自立することから逃避することでもない。

私は夫の支えによって自分の人生に納得できるようになった面があるというだけ。人それぞれ様々な形で「自立した姿勢」を目指せばいい。自分の人生に納得できれば、どんな形でもいいのだ。

自分自身の幸せを明確に思い描き、それをつかむために前に進む姿勢。私は本当の「自立」とはそういうものなのだと思う。




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