幻想的な水鏡リフレクションの崇高美「京都・嵐山 祐斎亭」
12月の京都旅、
ようやく叶った祖父母の墓参を無事に終え、気持ちも晴れやかに向かった先は、
嵐山
17年間に亘り嵐山の冬を彩ってきた、この季節の風物詩
嵐山花灯路が2021年で幕を下ろすということで、最後に見納めに行ってきました。
思い出もたくさんある嵐山花灯路、終わってしまうのはとても残念ですが、またいつか違う形で復活してくれることを楽しみに待っていたいと思います。
そして、花灯路と共に、この旅で絶対に伺おうと決めていた"ある場所"へ。
嵐山 祐斎亭
こちらは、2020年の10月に一般公開が始まり楽しみにしていたのですが、その後コロナの影響で伺うことはできず。今回、念願叶っての初訪問となりました。
嵐山 祐斎亭は、築180年となる元料理旅館「千鳥」の歴史ある建造物を利用した アートギャラリー。
桂川沿いに位置し、季節によって移り変わる美しい嵐山の景観を楽しむことができます。
中でも有名なのは、ノーベル文学賞作家 川端康成氏が実際、小説『山の音』を執筆された部屋を見学できること。
滞在された部屋に自分も実際に座り、同じ目線で眼下に流れる桂川を眺めたり、鳥の囀りや風の音色、木々の揺らぎなどを感じる、
そんな趣のある時間を過ごすことができます。
そして、こちらの祐斎亭では、自然が織りなす素晴らしいアートを写真に収めることができます。
その秘密は、リフレクション。
こちらは、川端康成氏が滞在した部屋に置かれている、とちの木のテーブル↓
そこにはガラスが貼られており、スマートフォンを置いて撮影してみると、
このような↓
幻想的なリフレクションが現れます。
息を呑む、シンメトリーな美しさ。
続いては、丸窓のお部屋へ。
丸窓が額縁となり、ライトアップされた木々の姿をより引き立てている、その景色だけでも十分に美しいのですが、
テーブルに写り込むリフレクションを利用して撮影してみると、
筆舌に尽くし難い妙味に、
ただただ、呆然と立ち尽くしてしまう。
続いては、2021年10月にオープンしたエリアへ。
こちらではテーブルやガラスではなく、実際にテーブルに水を張った本物の水鏡リフレクションを見ることができます。
近くに置かれている筆で水面に波紋を描き、その水の揺らぎによってより幻想的なアート作品のような一枚を撮影することも可能です。
この日はとても寒かったこともあり、冷たい澄んだ空気と光と水が一体となり、より凛とした崇高美となって胸に迫りくるような、不思議な感覚を抱きました。
幻想的なリフレクションの世界に酔いしれた後は、
茶室でお抹茶とお茶菓子を、ゆっくりいただきました。
ブログに掲載した写真以外にも、人物の影を利用した雰囲気のある写真も撮ることができましたので、写真にご興味のある方には、特にオススメの場所だと思います。
ぜひいつまでも変わることなく、この静謐な美しさを維持し続けてもらいたいと感じた、美しきアートギャラリーでした。
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