見出し画像

【中1の娘に伝えたいお金の授業】005/住宅資金のプランニングその1

【中1の娘に伝えたいお金の授業 ~プロローグ~】

●●、今日から、中学校では教えてくれない「お金の授業」をしていこうと思います。

今後、社会人になるうえで、絶対に身に付けておいた方がいいのが「お金の知識」なんだ。でも、中学校ではほとんど教えてもらえない。だから、学校の先生に代わって、パパが授業をしようと思います。

今すぐ全部を覚える必要はないよ。学校の勉強も忙しいからね。でも、お金のことで困った時、ぜひこのnoteの存在を覚えておいて欲しい。人生につまずきそうになった時、きっと役立つことが詰まっているはずだから。

【第5回】~住宅資金のプランニングその1~

※前回のおさらいはこちら。

5回目の授業では、人生の3大支出の一つである「住宅取得資金」について詳しく解説していくよ。

●●は、マイホームってどう思う? 

うちの家族は、今のところ賃貸物件に住んでいるからあんまり想像できないかもしれないけど、世の中の人たちは「自分の家を持ちたい」と考えて、コツコツをお金を貯めてマイホームを購入することが多いんだ。

2019年9月に総務省統計局から発表された「平成 30 年住宅・土地統計調査」によると、持ち家住宅率は 61.2%。最近は賃貸で暮らす人が徐々に増えてきているけれど、今のところはまだマイホームを購入する人の方が多数派なんだ。

なので、長い人生を考えた場合、どこかのタイミングでマイホームを購入する可能性が高い。だから、あらかじめ計画的にお金を貯めておきましょう、というのが住宅資金プランニングの目的なんだ。

■「住宅ローン」は住宅取得の強い味方

ちなみに●●は、住宅ローンという言葉を聞いたことがあるかな?

住宅ローンとは、住宅を買うための借金のこと。住宅購入を支援してくれる組織や銀行などから、有利な金利でお金を借りられる制度のことなんだ。住宅を購入する人の多くは、この住宅ローンを使って家を手に入れているんだよ。

住宅ローンの金利には、固定金利型、変動金利型、固定金利選択型があるんだ。

<1>固定金利型

住宅ローンの申込時の金利が、返済終了まで変わらず適用されるローン

<2>変動金利型

市場の金利の変動に応じて金利が変動するローン

<3>固定金利選択型

返済期間のはじめのうちは固定金利で、固定金利の期間が終わるタイミングで、固定金利から変動金利かを選べるローン。固定金利の期間が長くなるほど、その期間の金利は高くなる。

■頭金は2割以上が目安

住宅ローンは、すべてを借金で賄うのではなく、「頭金」といって自分のお金(自己資金)をある程度貯めておき、それ以外の足りない部分を住宅ローンで賄うのが一般的なんだ。住宅ローンの「頭金」は2割程度を準備するのが目安だとされているよ。

また、住宅を買う時には、土地や建物の金額以外に、登録費用や税金など「諸経費」と呼ばれるものが別に必要になってくるんだ。この「諸経費」は物件の価格の1割程度になる。なので、頭金+諸経費で、物件価格の3割ほどを自己資金で準備するのがいいとされているんだよ。

ちなみに、自己資金はいろんな貯め方があるけど、その一つに「財形住宅貯蓄」というものがあるんだ。

制度を導入している会社の人が使えるもので、給料から天引きする形で、住宅の取得や増改築のためのお金を貯める制度なんだ。

この制度のメリットは、550万円まで利息に税金が掛からないこと。契約申込みの時の年齢が55歳未満の人という条件はあるけど、これから家を購入しようと考えている人は若い世代が多いだろうから、もし会社が制度を導入しているのであれば、活用を検討してみるのがよさそうだね。

■パパからのアドバイス

住宅ローンについては、くれぐれも慎重に検討することが大事だよ。もちろん、マイホームを購入する時には住宅ローンを使うケースが多いと思うけど、あくまで「借金」であることはちゃんと意識しておこう。

さっき紹介した「平成 30 年住宅・土地統計調査」では、空き家率は 13.6%と過去最高を記録したと報告されているんだ。

日本の人口が減っていくことは●●も知っているよね。普通に考えれば、今後は地方を中心にどんどんと人が減り、空き家はさらに増えていく。「家あまり」になってくれば「家の値段」が下がる可能性が高いことは●●にも分かるよね。

借金をして購入した家の値段が、どんどん下がっていくとしたら、どうなるか? もし何らかの事情で「家を売りたい」と思っても、ものすごい安い金額でしか売れず、家を手放しても借金だけが残ってしまう可能性が出てくるんだ。

世の中には、住宅ローンの返済に追われ、自由を奪われてしまっている人がたくさんいる。そのことをちゃんと意識した上で、自分の人生の選択を狭めないようなライフプランを練ることが重要だよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?