月がきれいですね episode1.髪を短く切った彼女_後編2【シナリオ案】#テレ東ドラマシナリオ
「#テレ東ドラマシナリオ」のテーマに選ばれた大麦こむぎさんの「月がきれいですね」からプロットを少し書き、episode1だけでも執筆してみようと思いまとめました。
選択したテーマ
▼今回選択したテーマは大麦こむぎさんの「月がきれいですね」
テーマから膨らませたプロットとシナリオ案
▼プロットは以下のリンクからどうぞ!
▼episode1.髪を短く切った彼女_前編のシナリオ案はこちらからどうぞ!
▼episode1.髪を短く切った彼女_中編のシナリオ案はこちらからどうぞ!
▼episode1.髪を短く切った彼女_後編1のシナリオ案はこちらからどうぞ!
episode1.髪を短く切った彼女
【シナリオ】
〇 渡邉家 リビング (美月side)
香奈「うん、やっぱおいしいね。いろんなタイプ作ってよかった......!!」
美月「ほんとおいしいよ。このチョコオランジェとかホント好き♪ところでさあ……。」
香奈「田中君の事でしょ?もうさっきからずっとそわそわしてるんだから。」
美月「だって気になるもん!それでいつから○○なの?!」
香奈「高校入って、私達3年間クラス一緒だったけど、田中君のこと意識し始めたのは、2年になってからかな?ちょこちょこお話ししてたら、あ、この人友達思いだなとか、何気ない気配りをしているなとか感じて、気付いたら、ああ、私田中君のこと、○○なんだなって……。」
美月「おお!!うっん?でも告白しようとか思わなかったの?」
香奈「田中君、内部進学でなんだかんだ大変だったでしょ。私たちは、女子大の推薦取れたからよかったけど。あんま邪魔したくなくて、落ち着いたら告白しようかなって、・・・考えてみたら、いろいろ理由つけて後回しにしてたんだよね。」
美月「(無言で聞いている)」
香奈「今回さあ、”言葉狩り”が起こってすごく考えた。普段から思いを伝えないといけないんだって。後で伝えればいいやじゃ、手遅れになることもあるって、だから……、そういう意味では、美月のこと尊敬してる。」
美月「私?」
香奈「初詣の時、勇気を出して告白しようとしたでしょ。美月はすごいよ。私だったら、前から気になってたんだよね、付き合わないって言って、○○って言わないと思う。けっこう恥ずかしがり屋だからさ私、はぐらかすタイプだと思うし。美月はストレートに○○って言葉で伝えようとして、ああ、カッコいいなって思ったの。」
美月「かーなー(泣)。」
香奈「もうなに?せっかく褒めてるのに。」
美月「香奈こんなにカッコよくて、可愛くて、優しくて最高の親友だもん!香奈には田中君とうまくいってほしい!」
香奈「・・・じゃあ、応援してて。」
美月「うん!」
香奈「さて結構時間たったし、チョコ、ラッピングしてこっか。」
美月「すごい、ラッピングの種類あるね。」
香奈「高校卒業するし、お世話になった人にもあげたいじゃん。両親に兄貴に、数学の武ちゃんとか友チョコでこっちゃん達にもあげようかな、大学分かれちゃうからね。」
美月「お世話になった人か……。」
香奈「このチョコの半分、美月の分だから。おばさん達にあげたら、喜ぶんじゃない?」
美月「家族の分は、もう買っちゃったんだよね。余っちゃうなあ。」
香奈「まあ、美月が渡したい人に渡せればいいんじゃないかな?」
美月「そっか……、そうだよね。」
その時、美月のスマホから着信音が鳴る。
美月「あ、ごめん。スマホ鳴ってる。」
香奈「大丈夫だよ。私片付けてるから。」
香奈キッチンへ、美月スマホを机に取りに行く。健太からの電話だった。
美月「え?健太から電話……。なんか気まずいなあ。よしっ!もしもし」
× × ×
〇林家 健太の部屋(健太side)
健太「よし、大丈夫。」
健太は気合を入れるように頬を叩き、スマホで電話をかける。相手は美月。
健太「もしもし佐倉、今大丈夫か。」
美月「うん、・・・えっと、どうしたの?林君から連絡するの珍しいね。何かあった?」
健太「あのさ……、今週自由通学だけど学校来んの?」
美月「えっと、出たり、出なかったりかな、いろいろ大学の準備とかするし、でも木金は、受験組が結果発表でピリピリしてそうだから行かないかも。あんまりストレスかけたくないし。」
健太「そっか、そうだよな。じゃあさ、今週の土曜日って空いてる?」
美月「・・・えっ?」
健太「いやちょっと美月に話したいことがあって、俺大学は関西だし。なかなか話せなくなるからさ」
美月「? えっと、分かった。土曜日空いてるから、大丈夫だよ。」
健太「分かった。じゃあ13時に美月の家迎えに行くから。」
美月「?! えっ.......!!うん、分かった。」
健太「おう、じゃあ土曜日にな!」
健太は通話を切る。その場でしゃがみこんだ。
健太「やべ、大会より緊張した……。」
× × ×
〇 渡邉家 リビング (美月side)
美月が混乱して、そわそわしている。香奈がリビングに戻ってくる。
香奈「どうしたの?顔真っ青にして」
美月「今、健太……、いや林君から連絡があって」
香奈「ほう?その話詳しく!」
ソファに座って話し始める。
美月「なんか今週の土曜日空いてるかって聞かれて、」
香奈「(ニヤニヤしながら)ふーん、それで?」
美月「なんか話したいことがあるって、関西の大学行っちゃうと話せなくなるからって。」
香奈「(手で口を覆いながら、ニヤニヤを誤魔化して)なるほど、なるほど。」
美月「どうしよう……。橘さんと付き合うって報告だったら。」
香奈「はいっ?!」
美月「なんかすごい大事なこと伝えるって感じだったから。そうなのかなって」
香奈「美月……。(小声で)そりゃないでしょ。このタイミングで。」
美月「かーなー。どうしよう。うまく笑えないかも」
香奈「行くって言ったんでしょ?行ってきなさい。それに林君の事諦めたんでしょ?」
美月「香奈厳しい...。諦めたけど、あの二人が一緒にいるところを見たくないなって。」
香奈「難しいな、乙女の恋心は。はい、拗ねないの。そろそろお父さんたち帰ってくるから、早くキッチン片付けちゃわないと。」
美月「うん、分かった。(落ち込んだ感じで)」
美月キッチンに行く。
香奈「あああああああ!!!もうなんで、こんな遠回りする二人なの?!手伝わないつもりだったけど、仕方ないなあ......。」
× × ×
〇土曜日 佐倉家の前(健太side)
健太「はあ、やべ本当に、ヤバイ。」
美月母「あら、健太君じゃない。どうしたの?そんなとこに立って。」
健太「?! こんにちは、おばさん。」
美月母「ふふっ、こんにちは。最近会ってなかったけど、随分背が伸びたんじゃない?」
健太「いや、そうっすかね。」
美月母「そうよ、だって小学生の時から知ってるんだもの。本当に二人とも大きくなったわ。」
健太「はあッ……。あのおばさん、佐倉居ますか?」
美月母「美月?今ねえ、お友達がうちに来てて。なんか部屋でいろいろやっているのよ。」
美月母「今日、美月と約束があったのでしょ。ちょっと待ってて、呼んでくるから。」
健太「お友達……?」
× × ×
〇土曜日 佐倉家 美月の部屋(美月side)
美月「まさか、心配で来てくれるなんて思ってなかったよ。ありがとうって言いたいんだけど、香奈、何やってるの?」
香奈「いや、化粧道具とか持ってきててさ。」
美月「えっ?何で?!」
香奈「何って、おしゃれするため。」
美月「?!」
香奈「はい、いいから、いいから。服も私が見立ててあげるよ。」
美月「待って、これどういう状況?!」
× × ×
〇土曜日 佐倉家の前(健太side)
健太「いったい、どうなってんだ。」
佐倉家のドアが開く。
健太「よお、さく..ら?」
美月「ごめん、待たせたよね。」
健太「いや、時間通りだけど……。えと、行きたいとこあってさ。ちょっと一緒にどうかなって。」
美月「そ、そっか。どこに行くの?」
健太「ショッピングモールかな。多分」
美月「たぶん?」
健太「とにかく、行こう。」
美月「うん。」
香奈「よし、頑張ってね ♪ 美月。」
美月母「なんかうちの子がお世話になってるわね。ありがとう。」
香奈「いえいえ、私が勝手に突撃しただけなんで!」
× × ×
〇ショッピングモール
健太「なんかいつもと雰囲気違うな。」
美月「似合わないかな…?ちょっと大人っぽいメイクにしてもらったんだけど。」
健太「いや、似合ってる。」
美月「そっか、よかった。香奈にありがとうって言っとかなきゃ!」
健太「へえ、渡邉がやってくれたのか。」
美月「そうなんだよ、今日家に来てね!いろいろ話してたんだ。」
健太「悪い、俺邪魔したか?」
美月「いや、先に約束してたの林君だから気にしなくていいよ!それよりほんと今日はどうしたの?」
健太「あのさ、初詣の時体調崩してたけど、大丈夫かなっておもってさ。」
美月「えっと、うん、大丈夫だよ…?」
健太「あの時ちゃんと話聞いてなかったから。佐倉が落ち着いたら話聞こうと思って、今日誘ったんだよ。」
美月「そ、そっか。」
健太「・・・・・・、あのさ佐倉。俺から話があるんだけど聞いてくれる?」
美月「え、うん。(なんだろう?橘さんの話?なんか嫌だな)」
健太「とりあえず、庭園いくか。この先にあるんだと。」
美月「うん。」
× × ×
〇ショッピングモール 庭園
健太と美月、庭園でベンチに腰掛ける。
健太「あの時さ、佐倉は俺に伝えたいことがあるって言ってただろ。聞きそびれたけど、あの後すごく考えたんだ。佐倉は俺に何を伝えたかったんだって。」
美月「・・・・・・。」
健太「その後、田中に聞いてさ、やっと分かったんだ。あの時、佐倉が言いたかったこと。ごめん!ほんと鈍くて!でさ、俺から佐倉に伝えたいことがあるんだけど、いいかな。」
美月「・・・はい。」
健太「俺も佐倉のことが○○だよ。」
美月「えっ……?」
健太「ああ……。あの時、佐倉こんな気持ちだったんだな。せっかく勇気を出して伝えたのに、音が出てこないってきついな。こりゃ、辛いよな。」
美月「えっと、え?ほんと?ほんとに?」
健太「嘘つかねえよ。俺が誤魔化すとき、目が泳ぐの知ってるだろ?」
美月「だって、妹みたいにおもってるって聞いたから。」
健太「あああああああ!!!俺も恋愛偏差値低いって言われたけど、佐倉も大概だぞ。もっと喜んでほしいんだけど。そりゃ、妹見たいって思ってたけどさ、・・・・・小さい頃から傍にいてくれてた佐倉の存在が当たり前だと思ってた。俺馬鹿なんだけどさ、関西の大学に行ってもずっと佐倉と幼馴染でいれると思ってたんだ。でも」
健太が再び話し始める。
健太「俺と一緒にいない間、佐倉はいろんな人たちと関わって、良い人ができるかもしれない。その瞬間になったら、俺はきっと後悔するんだなって気づいたんだ。めちゃくちゃ遅かったけど……。」
美月「(顔を真っ赤にしながら聞いてる)」
健太「だからさ、俺後悔する前に気持ちを伝えようと思って、今日誘ったんだよ。だから……、えっ、佐倉どうした?!泣くほど嫌だったのか?ごめん、ほんと、ごめん。俺やっぱり」
美月「違うの……!!嬉しいの。私も、同じ気持ち、だったか、ら...!!」
美月「私も、林君のことが、いや健太のことが昔から○○だった……!○○なの!」
健太「(顔真っ赤)反則だろ……、それ。名前呼ぶの、美月!」
美月「?! はい!」
健太「今度どっか行くぞ。というか、関西に行ってもできるだけ、戻ってくるし、連絡もするからな……!!寂しい思いさせるけど、絶対後悔させない!」
美月「・・・・・・うん!!」
× × ×
〇数日後 ラーメン屋 (健太side)
健太「田中のおかげで、どうにかなりました。まずはラーメンから」
田中「おお、サンキュ。てか、告白一体どういったんだよ?」
健太「いや普通に○○って言った。」
田中「はいっ??!あ、そっか盲点だった。その言葉だけ声が出ない事、もうみんな知ってるからな。いや、そういう告り方したんだ。」
健太「いや直前までいろいろ考えてたんだけど、初詣の時の佐倉の気持ちが知りたくて……。気づいたら、言ってた。」
田中「無自覚タラシか、こういうとこが、ムカつくなあ。」
健太「田中には感謝してるよ。ほら、ラーメン奢ってるだろ!」
田中「他の日に餃子セットのおごりも待ってるからな……!!」
健太「珍しいな、いつもなら一緒に食ってるだろ?」
田中「彼女から、チョコもらったんで!」
健太「おおっと、田中もうまくいったんだな、おめでと。」
田中「林ももらったんだろ、チョコ?」
健太「なんで、田中が知ってんだよ。って、渡邉さんか。」
田中「二人で作ったんだと、佐倉さんはお世話になった人用で、お前に渡すつもりだったみたい。」
健太「その節はどうもありがとうございました。と彼女さんに伝えといてください。」
× × ×
〇数日後 タピオカ店 (美月side)
香奈「キャーーーーーーーーーーーー!!もうなにその告白の仕方!今しかできないじゃん!すごい、なんかキュンとした!」
美月「テンション高すぎでしょ!恥ずかしいよ~。」
香奈「だって”言葉狩り”を使って、告白とか令和恋物語でしょ!平成だったらできなかったよ!これで1本小説書けるね。」
美月「うん、なんか○○って聞こえなかったけど、思いが伝わってすごくドキドキした。それより、香奈はどうなったの??」
香奈「ふふ、よくぞ聞いてくれました!今度4人でダブルデートできるよ!」
美月「えっ!おめでとう!香奈なら大丈夫って思ってたけど、なんか嬉しいな~。私ダブルデートって初めてかも!」
香奈「ありがとう!いや初詣の時は、どうなるかと思ったけど、・・・よかったね♪そういえば、その腕につけてるヘアゴム可愛いね。」
美月「?!」
香奈「お、これは彼氏からのプレゼントかな?また髪伸ばしなよってこと?ふーん、キザだな。」
美月「いいの、頑張って伸ばすから!」
香奈「あとさ、結局チョコ渡せたの?用意してたよね?」
美月「やっぱり、香奈。そういうつもりでチョコ作り誘ったの?でもありがとう!」
スマホが鳴る。
美月「あ、健太からだ。」
香奈「ほほう、名前呼び捨てですか。いや、いいね。」
美月「もう茶化さないでよ。田中君も一緒にいるって、4人でどっか遊びに行かないかって!」
香奈「おおっ!さっそくダブルデートかな?さて行こっか!」
美月「ちょっと待って、LINE送るから!」
香奈「OK、先に店出てるね!」
美月「うん」
香奈、店を出る。美月、スマホでメッセージを入力していく。
美月「これでよし!」
健太「お、美月からだ。・・・!?まったく、あとで言ってやらないとな。俺も○○だって。」
LINEメッセージ
「健太君、誘ってくれてありがとう!大○○だよ!」
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〇月明かりがきれいな夜 都心 ビルの夜景と満月が見える
テロップ「2020年2月 東京」
ナレーション(紡葉)「あえて、使用できない単語を使って思いを伝える。なかなか面白いことを考えますね……。」
ナレーション(蓮)「よっ!熱心だな。なんかいいデータ手に入ったか?」
ナレーション(紡葉)「資料見ますか?」
ナレーション(蓮)「俺は、紡葉に説明してもらいたいんだけど、まあいっか。おおっ、これは青春の甘酸っぱい物語って感じだな。てかこの時代しかできないし。」
ナレーション(紡葉)「「特定単語消失現象」は、2020年1月から12月までの1年間のみ発生した現象。この現象に対する影響が、私たちの生活にどのような影響を与えているのか。データを取るのも、立証するのも難しいですね。」
ナレーション(蓮)「固苦しいね。もっと楽しく調査すればいいのに。」
ナレーション(紡葉)「私は、この手の感情に疎いです。関心がないと言ってもいい。どうして、父は私にこの仕事につけたんでしょう。」
ナレーション(蓮)「親の心、子知らずてか。難しいなあ…。」
ナレーション(紡葉)「なにか言いましたか?」
ナレーション(蓮)「何でもない…、次はどの時期でどんな人物を調査するんだ?」
ナレーション(紡葉)「還暦を迎えた夫婦です。」
ナレーション(蓮)「また今回の学生たちと随分反対なタイプだな。夫婦なんだから、うまくいってるもんじゃないのか。」
ナレーション(紡葉)「夫婦だから、うまくいっているとは、限らないでしょ?まあ、私たちは調査するだけです。はい、仕事しますよ。」
ナレーション(蓮)「はいはい。分かりましたよ。」
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感想
力尽きました……。本当は、紡葉たちをもっと絡ませたかったし、橘さんに至っては当て馬になってしまった。
落ち着いたら、修正していきます!!
感想としては、今回は好きが言えないのなら言ったらどうなるのかと考えながら、話を作っていきました!
いや、想像以上にこっぱずかしくなってしまいました。
ここまで読んでくれた読者の皆さんありがとうございました。
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