スノードーム

動揺した心はスノードームに似ていると思った。

振ったスノードームはガラスの中で粉が舞い、元の状態に落ち着くにはどうしても時間がかかる。言うまでもなく、早く落ち着かせようなどと考えて傾けたりするなら余計に時間がかかることになる。でも時間さえ経てば必ず元通りに落ち着く。

同じように、動揺した心も落ち着くのに時間がかかる。衝撃的なニュースを聞いたとき。誰かに傷つけられたとき。怒られたとき。いらだったとき。心の中にある感情がフワッと舞い、一定時間おどりだす。でも少し時間が経てば元通り。事実は変わらないけれど、気持ちは落ち着き受け止めることができる。

この落ち着くまでの時間、何をして過ごすのがいいだろう。寝るのが手っ取り早い。しかし私たちはいつでも寝れる環境で生活してはいないので却下。そこで短時間で集中できるゲームがいいと思った。将棋、チェス、みんはや、音ゲーなど。一回プレイするのにそこまで時間は取られない。それでいて夢中になって気を逸らすことができる。

学校や職場など、すぐに気分転換に取りかかれない状況だとどうしようか。スノードームを振らなければいい。つまり、動揺につながる連絡や情報収集をなるべく避けるということ。

不適切なタイミングで動揺してしまった例:
忘れるはずもないあの日。私は日本語教師の研修中で、十時から模擬授業をするところだった。九時半。準備はもう整っていて、時間まで暇を潰すのにTwitterをしていた。普段通りの情報収集のつもりが。そのときに限って私にとって大変ショッキングな情報を目にしてしまった。もう私の頭は真っ白だった。「嫌だ、嘘だ、誰か嘘だと言って!」涙も出ないほどに嫌なニュースに圧倒され、模擬授業を中止させてもらおうかと思うほどだった。

要点
・動揺は時間が解決する。
・動揺する可能性のある行動はタイミングを見てするのがいい。

私は落ち着いた女性になりたい。些細なことでは動揺せず「大丈夫よ」が口癖の穏やかな人。今はまだ、ちょっとしたことで動揺してしまう。まずは「動揺はいつか必ず落ち着く」ということを念頭に置いて、少しずつ動揺のレベルを下げていけたらなと思う。

こんなにスノードームについて語っておきながら、私はスノードームを持っていない。実際に部屋に飾ってみたい。誰か私にプレゼントしてください。

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