中の人が思うeスポーツ漫画が難しい理由
※この記事を読むのにかかる時間:約4分
eスポーツって世の中的なトレンドにはなってると思うんですが、それでもeスポーツ漫画から爆発的なヒットは生まれていないし、eスポーツを題材にした漫画の数もなかなか増えてこない気がしないですか?
ボクは今まさにeスポーツを題材に漫画を作ろうとしているんですが、eスポーツ会社の中から見て「マジで難しいんだよな...」と頭を抱える理由をテーマにしようと思います!
競技種目に持ち主がいる
「eスポーツ漫画」を作ろうと思った時に、やっぱり真っ先に参考にするのはスポーツ漫画ですよね。ただし普通のスポーツ漫画と比較して圧倒的に違うのが種目です!
スポーツの中に「サッカー」「野球」「バスケ」がある。
同様にeスポーツの中に「ストリートファイター」「VALORANT」「ぷよぷよ」がある。
選手を主人公にする場合、いずれかの種目をテーマに漫画を描くわけです。
ただここで問題なのが「許諾」!
サッカーや野球を取り扱うにあたっては誰かの許諾は不要ですが、eスポーツの世界には各タイトルに「持ち主」が居ます。
ストリートファイターはカプコンのもの。VALORANTはRiotのもの、ぷよぷよはSEGAのもの。要するにゲームメーカーです。
これらのタイトルを題材として取り扱う為には、彼らの許諾が必要になります。
メーカーからすれば自分たちの持ち物の印象を下げられてしまったり、誤解を生むような表現をされては困りますから、中身をチェックしたいのは当たり前ですよね。
なので仮に許諾が降りたとしても、全ての原稿に監修が入る形になると思いますので、作家としては通常よりも遥かに作画コストが上がります。
漫画は基本的にはフィクションですから、ちょっと無理をしたい表現に監修が通らない事もあるでしょう、本来やりたい表現が出来なかったり、自分の自由な表現活動にいちいち口を挟まれてはストレスもかかるハズ。
この辺りがまず第一にeスポーツ漫画の壁になっていると思ってます。
競技種目の流行り廃りの早さ
それから、eスポーツ業界のタイトルの流行り廃りの入れ替わりがあまりに早い事も難しい…
作家が「よし!自分はこのゲームが大好きだ!世の中的にも流行ってる!きっとヒットするに間違いない!」と思って作品を描き始めても、1年後にはそのタイトルが流行っていない可能性もありますし、場合によってはそのタイトル自体がサービス終了している可能性だってある世界です...
サッカーやバスケが来年この世の中から無くなってるなんて事は基本的は起こり得ないじゃないですか。
けれどeスポーツの世界だと当たり前に発生してきます。
残された可能性
そんなこんなで個人的には「eスポーツ漫画を作りたければ、ゲームタイトルに依存してはならない」と考えてます。
※ゲームメーカー側が自社のゲームを題材にした漫画を作るはアリ
ただし可能性として感じているのが「eスポーツ裏方漫画」!
要するに我々eスポーツ会社を舞台に漫画を描くって形です。
我々ウェルプレイド・ライゼスト社の仕事は「eスポーツ業界のあらゆるハブになる」です。あらゆるeスポーツの表舞台を裏から支えているのが我々の仕事。
この業界のあらゆる会社や人の中間地点にいるのがウェルプレイド・ライゼストだったりします。
各ゲームメーカーの大会やイベントを制作させて貰ってますし、沢山のプロチームや選手と連絡を取り合いますし、インフルエンサーの方ともお仕事します。
まさにeスポーツ業界のハブ的な存在ですね。
そんな我々の仕事を物語の舞台に置けば、どのゲームタイトルに依存する事なくこの世界の魅力を発信出来ると信じています。
「この章ではこのタイトルの選手にフォーカスした物語を描こう」
「今回はプロチームの運営をテーマにしよう」
「ゲームメーカー側が大会にかける想いを描いてみても面白いかもしれない」
まさにボクらをハブとして経由する事で、この世界のあらゆるシーンを取り扱う事が出来る。そこにチャレンジしたいなーと思ってeスポーツ裏方漫画を作り始めています!
COLORLESS(カラレス)を宜しくお願いします
いまウェルプレイド・ライゼストでは「COLORLESS(カラレス)」というeスポーツ裏方漫画のProjectが動いています。
eスポーツ会社に見習いとして入った少女がこの業界で奮闘していく物語です。
今は本当にepisode0って感じで、真っ暗闇を手探りで歩いてる状態。
けれどいよいよ本格的に動かそうと準備を進めています。
フォローしてちょっとだけ見守っていただけると嬉しいです。
ではまた!
■COLORLESS(カラレス)公式HP
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