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改めまして解散いたしました

4月21日木曜日、事務所のライブ「ネクスタ」を持って、葉桜は解散した。

解散発表してから1ヶ月以上経っていたため、周りの芸人から「いつ解散すんの?」と揶揄されていた。

約2年間、いろいろなことがあったが、やはりK-PROに入ってからがとても濃かった。
所属してからの1年間は様々な人と出会い、様々な経験をさせていただき、自分は芸人なんだと思える瞬間がたくさんあって幸せだった。

これからはその経験を経験だけにとどまらせることなく、自分の成長に繋げていきたい。


とまあ、定型文はこんな感じで、こないだバイト先の児童館であった事件について書き連ねたいと思う。

児童館には乳幼児から高校生まで幅広い子供たちが来ることができるが、メインは小学生である。
その日、児童館に遊びに来ていた2年生の男の子と3年生の男の子、6年生の女の子と、そして6年生の男の子と卓球をしていた。


「先生」

「ん?」

「先生って中学生の時オ○ニーしたことある?」



青天の霹靂。
完全に油断していた。
もちろん私だって普通の男であるが故、友達や芸人同士で下ネタの話をすることなんていつものことであり、特別なことだとは思っていない。

ただ、今いる場は、主に小学生が漫画を読んだりボードゲームをしたり勉強したりする場所であり、下ネタとは無縁の場所である。そういった場所であると、思い込んでいた。


「いや…もう…何を言うてんの?笑」


これがMax。
私にできうる返事の中での最適解。
肯定も否定もせず、無下にも扱わず、それとなく「ここでそういう話はよくないんだよ」的なお知らせも含む、我ながらまずまずの回答。


「笑うってことはしてたんだwww」


玉砕。
そうだった。中高生にもなればTPOをわきまえることができるかもしれないが、相手は小学6年生、TPOの蚊帳の外の存在。彼を止めることは至難の業である。


「してたんだーwwやばwww」


ここで思い出した。
私は中学時代オ○ニーをしたことがないことを。
中学時代優等生すぎて、エロを遠ざけてたことを。

そんな回想は置いてけぼりにされ、彼は叫び続ける。


「ちんこ!おっぱい!オ○ニー!」


止めなければ。大人である私が…!


「そういうことはこういう場所で叫ばない。男同士でこそこそ言うもんやで。もう卓球しよう。」

「じゃあ分かった。先生がオレに卓球で勝ったら下ネタ言わない。」



絶対に負けられない戦いがそこにはある。



1戦目、普段小学2,3年生を相手にしている私は、かなり力を抜いて、できるだけ子ども達の打ちやすいところに返すようにしているのだが、6年生相手だと感覚がわからず、押され気味になり、普通に取れる球にラケットが届かず、敗北。


「おっしゃあああ!!!オ○ニー!!!」


まずすぎる。近くに思春期女子と可愛い2年生3年生がいるのに。
この6年生男子を止めなければ、確実に周りの子ども達に悪影響が出てしまう。
というか、思春期に入りたての男子ってこんなんやったか?
こんなにオ○ニーって叫ぶ生き物だったか?

そんなことを考えている間に2戦目。
少し腰を落とし、しっかりと球を見ることに。
ただ流石にスマッシュは打てない。
大人のスマッシュが最高学年とはいえ小学生の顔に直撃しようもんなら、バイト先で緊急ミーティングが開かれることは目に見えている。

敗北。


「ぅおっしゃああああ!!!!ゥオ○ニィーーー!!!!!」


小さい文字も加わり、周りの子ども達は意味がわからずキョトン。大人達に緊張感が走る。

ここで、これを読んでいる方々の中には、注意すればいいじゃん、とお思いの方もいるだろうが、容易なことではない。
「そんなこと言ってはダメです。」と伝えても「なんで?」と返ってきて、先生側がなぜその言葉がダメなのか、つまり、オ○ニーと言う単語が持つ卑猥な力を説明せざるをえないからである。
ちなみに「ダメなものはダメだからだ。」と説明するのは、教育的観点からよろしくない。理由をちゃんと説明してくれない大人の言うことは、子どもが今後信用できなくなるからである。


3戦目。
もう負けることは許されない。
子どもに当たっても痛くないくらいのスマッシュは打ってもいい、という覚悟を決め、試合に臨んだ。
僕の集中力の向上、相手の疲れからのミス、様々な要因があり、紆余曲折あったものの、最後は彼の打ったボールが、僕のコート外に落ちていき、アウト。





「うおおおお!!!!ゥゥォオ○ニィィー!!!!!!!!!」





気づくと僕の口からは一発レッドの放送禁止用語が飛び出していた。


開かれる緊急ミーティング。
冷たい大人達の視線。
新しいバイト先のことを考える僕。

僕の波瀾万丈な1日はこうして幕を閉じた。





無論最後大きな声で1人エッチのことを叫んだ以降はフィクションであるが、それまでは実際にあった出来事である。



解散の話を読みたかった方々、申し訳ない。
指が止まらなかった。


最後に、葉桜に出会えて良かったと言っていただいた方々がいらっしゃって、非常に嬉しかったです。本当にありがとうございました。

そして、これからもよろしくお願いします。
オ○ニー。

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