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呪われた女 27

                 立川M生桃


若い女が立ち去った後、たけのこ婆は、仏壇で般若心経を唱えた。

とうとう、十万回唱えることができた。

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そして、乞食の男の言うとおりに瀧で、法華経を唱える事にした。

法華経を唱える途中から、不思議な事が起きた。

1日目は、涙が止まらない。悲しくも無いのに、涙が止まらない。

2日目は、体中が締め付けられるほど、激痛で、なかなかお経が終わらない。

3日目は、穴という穴から何かが、出たり入ったりする。そんな感覚になった。

4日目は、喉から火が出て焼け付くような、痛みがして、声が出なくなった。仕方なく心の中で唱えるようにした。

5日目は、ふわふわと、空中に浮いたような感じがしながらも法華経を唱えた。

6日目は、体中がビリビリとした、電流が身体を通るような感覚になった。どれもこれも法華経を唱える事が難しいように思えてならなかった。

7日目がきた。たけのこ婆は、法華経を唱える事ができるのだろうか? そう思って心配したが、なんともなく、すんなりと唱える事ができた。

そして、とうとう100回法華経を唱えきったのだった。

しかし、何も不思議な事が無かった。

ホラ貝を吹く事を忘れていたのだ。

仕方なく瀧で、ホラ貝を吹いてみた。しかし、簡単にホラ貝を吹く事ができなかった。

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たけのこ婆は、悩んだ。こんな時。。。天狗どんがいてくれたら・・・。

天狗どんなら、ホラ貝の吹き方ぐらい知っているだろうに・・・。

そう思った瞬間。 天狗の声がした。

天狗がたけのこ婆の心の声を聞いて、瞬時に助けに来たのだった。




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