呪われた女 21
立川M生桃
糞婆になった。たけのこ婆は、悲しくて悲しくて途方に暮れた。
はっ!と気がついた。たけのこの里が心配じゃ。
すぐに、たけのこの里に行こうとしたが、かなかな身体が動かなかった。
すると瑠璃の勾玉から大きな数匹の百足が出てきて、糞婆に変化した、たけのこ婆を絞めるようにして絡みつき出した。ビリビリした痛みが体中を走り抜けた。しかし、身体が焼け付くように熱い。あまりの熱さに・・・。
意識を失った糞婆は、気がつくと元のたけのこ婆に戻っていた。
嗚呼。私の手にしわが少なくなって、身体もあまり痛くない。足腰も元のままだ。顔を触って見ると、前のようにふっくらしていた。
すぐに、たけのこの里に一目散に走った。その途中で、あの勾玉・・・。凄いじゃないかい。しかし。百足にそんな力があるなんて・・・。
毘沙門天さんのご加護かもしれない。そう思って、心で真言を唱えた。
たけのこの里に着くと、皆が心配をしていた。たけのこ婆が、大きな筍の家は、大丈夫なようだね。
そう言うと、いつも反発する職員が、はい。大丈夫です。
それより、この竹藪の山をどうにかしないと・・・。
そういった。 たけのこ婆は、どうして良いのか?考え込んだ。
来る日も来る日も、試行錯誤した。竹藪をこの山を復活させなければ・・。
しかし、たけのこ婆の願いは届かず。竹藪の山は、荒れて行く一方であった。
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