39歳自営業、糖尿病になる #11 最後の検査と栄養指導
明日の退院が主治医より告げられ、もう気持ちは窓の外だ。
景色や気持ちに色が無くたって、希望がそのすべてを塗りつぶす。
3食のあとに毎度毎度運動をしていたことも評価された。
やはりアレの継続が血糖値の上昇を抑えていたことは間違いなく、投薬による補助もあるが生活習慣の改善が最も効いたのだろうという見解だった。
ごはんですよ
朝!
昼!
夜!
眼科受診
今まで眼科は都合3回行った。
視力検査、眼底検査、視野検査である。
この病院、院内に眼科と内科エリアがあり、外来患者と入院患者が同じ待合室である。ただ入院患者は呼ばれる直前に病棟へ招集がかかるのでほぼ待ち時間は無い。
やや視野に曇りがある部分が見られるものの、そもそれなりの近視なのと、緑内障的なレベルではないので様子見ということで眼科は半年後の受診ということで決着。
さすがに今の業務特質上目が見えない=終了なので安心した。
栄養指導
ワイフが招集され、つごう1週間ぶりに対面。
フェイスガードを着用し、コレ本当に何の意味があるんだろうなと思いながら栄養士と三者面談。
普段の食生活と"付き合い"の内容から、こういうのはまぁOK、こういうのは控えてねという講習。以下にまとめる。ただし栄養士が直接口頭で説明したものと、説明を聞いたうえで自分なりに理解した内容も含む。
基本、食べてはいけない飲んではいけないモノは無い
ジュース、お菓子は極力控えるが低血糖気味になるときは必要量の摂取をするべし(目安砂糖20g)
ノンシュガー、ゼロカロリーのコーラ。指導者によって人工甘味料摂取の観点で判断は分かれるけど、普通のコーラ飲むくらいならゼロコーラ飲め。ただ飲みすぎてクセにするな
ラーメンは食っていい、ただし毎日とか毎食とかアホな頻度は抑え、スープの完飲はやめとけ
酒も飲んでいい。が、毎日飲み会出たり、朝まで飲んで〆ラーとかはやめろ
飲み会は草を食え。とにかく草を食え。肉を食うのはかまわんが、まず草を食って脂肪糖分を摂取できる余裕を草で埋めろ
家族でファミレス行ってパフェ食いたい?止めはしない。が、半分子供にやるくらいでちょうどいい
寿司?なんとかして草を食え。あとは糖質制限だからシャリ少な目かお造りでとかオーダーせい
自宅での食生活は現行で問題なし。ワイフの献立は健全でOK
とまぁ、制限というか家庭科の授業とあまり変わらない内容の一般的な指導であり、それが現実味を帯びているか否かの差はあれど「教育入院」の趣旨が理解できた。
当初教育入院と聞いたときは、あぁなんか臨床データの収集にでも使われるのかなとか、若いお医者さんにホラこれが患者ですよとか見に来たりするのかなと思ったがそうではない。教育されるのは医者でも看護師でもなく、患者側だったのだ。
五大生活習慣病の一角に数えられる糖尿病罹患者は、合併症で他の病気にも罹りやすくなることから、そうならぬよう「ダメだこいつ早くなんとかしないと」とばかり理想的な生活習慣と食生活を半ば強制的に叩き込む、そんな期間がこの教育入院だったのだ。
次回連載最終回、「出所する、ヒト」
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