涼を感じる、関東風タレが決め手のそばころ
岐阜市にある「釜揚げうどん 大正庵」は、地元の人々に愛される手頃な価格のうどんとそばの店です。私は開店の11時ちょい過ぎに来店したのですが、30分を待たずして満席になりました。地元の人気ぶりが伺えます。
私はこのお店で人気メニューの一つである「そばころ」を食べましたので、その感想をレポートします。
「そばころ」は、岐阜や愛知を中心とした中部地方でよく見られる冷たいそばの一種です。特に暑い夏の季節にぴったりのメニューで、茹でたそばを冷やし、濃いめのつゆをかけていただくシンプルな料理です。
大正庵の店内は、古き良き昭和の雰囲気を感じさせる落ち着いた空間が広がっています。
木目調のテーブルと椅子が、温かみのある空間を演出しており、ゆったりとした時間が流れるような居心地の良さがあります。
スタッフの方々もフレンドリーで、家庭的な温かさが感じられるサービスでした。
提供されたそばころは、冷たく引き締まったそばの食感が特徴的です。
しかし、そば自体の質感は期待していたほどではなく、ややもっちりとした歯ごたえが強い印象でした。
一般的に「ころ」と言えば、そばがしっかりとした歯ごたえを持ち、つゆとの絡みが絶妙なものが多いですが、大正庵のそばはやや柔らかめで、少し物足りなさを私は感じました。
つゆの味わいについて。
こちらのつゆは、関東風の濃いめの醤油ベースの味付けで、甘さよりも塩味が強く出ています。かつお節や昆布の出汁が効いた深い味わいがあり、冷たいそばとの相性は抜群です。
ただし、そばの食感がやや柔らかかったため、つゆの濃厚さが勝ってしまい、そば本来の風味がやや埋もれてしまった感が否めません。
全体的に見て、そばとつゆのバランスには少し改善の余地があると感じました。
つゆの力強い風味が際立っているだけに、そばがもっとしっかりとした食感であれば、さらに満足感の高い一品となったことでしょう。また、薬味やトッピングが少ないシンプルなスタイルで提供されるため、個人的にはもう少し変化をつけたバリエーションがあると良かったかもしれないです。
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