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世の主婦は慈愛に満ちていると気付いた話。をキャリア論で振り返ってみた話〜ライフキャリア・レインボー編〜

たった8日間主夫生活しただけで、主婦の偉大さを体感した。という話。

子どもと過ごすことが精一杯の朝活。という日常

私は2児(長女6歳、長男2歳)の父親です。ただ、父親とは名ばかり。普段から仕事で夜遅くなることが多く、付き合い(嘘)で飲みに行くことも少なくない生活を過ごしてきました。平日は妻に家事や育児をお任せ。その代わり、土日は家族と全部一緒に過ごす。ただ、昨今の働き方改革の流れはとても急速で。この2年間で残業時間抑制の風潮もすっかり進み、直近では朝はゆっくり出勤する。という日常のサイクルで過ごせるように。そこで、長女の幼稚園に一緒に登園したり、妻が送っている間に下の子と自宅で遊んで過ごす。そんな生活がこの1年くらい続いていました。私としては「働き方改革のおかげで、少しは子育て手伝えてるじゃん、ステキステキ」くらいに思っていました。

土日に子どもの面倒を見ること。から始める

ただ、子どもが大きくなるにつれて当然ながらしないといけないことが増えるんですよね。親が参加しないといけない行事も増える。今までになかった習い事も増える。だんだんとだんだんと。それを嫁ちゃん(専業主婦)はワンオペで乗り越えてきました。しかも2歳のムスコの世話もしながら。「長女には、こんなことをしたいと言っている。どうしよう」「長女の時にはできていたクオリティで長男に接せていない」とか。いろんなモヤモヤや葛藤を抱えてワンオペ育児を耐え忍んできたんだろうなと。(全部までは言わないけど、きっとそう)
あきらかにしんどさも見えてきたこともあり、家計の足しになればという文脈もあって。嫁ちゃんは土日たまに働きに出ることに。働くこと自体は嫌いではない性格の嫁ちゃんですが、やはり緊張感などもあるようで、それはそれで新たな疲れは抱えている様子。ただ、客観的に見ていると、人間関係や育児ばかりに目が行きがちな、あえて悪く表現すると内向きな視点から、徐々に外向きに。ポジティブな話も増えつつあるような印象を受けるようになりました。もともと土日は家族の時間と決めて過ごしてきた私は、思いの外そこまでの負担なく過ごせてたんです。これは新たな家族のスタイルが定着するのでは!と、どこまでも楽観的な私。

年末年始8日連日のワンオペ

年末年始の長期休暇。嫁ちゃんはガッツリと働くためにヤマへ芝刈りに。私は川へ洗濯に行く担当になりました。朝から晩まで子ども2人と3人きり、という今まで前例の無い試み。前例の無い時代になった、と言われる現代社会。いち早くそういったバイアスない取り組みにチャレンジして、成功体験つんどこうぜ。という勢いと、嫁ちゃん8連勤死なない?大丈夫?という不安とともに迎えた年末年始。主夫レベル0の私は、想像以上のしんどさを体感することに。

一日中ずっと食事作ってる状態

とにかく衝撃的だったのは食事の準備。まずスパン。

8時:朝食準備→洗い物
12時:昼食準備→洗い物
15時:おやつ準備→片付け
18時:夕食準備→洗い物

おいおい、キミたち。お腹すくスパン早くない?

次に待ち受ける難題、献立

そもそも学生時代。秋の学園祭準備のために調理器具をサークルの部屋に持って行ったっきりになっていたことに、半年後の桜が咲く季節まで気づかなかった。
そんな調理レベル0の父親にレパートリーなどそんなに存在しないんです。放っておくと麺類の嵐。
また、気を抜くと炭水化物しか食べないムスコ。野菜分別機能がクチに搭載されているのかと。そして、ずっと話かけてくるムスメ。食え。なぜそんなにゆっくり食べているのに、15時にはおやつを食べられるようになるんだ。

おそらく、世の主婦の皆様からすると当然というレベルの事柄ですら新鮮で。スマホでレシピサイトを見ながら四苦八苦しました。スマホの充電器がキッチンに刺さったままになるくらい。それくらいキッチンにいる時間は長く、もはや戦友のごとく。

毎日ひとつは外出イベントが必須

あとコレも当然なんだけど、8日連続となると厳しく、すっかりタスク化。親子そろって読書が趣味なのですが、一日中家にいることは子供にとっては退屈。。そこで公園に行って一緒に遊んだり。スケートしに行ったり。図書館や本屋で結局本を読んだり。それを2歳児の面倒を見つつ。前述の食事イベントの合間を縫いながら。いや、これ主婦ってどうやって乗り越えているんだよ…。と自分の時間の取れなさに絶望感すら覚えてきます。

ん、コレ。普段、幼稚園と習い事の送迎もあるんじゃない?

当然ですよね。この年末年始のワンオペにだけ目を向けていた私。専業主婦偉大だわ…と。自分であれば…と妄想していて初めて気づきました。あ、普段はこれに幼稚園と習い事の送迎があるのだと。翌日も幼稚園があるから、「夜ゆっくりテレビ観よう」という悪ノリすら許されない。『幼稚園送る時に長男を見てくれているのが、結婚して一番嬉しい手伝い」と言われたことを思い出し。これは巻き取れることはちゃんと手伝わんと…と恐怖すら感じました(今更)

結論、主婦はマジで最高に胆力が高く、無償の愛に満ちている

何事においても自由な私は基本的に「楽しいか楽しくないか」「成長実感があるかどうか」この2軸でしか考えてきませんでした。子どもがすっくすく育つことは喜ばしいことではあるものの、じゃあそれが行動源泉として超絶モチベーションになるかというと少し別の話で。そう考えると、主婦の皆様って、子どもを育てるということに対する慈悲深さや、それが短期的に返ってこなくても。ふとした瞬間、子どもの成長が垣間見えた瞬間の為に愛情を注ぐことができる。そういう我々でいう胆力。マザーテレサ的な無性の愛が備わっているんだろうなと。私はその領域に立つにはこれまで一緒に過ごした時間があまりに短かったんだろうな…。嫁ちゃんだけでなく、屈託のない子供たちにも支えられての今なのだなと。そんなことをふと感じました。

「自分のための時間」とライフキャリア・レインボー

急にキャリアコンサルタントっぽい話。
キャリア支援ではお馴染みのライフキャリア・レインボー。
ドナルド・スーパー先生により1950年に発表されたものです。
人生100年時代と謳われるようになった現代とは若干様相が異なるかもしれませんが、大枠の概念は変わらないはず。

【引用】文部科学省「高等学校キャリア教育の手引き」

◼︎ライフキャリア・レインボー」
「キャリアは一生発展し続ける」という理念のもと、このライフキャリアを年齢・役割(ライフロール)・場面(ライフステージ)の組み合わせであるとする理論。人は生涯にわたり、社会生活や家族の中において、経験や役割を積み重ねる。そうする事で、人のキャリアは形成されていくという考え方。

前述の図を見ていただければお分かりの通り。
①5つのライフステージ
②8つのライフロール
これが年齢によってどのように変化するのか?
という事例なんです。
私の場合、年甲斐もなく「労働者」「余暇人」に振り切れているわけです。反省。

またこの図に表示されていないのが「14の価値観」。
ライフロールをどう担うか、という個人の価値観についても定義されています。

01 能力の活用
自分自身が培ってきたスキルや知識を十分に発揮できるかどうか?ということ
02 達成
掲げた目標に対して良い成績を達成できるかどうか?ということ
03 美的追求
自分自身で美しいものを作り出したり、職務上で美しさを見い出せるかどうか?ということ
04 愛他性
自分はどれだけ他人の役に立てるかどうか?ということ
05 自律性
自分自身の職務の進行をどの程度自身で決められるかどうか?ということ
06 創造性
いかに新しいアイデアや商品を開発できるか?ということ
07 経済的報酬
自分自身が満足できる十分な報酬を受け取ることができるか?ということ
08 ライフスタイル
自分自身の信条やモットー、ポリシーといったものに合うワークライフバランスが保てているか?ということ
09 具体的活動
頭を使う知識労働だけでなく、身体を動かす仕事も取り入れられているかどうか?ということ
10 社会的評価
自分自身の仕事が社会的にきちんと評価されているかどうか?ということ
11 危険性
適度な緊張感を持つことができるリスクがあるかどうか?ということ
12 社会的交流性
職務上で孤独を感じることなく、適切なチームワークを保つ事ができているかどうか?ということ
13 多様性
単純な職務ではなく、様々な仕事を受け持つ事ができるかどうか?ということ
14 環境
その職場は心地の良い環境となっているかどうか?ということ

この価値観の考察でいうと私自身は「05 自律性」これが群を抜いて高い傾向にあります。会社の適性試験でもだいたい毎回振り切れています。今後育児や家事に当事者意識を持つという決めが出来れば、「決めた以上やりきる」というサイクルには踏み出せそうな気がしています(根性論)

またその上で、「こうなれば理想的である」という「03 美的追求」を明確化できればもっとモチベーション高くできそう。うんうん。そしたら「06 創造性」のスイッチも入る。楽しくなってきた!

テリトリーを3つ保つために、夫にはなにが出来るんだろうか

個人的な信条として「テリトリーを3つ以上持てるとクオリティオブライフが高まる」というものがあります。要は、3つ以上の顔を持っているということ。ビジネスパーソンの場合、「所属企業」「プライベート」ですでに2つの顔があり。あと1つをどうするのか?という問題で済みます。ただ、専業主婦となると別、そもそもがプライベートの中で細分化(〇〇ちゃんのお母さん/妻とか)するか、社会接点を持つかしかなかなかないのが現状で。おそらく日常生活でTODOが多すぎてそんなことをたちどまって考える余裕もないんだろうな…と。まず今はちょっとずつ育児や家事を手伝って余裕を捻出したり。社会接点を持つ中でまた新たしくやりたいことが見つかった時に、その応援ができるような夫力(おっとりょく)も高めないといけないな。と。遅まきながら決心しました。

世の夜帰りが遅くなるお父様方。
私ほど父親レベル、夫レベルが低い方はそうそういないと思うのですが。
家で過ごせる時間は大事にしましょう!家庭のエンゲージメントを高めることは、業務の充実や。ゆくゆくは日本経済の成長に繋がるはずです。

あと、この年末年始での学びで感動したのは
片栗粉をまぶして焼くとカリカリになるってこと。
豆苗はサッとしゃぶしゃぶするくらいで美味い。

ということ。
まずは料理から美的追求しよう。

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