見出し画像

バーチャルインド研修

 昨日オンラインでインド現地にてNGO活動を行う福岡洸太郎さんを案内人にバーチャル研修を開催した。先月、私が勤務する聖徳学園の生徒向けに実施したのだが評判か良かったのでギュッと1日にまとめて今回は一般向けに開催してみた。

 インドと聞くと最近は経済的に絶好調でいずれは日本を抜き去る国として認知されていることと思う。しかし、突然経済発展した国にありがちな話しだが、その波に取り残され明日の生活も保証されない人たちもいる。物価は発展と共に高騰していくのに反比例してどんどん生活が苦しくなっていくのだ。
 富裕層も貧困層もどちらも発展させていくというのは確かに難しい。田舎の奥地に住む人たちまでケアーしていたらいつまでたっても国は発展していかない。しかし、インドは核兵器の保有国でもあるのでそこに回すお金があるならいつまでも他国からの支援をあてにしていないで貧困層支援に力を入れて欲しいものである。

 このような現状を改善しようと現地で活動している人たちがいることに本当に頭が下がる。

 インドの貧困地域に住む人たちよりも圧倒的に日本に住む我々の方が「夢」を叶えられる確率は高い。「無理だ!」と思う時、その構図を思い描けるようになれれば踏ん張れる場面はこれから増えるだろう。

 体験するということは1番の財産だ。以前生徒をフィリピンに連れて行った時には、どう考えても生活が楽な状況とは言えない中でも笑顔で生きる人たちがいて、生徒たちは大きな衝撃を受けた。自分が無理だと思ったことは果たしてどれぐらい無理なのだろうかと。これはオンラインでは到底伝わらないことだろう。
 現在、コロナ禍によりその体験する機会というのが奪われたことは本当に残念でならない。「コロナが終われば」「大学生になったら」という言葉はよく聞くし致し方ないと思う。それでも、高校生の時に感じたことと、大学生や大人になって感じることはやはり違うのだ。
 話しは変わるが留学に関しても同じだ。「まずは大学に行ってからそこで留学すれば良いのではないか。」という話しを聞く。大学生での留学は行動の範囲や自分でできる事の範囲が広がってしまうので、文化に入り込むというよりは文化を外から眺めるという形になってしまう。それでは自分の人生に与えるインパクトとしてはかなり限定的だ。しかし、ここは割り切るしかない。
 今回のバーチャル研修のような機会が今は色々なところにある。現地に行くか、テレビで一方的に流されるか情報を受け取るかしか選択肢がなかった私の世代からすれば信じられない程素晴らしい環境だ!行けないからこそ、バーチャルで色々な国を体験し、自分の人生の尺度を無限大に伸ばして欲しいと思う。そして来るべきアフターコロナに向けたマインドセットを今から準備して欲しい。


世界を旅するTraveler。でも、一番好きなのは日本、でも住みたいのはアメリカ・ユタ州。世界は広い、というよりも丸いを伝えたいと思っている。スナップシューターで物書き、そうありたい。趣味は早起き、仕事、読書。現在、学校教員・(NGO)DREAM STEPs顧問の2足の草鞋。