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トビタテ!留学Japan x ブータン代表Ngawang🇧🇹

今回は、トビタテ留学×World Road 研修事業で、メンターとして参加していただいたNgawangさんのイベントレポートをご紹介します。(以下、Ngawangさんのレポートを元に和訳した文章が続きます。)


日本の未来のリーダーたちから学んだ事とは
メンター役として日本の学生とつながる機会をいただいた時、”やってみる”という選択肢しかありませんでした。私は日本を第二の故郷だと思っています。日本人は心の中に特別なものを持ち合わせ、何度も私は魅了されてきました。

トビタテは日本の学生の留学を後押しするプログラムです。このプログラムを知り、海外の人にとっても日本という国から必ず価値や識見を得ることができるとても有益で貴重な機会になる素晴らしい取り組みだと感じました。
2011年、ブータン王が来日し議会にて日本のグローバルリーダシップについて賞賛していました。彼は、日本が世界で最も成功している一国家として歴史を通して日本としての強みが年々増強されていると述べていました。さらに日本人の礼儀正しさについても賞賛の意を示していました。
日本は私の出身国であるブータンから見てもとても身近であり素晴らしい国であると思っています。

さてここで私の今回のメンターとしての経験について述べたいと思います。

担当させてもらった学生全員にとてもインスピレーションを受けました。とある学生は児童虐待問題解決を志す学生、宇宙放射に対する薬の研究を熱心にしている学生、また古い建築物を映像スタジオに変える事業立ち上げを目指す学生など。日本中の素晴らしい学生が集まっていると予想はしていたものの、夢を語ってくれた学生みんなのこれまでに成し遂げてきた、または今取り組んでいる物事全てに驚かされました。

私はまず学生たちにトビタテ生として合格したすごさを讃ました。ブータン王国と日本という離れた場所であったとしてもオンラインの画面上で学生たちとの繋がりを実感することができました。
そして、学生たちにまず留学に対する不安や懸念点を尋ねました。ほとんどの学生が今回の留学が初めての海外渡航になるということで、現地へいき海外と”繋がる”という事そのものに不安を抱いているようでした。自分は起業家としての経験、そして日本への文化理解を通して、日本人は海外という環境でよく乗り越えなければならない困難に面するということを知っていました。
そのため私は日本へ留学をした時、言語の壁にぶつかった経験を学生とシェアしました。留学のほとんどの時間、友好関係を築くことに注力していました。そのため数年して、起業家になった時その人脈の重要性を実感しました。お金や知識が重要である一方、人脈は思いもよらない力を発揮させるとても重要な鍵となったからです。もちろん人との関係は量より質です。ギャラップ・データによると世界中で3億人が1人も友人がいないと回答しています。そして、その状況は深刻化するばかりで私は非常に驚いています。現代のこの状況だからこそ、恐れずに人との”繋がり”を作っていくことが重要だと思います。

そして私は若い学生たちに経験豊富なメンターという存在の重要性を強調しました。彼らには潜在的なリスクを避けるため導き、時に助けてあげる人が必要だと考えるからです。そうすると学生たちは経験豊富な人たちと関わりを持つことの懸念点を上げてくれました。

「どのようにすれば自分より年上で経験のある人に対して緊張しないで自身を持って関わりを持つことが出来るのか?」
「自分たちの話をきちんと聞いてくれるのか?」
「自分たちの話に価値がある内容には思えない。」
と不安な声を漏らしていました。

このように疑いの心を持ってしまうのは日本人の若者だけではないと思います。世界中の人々が似た窮地に陥ってしまっていますし、私もその1人でした。考えた末、若者は年齢が若いという理由で知見を欠いているかもしれないが、若さ故の熱意を持っていると思いました。この熱意そのものは若者が有し議論の場においてアイデアに繋がる非常に価値のある点だと思います。さらに知恵そのものは熱意によって引き出され動きます、だからこそ若者は”若さ”そのものに対して劣等感を抱くのではなく自信を持っているべきなのだと思います。
これが私自身の学生たちへの不安に対するアドバイスであり、彼らの”人と繋がること”、”自分より経験豊富な人々たちに面と向かって話すこと”などの懸念点を払拭できたように思います。

私が思うに、メンターとしての役割はただ単純に知見を元にした情報やアドバイスをするだけではないと思います。彼らの話に耳を傾け共感し、そして何かしら学びある”ストーリー”を共有してあげることだと思っています。
学生たちの夢を聞き、自分のストーリーを語ることを通して、むしろ自分の方が多く学び圧倒されました。セッションを通して自分自身も成長したと感じています。
トビタテ留学JAPAN主催者である文科省を始め、日本の文化、スポーツ、科学、技術、そしてWorld Roadのプロジェクトに対してとても感謝しており、改めて若者は若さを武器にしているという自身の考えに確信を持ちました。

原文:Ngawang Gyeltshen
翻訳:矢尾板愛美


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