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2023-2024 Gurgl(AUT)グルグル 結果

アルペンスキーワールドカップ、回転(スラローム・SL)の開幕戦が11月18日(土)に開催されました!

Soelden(AUT)ゼルデン、Zermatt Cervinia(SUI)ツェルマット チェルヴィニアが天候不良で中止となってしまったため、ほんとにやっと開幕したアルペンスキーワールドカップ!

Gurgl(AUT)グルグルでのアルペンスキーワールドカップ開催は、初めてです。どんなコースなのかは、こちらで紹介しているので、ぜひ読んでみてね。

どんなレースだったのか、見ていきたいと思います!


欠場選手

シード選手の中で、レースに出場しない選手がいました。

2023-2024シーズンから出場種目を変更すると発表した、Alexis Pinturault(FRA)アレクシー・パントゥロー。

今シーズンから、回転(スラローム・SL)には出場しないとのことでした。

アレクシーの発表については、こちらの記事で紹介しているのでぜひ読んでみてね。

また、本来なら昨シーズンの種目別年間タイトルを獲得し、レッドビブをつけて新シーズンに登場するはずだったLucas Braathen(NOR)ルーカス・ブラーテン。

2023-2024シーズンの開幕直前に突然の引退発表がありました。悲しい・・・

引退については、こちらの記事で紹介してるのでぜひ読んでみてください。

スタートリスト

FIS Alpine公式Instagramに注目優勝候補選手の投稿もありましたが、トップシード選手のスタートリストは以下の通り。

  1. Linus Strasser(GER)リヌス・ストラッサー

  2. Ramon Zenhaeusern (SUI)ラモン・ゼンハーセン

  3. Manuel Feller(AUT)マニュエル・フェラー

  4. Clement Noel(FRA)クレメント・ノエル

  5. Henrik Kristoffersen(NOR)ヘンリック・クリストファーセン

  6. Daniel Yule(SUI)ダニエル・ユーリ

  7. Loïc Meillard(SUI)ロイック・メイラード

トップシードの7人の中にスイス勢が3人もいますね!すべての選手のスタートリストはこちらから確認できますよ。
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スタートリスト

1本目の結果

2本の合計タイムで競う、回転(スラローム・SL)。1本目で30位以内に入らないと2本目には進めません。

引退したルーカスの親友、Atleli Mcgrath(NOR)アトレリー・マグラスが怪我から復帰して最初のレース。

急斜面でほぼコースアウト?のような大きなミスがあり、最後までゴールしたものの2本目には進めないタイム差でした。残念・・・。でも今シーズンもきっと活躍してくれるでしょう!

昨シーズン飛躍した、Aj Ginnis(GRC)エージェー・ジニスは、片反(片足通過反則)でコースアウト。コースアウトまでの間、ラップタイムを叩き出しキタキターーと思ってたいたので残念でした。でも今シーズンも期待できそうですよ!

オーストリアのシンデレラボーイ、2022年Beijing Olympic(CHN)北京オリンピックの金メダリスト、Johannes Strolz(AUT)ヨハネス・シュトロルツも片反(片足通過反則)でコースアウト。

1本目トップは、2位に-0.94もつけて圧倒的な速さだった、Manuel Feller(AUT)マニュエル・フェラー!

1本目のトップ7は、こちらです!アレキサンダーとマルコは同タイムでした。

1.Manuel Feller(AUT)マニュエル・フェラー
2.Clement Noel(FRA)クレメント・ノエル
3.Fabio Gstrein(AUT)ファビオ・グシュトライン
4.Loïc Meillard(SUI)ロイック・メイラード
5.Alexander Steen Olsen(NOR)アレキサンダー・ステン・オルセン
5.Marco Schwarz(AUT)マルコ・シュワルツ
7.Kristoffer Jakobsen(SWE)クリストファー・ヤコブセン

実力者が上位にきてます!2本揃えば爆発的な速さ、攻めのクリストファーがいい位置にいますね。コースアウトしないことを祈ります!

スタートリスト35番以降くらいからコースがだんだん荒れだして、片反(片足通過反則)でコースアウトする選手が続出しました。

日本人選手は、加藤聖五 選手が残念ながらコースアウト。小山陽平 選手は、35位と惜しくも2本目に進むことは出来ませんでした。

2本目の結果

2本目は、1本目30位の選手から順にスタートしていきます。1本目1位のManuel Feller(AUT)マニュエル・フェラーが最後にスタートということになります。

1本目17位だったMichael Matt(AUT)ミハエル・マットが2本目3位のタイムでゴールした時点でトップに立ちました。そこから僅差に迫る選手がいるも、なかなか合計タイムで上回る選手が来ません。

開催地グルグルがヘッドスポンサーである、Dave Ryding(GER)デーブ・ライディングが1本目15位。

ここで練習もよくしているというホームゲレンデでいい滑りをしましたが、+0.1 と僅差でミハエルを上回れず、Daniel Yule(SUI)ダニエル・ユーリも +0.3 と僅差。

これぞ100分の1秒を競うアルペンスキーワールドカップというようなレース展開です!

長いことリーダーシートに座って後続の選手たちを待っていたミハエルを上回るタイムでいい滑りをして来たのが、1本目5位だったチームメイトのMarco Schwarz(AUT)マルコ・シュワルツ!2本目のタイムは1位です!

オーストリアが、1位 2位という状況で後続を待ちます。

1本目4位だったLoïc Meillard(SUI)ロイック・メイラードは、スタートして10旗門くらい?で片反(片足通過反則)でコースアウトという残念な結果に。

1本目マルコと同タイムで5位だった、Alexander Steen Olsen(NOR)アレキサンダー・ステン・オルセン、1本目3位のFabio Gstrein(AUT)ファビオ・グシュトライン、1本目2位のClement Noel(FRA)クレメント・ノエルは、いづれも2本目リズムに乗れずミスもあって大きく順位を落とす結果となりました。

1本目1位だったManuel Feller(AUT)マニュエル・フェラー。約1秒という大きなアドバンテージがあるも、30番目のスタートでコースも少し荒れている状況でした。

見事に落ち着いた滑りで -0.23 差で優勝!2本目は18位のタイムでしたが、1本目のタイム差で守り切りました。

オーストリアのグルグル開催で、オーストリア選手が表彰台独占!

FIS Alpine公式Instagramで表彰台メンバーの投稿がありました!うれしそうですね!

国歌斉唱は、3人で!会場中大合唱でした。Manuel Feller(AUT)マニュエル・フェラーの優勝はもちろん素晴らしかったのですが、おばさん的にはMichael Matt(AUT)ミハエル・マットの復活表彰台がうれしかったー!

優勝インタビューでマニュエルもミハエルが戻ってきたのがうれしいと話してました。

オリンピックでメダルもとっているミハエルが、第1シードも落ちてしまいマテリアルでも苦労するというシーズンが続いていたので、チームメイトとしてもうれしかったんですね!

ミハエルのマテリアルチェンジについては、こちらの記事でも紹介しているのでぜひ読んでみてね。ほんとにマテリアルには苦労していたことが伺えます。

レースのハイライトがFIS Alpine公式YouTubeにアップされてました!こちらも要チェック!

2023-2024シーズン、スキー大国オーストリアがいいスタートを切りましたね。

今シーズンは、世界中雪不足で各国トレーニング環境を整えるのに苦労していたようです。そんな中、自国に氷河があるオーストリア、スイスは、他国に比べいいトレーニングが出来ていたのではないでしょうか。仕上がりに違いを感じました。

回転(スラローム・SL)から滑降(ダウンヒル・DH)までのすべての種目で戦うと宣言しているMarco Schwarz(AUT)マルコ・シュワルツも初戦から表彰台といいスタートとなりました。

結局キャンセルにはなってしまいましたが、Soelden(AUT)ゼルデンのレースでも1本目トップでしたから、かなり調子がよさそうです。

このあと続くスピード系種目でもMarco Schwarz(AUT)マルコ・シュワルツに注目ですよ!

グルグルのレース最終結果はこちら

番外編

このレースの2本目の途中、1本目のトップ5がこれからスタートするというタイミングでレースがストップしました。

ゴールエリアに人が入ってきて雪の上にオレンジ色の粉を振りかけるという事件がありました。

この入ってきた人達は、どうやら気候変動活動家でアルペンスキーワールドカップの早期開催に抗議をしたかった模様?!

それを見ていた熱い男、Henrik Kristoffersen(NOR)ヘンリック・クリストファーセンが大激怒!

そのときの様子がこちらのメディアのInstagramに投稿されていました。めっちゃ怒ってます!

レース後の自身のInstagramにも、このことについてコメントがありました。

Today’s situation during the second round will divide a lot of opinions, but I am one to take action if I feel injustice. There is no doubt that the climate is a huge issue, and I don’t want to oppress that. However, disruption of a cultural event will never be the time or place.

For most of the athletes, this is their everything. At least four racers got their race ruined today, and that is injustice in my eyes.

Henrik Kristoffersen(NOR)ヘンリック・クリストファーセンの投稿より

今日の第2ラウンドの状況は多くの意見を二分するだろうが、私は不公平を感じたら行動を起こすほうだ。気候が大きな問題であることは間違いないし、それを抑圧するつもりはない。しかし、文化的なイベントの中断は、決して時間や場所ではない。

ほとんどの選手にとって、これは彼らのすべてだ。少なくとも4人の選手が今日のレースを台無しにされた。

Henrik Kristoffersen(NOR)ヘンリック・クリストファーセンの投稿より翻訳

以前のインタビューでもレースは自分のすべてだと語っていたこともあるヘンリック。ことが起こったときスタート台には、チームメイトで後輩のアレキサンダーがいました。後輩への想いもあったのかな?

この活動家たち、Soelden(AUT)ゼルデンでも抗議活動していたみたい。

レース開始の1時間前に3人で約20分間座り込み続けて、氷河に行ける唯一の山道を封鎖して、会場に行こうとするシャトルバスや車に乗ったファンを足止めしたそう。

何れにしてもレース会場での抗議活動はご遠慮願いたいです。別の方法や場所でしてもらいたい。次のレースは安全に開催されることを祈ります!

ちなみに、熱い男Henrik Kristoffersen(NOR)ヘンリック・クリストファーセンは、7位でした。

今シーズンもヘンリックの活躍とマテリアルに注目です!



この他にもアルペンスキーワールドカップについての記事を投稿しています!マガジンにまとめているので、こちらもぜひ読んでみてね。

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