イギリスの郷土料理
フィッシュ & チップス (Fish & Chips)
イギリスを代表する料理の一つ。白身魚のフライにポテトフライが添えられたシンプルな料理で、ファストフードとして親しまれています。
産業革命による鉄道網の整備で迅速に鮮魚が輸送できるようになったため、安価で腹持ちの良いフィッシュ・アンド・チップスは労働者階級を中心に普及されるようになりました。
フル・ブレックファスト (Full Breakfast)
イギリスの伝統的な朝食。卵や焼いたトマト、マッシュルーム、ベイクドビーンズ、ブラックプディングなどがワンプレートに盛り付けられて提供されます。
“The English Breakfast Society”によれば、イングリッシュ・ブレックファーストの起源は14 ~ 15世紀にさかのぼるとされています。
当時、「ジェントリ」と呼ばれる地主貴族層たちが友人や親戚、近隣の人々に朝食を振舞う習慣がありました。これは、その領地の食材の豊かさや料理人の腕の良さを披露する機会でもありました。
イングリッシュ・ブレックファーストが広く普及したのは18 ~ 19世紀の産業革命期。工業化に伴い、朝から晩まで長時間働いていた労働者にとって貴重なエネルギー源として定着していったそうです。
ローストビーフ (Roast Beef)
オーブンなどで蒸し焼きにした牛肉の塊を、薄くスライスした料理。ローストポテトやニンジン、グリンピース、ヨークシャープディングなどが添えられており、グレービーソースをかけて食べるのが一般的です。
毎週日曜日には、ローストした肉を食べる「サンデーロースト」と呼ばれる習慣があり、ローストビーフをはじめ、ポーク、ラム、チキンなど様々な種類の肉を家族や友人と一緒に食べます。
トード・イン・ザ・ホール (Toad in the Hole)
「穴の中のヒキガエル」を意味するイギリスの郷土料理。何ともインパクトのある名称ですが、実際に食材としてカエルが使用されているわけではありません。
シュークリームの皮のような「ヨークシャープディング」の生地の中にソーセージを並べ、オーブンで焼き上げます。その歴史は18世紀まで遡り、当時はソーセージではなく、様々な肉の切り身が使われていたそうです。
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