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ヨーロッパのコーヒードリンク


アイリッシュコーヒー (Irish Coffee)、アイルランド

アイリッシュコーヒーは、ホットコーヒーにアイリッシュウイスキーとブラウンシュガーを加えて、ホイップクリームを浮かべたものです。

1940年代、客の冷えた体を温めるためにアイルランド西海岸にあるフォインズ飛行場のシェフによって考案されました。一口飲むと、ウイスキーの芳醇な香りやブラウンシュガー・生クリームの甘さが口の中に広がります。


エスプレッソマティーニ (Espresso Martini)、イギリス

ウォッカやエスプレッソ、コーヒーリキュールなどから作られるカクテル。ブランブルと同様、イギリスの有名なバーテンダー、ディック・ブラッドセルによって考案されました。

当時イギリスのトップモデルの「目が覚めるようなお酒」というリクエストによって誕生したカクテルで、クリーミーな泡の上に数個のコーヒー豆が添えられているのが特徴の一つです。


ビチェリン (Bicerin)、イタリア

イタリア北部・トリノ発祥の古典的な飲み物。1763年創業の老舗カフェ “Caffè Al Bicerin” (カフェ・アル・ビチェリン)で考案されたもので、トリノの方言で「小さなグラス」を意味します。

ホットチョコレートとエスプレッソ、生クリームから作られ、透明なグラスに注がれて提供されます。


ヴィーナー・メランジュ (Wiener Melange)、オーストリア

ミルク入りのエスプレッソにミルクフォームを浮かべたオーストリアのコーヒー。名称は “Wiener Melange” (ウィーン風の混ぜたもの)を意味します。

ウィーンのカフェ文化は300年以上の歴史があり、その起源は1680年代の第一次ウィーン包囲戦でトルコ軍から伝わったことが始まりであるといわれています。

カプチーノとよく比較されますが、メランジュはコーヒーとミルクの特別なブレンドで、カフェラテに似ています。


フラッペ (Frappé)、ギリシャ

ギリシャで親しまれているアイスコーヒー。インスタントコーヒーに水を加えて作られるもので、好みで砂糖、ミルクも使用します。

フランス語で「氷で冷やしたもの」を意味する名称で、年間を通じて温暖な気候のギリシャにはぴったりの飲み物です。


バラキート・コーヒー (Barraquito)、スペイン

スペイン・カナリア諸島で親しまれているリキュール入りのコーヒー。グラスの中にコンデンスミルク、リコール43(柑橘類やハーブなどで作られるスペイン産のリキュール)、エスプレッソ、ミルクフォームの順に加えて、最後にシナモンとレモンピールをトッピングして作られます。


ファリサイ (Pharisäer)、ドイツ

ラム酒と砂糖を加えたコーヒーにホイップクリームを浮かべた飲み物。長年ドイツで親しまれてきた飲み方で、コーヒーとラム酒の甘い香りの相性は抜群。

かつて、酒好きな農民がこっそり酒をたしなむためにコーヒーにラム酒を加えて飲んでいたところ、牧師に見つかって「Du Pharisäer!( 偽善者だ!)」と叱責された逸話が残されており、「ファリサイ(パリサイ)」と名付けられたといわれています。


カフェオスト (Kaffeost)、フィンランド

フィンランドで親しまれているチーズ入りコーヒー。「ユーストレイパ」と呼ばれるフィンランドの伝統的なチーズが加えられており、特にカイヌ地方でよく飲まれています。

浅煎り豆を使用した酸味の強いコーヒーとチーズの相性は抜群で、チーズはコーヒーを飲み終えた後にすくっていただくのが一般的です。コーヒーの入れ物には、北欧の伝統的な木製のマグカップ「ククサ」がよく使われます。


マザグラン (Mazagran)、ポルトガル

ポルトガルで親しまれているレモンジュース入りのアイスコーヒー。もとはアルジェリア発祥のコーヒーで、マザグランはフランス語で「冷やしコーヒー」を意味します。

レモンの酸味によってすっきりとした味わいになり、一味違うコーヒーを堪能することができます。



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