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毎週ショートショートnote

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たらはかにさんの【毎週ショートショートnote】に参加したものです🐱
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#ライフスタイル

祈願上手【毎週ショートショートnote】

新年の初詣で混み合う時期を避けて、ひと月ほどずらして地元にある神社に来た。 混んでるのは…

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ラムネ炭酸寝顔【毎週ショートショートnote】

ラムネを初めて飲んだのは、小学一年生のときに連れて行ってもらった夏祭りだった。 お祖母ち…

羽根宮糸夜
4週間前
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雪解けアルペジオ【毎週ショートショートnote】

一人でふらっと旅行するのが好きだ。 さすがに泊まる場所は予約しているけれど、どこに行くの…

羽根宮糸夜
1か月前
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春ギター【毎週ショートショートnote】× #春とギター×花吹雪 #シロクマ文芸部

花吹雪の中、やわらかくてどこか儚いギターの音が聞こえてきた。 音がする方に目を向けると、…

羽根宮糸夜
1か月前
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モカ入り卒業式【毎週ショートショートnote】

店内のショーケースには数種類のタルトとケーキ。 素材にこだわったフルーツタルトは季節によ…

羽根宮糸夜
1か月前
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深煎り入学式【#毎週ショートショートnote】

高校の入学式はちょうど桜が見頃だった。 進学といっても小学校から高校まで付属の学校で、私…

羽根宮糸夜
1か月前
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命乞いする蜘蛛【毎週ショートショートnote】

蜘蛛と聞いて思いつくもの。 芥川龍之介の『蜘蛛の糸』。 小学校の学芸会で『杜子春』をすることになって、探した本の中に『蜘蛛の糸』も入ってた。 だからたまに、ふたつの話がごちゃごちゃになる。 小学校で行った海の家。 拳くらいの大きな蜘蛛が壁にいた。 虫は苦手じゃなかったから大丈夫だったけど、他の子たちは怖がっていた。 今思えば、さすがに拳ほどは大きくはなかったんじゃないかと思う。 小学校低学年の頃、地蜘蛛の巣を見つけては引っ張って取っていた。 袋状の巣を外から触って、蜘蛛

桜回線【毎週ショートショートnote】【魅力的な台詞で始まる話】

「わぁ、この桜が見られるだけでも、ここに引っ越してきたかいがあったかもしれない」 引っ越…

羽根宮糸夜
2か月前
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満月ガスとバス【毎週ショートショートnote】

快晴と満月は兄弟だ。 兄の快晴が生まれた日は、雲ひとつ無い抜けるような青空の日だったから…

羽根宮糸夜
2か月前
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三日月ファストパス【毎週ショートショートnote】

日曜の朝の商店街。 人通りがほとんどない早朝にも関わらず、ある一部の場所に行列ができてい…

羽根宮糸夜
2か月前
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お返し断捨離【毎週ショートショートnote】

「ええ?!あれ、売っちゃったの?!」 リビングに父の大声が響く。 「あれ?売っていいんじゃ…

羽根宮糸夜
2か月前
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据え膳の猫ビーム【毎週ショートショートnote】

某アイドルたちが住んでいる寮の共有ルーム。いつも多忙なアイドルたちだが今日はオフのメンバ…

羽根宮糸夜
2か月前
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レトルト三角関係【毎週ショートショートnote】

俺たちは某食品会社のレトルトパウチ食品。 今回、株主優待品としてこの家に送られてきた。 俺…

羽根宮糸夜
3か月前
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ドローンの課長【毎週ショートショートnote】

「今日はどうする?」 「昨日は鯖の味噌煮定食だったから、今日は肉かな」 「俺はそばかな。天ぷらそば」 「うーん、僕は中華にします」 昼休み数分前に昼食について交わされる会話。 会社のビルの上階にある社員食堂はメニューが豊富で何を食べてもハズレがなく、社員たちはほぼこの社食を利用している。 難があるなら一斉に向かうと混雑するということ。早めに行かないと列の後方に並ぶことになり、移動のエレベーターも混む。部署によっては昼休みの時間をずらしている所もある。 うちは課長の方針で好き