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【取材モード】礼拝できない礼拝室


「やはり・・・」というべきなのか?
東京オリンピックの外国人観光客の受け入れ見送りが正式決定となってしまった。コロナの終息が見えない状況なので仕方ないとは思いつつも残念でならない。

 思えば東京オリンピックの開催が決定したことを機に、日本各地でムスリムの観光客を見込んで礼拝所の設置が進められた。それらの礼拝所は設置された後、どのように活用されているのだろうか?今月から定期的に検証していきたいと思う。


そのきっかけとなったのが先日、私が訪れたのは都内近郊にあるアウトレットモールだ。


トイレを探していたところ、ふと見つけたトイレの案内の隣に礼拝室のマークがあったのだ。

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私は非常に驚いた。と言うのも、今まで何度か訪れているアウトレットであったが礼拝室があることを初めて知ったからだ。


せっかくなので礼拝室を利用しようと思ったのだが、ドアの前には「ご利用の方はインフォメーションにお立ち寄りください」と言う文字が書かれており入ることができない。

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この施設に限らず、国内の礼拝室は管理されていることが多い。たいていは設置されているインターフォンで開錠してもらうのだが、ここでは別の場所に行かなくてはならないという・・・仕方がなくインフォメーションに向かおうと思い場所を確認しようとするも近くには何の案内もない。

電話番号などの連絡先すらない…その後、近くをウロウロして10分が経過してしまった。

結局、周囲には何の手がかりもなく私が礼拝室に入ることはなかった。

帰宅後にネットで調べてみたところ、この礼拝室が設置されたのは2019年9月。


はたして、それから何人の人が利用できたのだろう?

新規に設置された礼拝室の情報はムスリムコミュニティーでシェアされるのが一般的だ。しかし、先述したようにこの施設に礼拝室があるのを知らなかった。

せっかく設置した礼拝室。どうして利便性を考えてはもらえなかったのだろうか?


このアウトレットに限らず、国内には似たような使えない礼拝室があるはずだ。
今後も引き続きレポートしていきいたいと思う。

(Text by Nasser)


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