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「心配性でも、泣き虫でもリーダーになれる」NZ、アーダーン前首相の最後の議会スピーチから

こんにちは。ワークシフト研究所、広報担当です。

先日Twitterを眺めていると、ニュージーランドで第40代首相を務めたジャシンダ・アーダーンさんの政治家としての最後のスピーチがタイムラインに流れてきました。

アーダーン元首相といえば、2018年に現職首相としてはじめて産休を取得したことで日本でも広く知られるようになりましたよね。(ちなみに、ニュージーランドの女性首相としては三人目、在任中の出産は世界で二人目だそうです)

このスピーチにとても感銘を受けたので、まだご覧になっていない方がいればと思い、今日はこちらで関連の記事と併せてご紹介をさせていただきます。


ニュージーランド、アーダーン前首相の最後の議会スピーチから

先にご紹介したハフポストに続き、こちらはForbes JAPANから。

「心配性でも、繊細でも、優しくても、気持ちを前面に出す人でもいい。母親でも、そうでなくても、元モルモン教徒でも、そうでなくてもいい。オタクでも、泣き虫でも、ハグ好きでもいい。どんな人だっていい。どんな人でも、(議員として)ここに立つだけでなく、私のように国を率いることができる

https://forbesjapan.com/articles/detail/62344
(太字は筆者)

こちらはVOGUE JAPANの記事です。スピーチに加えて、アーダーン首相の功績や影響力についても触れています。

「先日ある女性から手紙をもらいました。彼女は仕事から帰ると、娘から人形遊びを一緒にしたいと誘われ、『あなたはケイティ・ペリーになってね。私は首相になる』と言って人形を渡されたそうです。私は、心から誇りに思います。女の子たちが、政治や政治的リーダーシップを特別視しないような国になったことを。そして、将来リーダーシップを担う次世代が、世界の潮流を変え、国境を超え、選挙のあり方や既成概念を変えていってくれたら、私はさらに誇りに思うでしょう」

(中略)

働きながらマルチタスクをする女性は私が初めての人ではありません。働きながら妊娠した女性も、私が最初ではありません。私が今していることを、すでに多くの女性たちが成し遂げています

https://www.vogue.co.jp/lifestyle/article/jacinda-ardern-quotes
(太字は筆者)

個人的に残念なことに、上記でご紹介したのは外資系のメディアさんばかり。日本の主要メディアはこのスピーチをあまりガッツリ取り上げていないんですよね。私の方で確認できたのは朝日新聞とNHKだけでした。

朝日新聞

※基本は同じ記事です。恐らく紙面掲載用に文字数を調整したものが二本目。

NHK


記事を読みつつ、このあたり(働く女性をインスパイア・エンパワーする、国内の記事が少ない)が、日本で女性官僚やリーダーが増えない理由の一端なのかもなあと思いました。こちらにも書きましたが、日本の女性官僚の割合は現在10.5%。そして企業の女性管理職の割合は9.4%。比較的女性が多いであろう職場の学校を見てみると、私が住んでいる愛知県限定の話かつ筆者調べで恐縮ですが、令和5年度公立高校の新任校長の男女比率は13.8%となっています。

アーダーン前首相のスピーチは、今社会に出て働いている女性を、そして続く次世代をエンパワーできる、素晴らしい内容だったと思います。こういったスピーチを見聞きする機会が近い将来もっと増えることを願いつつ、最後にニュージーランドの国営放送のインタビューもご紹介しておきたいと思います。

首相就任以前、2017年の自分にアドバイスをするとしたら?と尋ねられた時のアーダーン前首相の回答です。

あなたは自分が思っている以上のことができる。
これは誰にでもあてはまること。
実際にやってみるまでは、自分に何ができるかなんて分からない。

女性と話をすると「一体全体どうやっているの?」という話になる。
実際にやってみるまでは、自分に何ができるかなんて分からなくて、
あなたはいつだって、自分自身を驚かすことができる。

1NewsのYouTubeから。筆者意訳

自信がない人ほどいいリーダーになれる

アーダーン前首相のスピーチを聞いて、僭越ですがワークシフト研究所の代表、小早川優子のメッセージ「自信がない人ほどいいリーダーになれる」を思い出しました。

アーダーン前首相がご自身の弱い部分を見せてくれたおかげで、私たちもバリキャリでなくても、完璧でなくても、自信がなくても、リーダーになっていいんだよ、なれるんだよ、という話をもっともっと伝えていけると思います。

小早川の著書「なぜ自信がない人ほど、いいリーダーになれるのか」(日経BP社)から少し引用します。

今は「多様性」が重視される時代です。現在、職場にいる超スーパーな女性リーダーのような「強く、完ぺきなリーダー」は、複数あるリーダータイプの一つに過ぎないものになってきています。

 昨今、時代の変化が激しくなるにつれ、先行きの不透明さは増し、社会全体における不安度が高まり、毎日を「何となく不安」だと感じる人も増えています。そんな今だからこそ、「自信がない」と自覚している女性が、リーダーとして活躍できる場面が増えているのです。

(中略)

リーダーは、優秀な人を使っていかに成果を上げるかが仕事であり、リーダー自身が必ずしも一番優秀である必要はないのです。

なぜ自信がない人ほど、いいリーダーになれるのか」(日経BP社)

リーダーを打診されているけれど自信がなくて、という方に是非読んでいただきたい内容です。読んでいる時間がないわ、という方はまずは Voicy をどうぞ。編集を担当いただいた日経BP社の小田舞子さんと3回シリーズでお話させていただきました。

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