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「WinActor合宿」のススメ

こんにちは、RPAエンジニアのひーくんです。
今日は、お客様に先日実施させていただいたWinActor合宿の内容のご紹介と、「WinActor合宿のススメ」についてお話します。


◆WinActor合宿とは??

2週間(10日間)、毎日エンジニアがお客様先へ訪問し、
研修から作成まで短期集中型で内製化をご支援するサービスです。


よくRPAツールを導入済 or ご検討中のお客様からよく耳にするのが、

「内製化がなかなか進まない…」
「内製化が自分達だけで推進できるか不安…」

というお声。

本合宿ではそんな不安を解消すべく、
短期間でのシナリオ作成スキル習得を目的としています。


◆合宿カリキュラムについて

おおまかには、以下のカリキュラムで進めていきます。

  • 1~2日目   シナリオ作成に必要な基礎に関する座学研修(基礎研修)

  • 2~10日目 シナリオ作成の繰り返し(※)

※2日目以降は、お客様のご要望に応じて臨機応変に対応していきますが、
 基本的には「弊社用意の課題&お客様の自動化候補業務」を使用して、
 複数シナリオを集中的かつ徹底的に作成する「特訓型の進め方」です。

◆「WinActor合宿のゴール」とは??

合宿の目的は「短期間でのシナリオ作成スキル習得」ですが、
もう少し細分化すると、具体的なゴールは以下の4つです。

  • シナリオを自力で作成出来るようになる

  • 手順可視化が出来るようになる

  • シナリオ作成で困った際など、自力で解決する力を身につける
    (課題解決力を養う)

  • ノードを複数組み合わせた応用技など「テクニックの引き出し」を増やす

※内製化を推進するには、シナリオ作成のスキルに加えて、
 「業務手順の可視化が出来る(業務構造を処理パターンまで読み切る)」
 「可視化した手順に潜む問題を洗い出し、手順の再整備が出来る」
 「シナリオ作成で手詰まりになった際、自分で解決方法を調べられる」

など、一定の課題解決力(業務コンサル力)も身につけていく必要があり、
本合宿では、こういった部分の学びも重視したカリキュラムとしています。


【先日おこなった合宿事例について】

◆1日目:基礎研修&シナリオ作成(1本目)

プログラミング未経験の方がWinActorを使用する為の準備として、
まず「基礎研修」という導入研修を行います。
シナリオ作成に必要な基礎を、サンプルシナリオ作成のチュートリアルも
交えながら学びます。

※今回の合宿にあたり、
「お客様の圧倒的な腹落ち感」に、徹底的にこだわりました

その為、従来の基礎研修テキストの中にある
「この内容は今やっても使わないな…」
「覚えても使う機会がほとんどないな…」

という部分は全て削ぎ落とし、
本当に必要な知識だけを集中的に学んでいただく方向に振り切りました。

この基礎研修の中で、シナリオ作成のチュートリアルは3つ。

・「ブラウザ操作の自動化」
・「アプリ操作の自動化」
・「Excel転記の自動化&繰り返しや分岐などの制御ロジックの使い方」

※そして最後には、ある手順に基づいて、
 「自力でシナリオを作成する」という最終課題を用意し、各自で作成。
 最後に、作成例のシナリオを開示して構造を解説しますが、
 この時点で、受講者が「自分のシナリオの構造との違い」を
 瞬時に理解する事で、「圧倒的な腹落ち感」が生まれます。

 人間が一気に覚えられる量には限界があります。
 その限界を把握した上で、本当に必要な部分だけを集中的に学び、
 学んだ事を即実践し、そして答え合わせをしていく事で、
 「あ、WinActror意外といけるかも!(圧倒的腹落ち)」に直結し、
 一気にWinActor習得へのハードルが下がるのです。

◆2日目:シナリオ作成(2本目)

続けて2本目のシナリオ作成。
ここでは、事前にお客様に用意いていただいた「自動化候補業務」
を使ってシナリオを作成していきます。
(絶対条件として、「1日目に学んだスキルだけでほぼ自動化できそうな業務」を使うことが重要です)

まずシナリオ作成の前に、「手順の可視化」を行う必要があります。
今回は、ご参加頂いているお客様4名のうち1名に、
私から手順ヒアリングをさせて頂き、可視化したドキュメントを
4名に共有します。

ん?4名とも手順をご存知なのに、なぜ手順ヒアリングするのか?

冒頭で触れたように、内製化の為には「業務コンサル力」
身に付ける必要があります。
どこまでの粒度で手順を聞けばよいのか、可視化したものを
共有する事で、「自然とヒアリングのイメージがついてくる」
というわけなんですね。

ヒアリングが終わると、前日と同様に各自でシナリオ作成。
私も並行してシナリオを作成し、最後に答えとして展開・構造共有。
ここでまた、「圧倒的腹落ち」が生まれます。

※この頃から、お客様の理解度を見つつ、
 少しずつ「新しい部品」や「部品を組み合わせた応用技」
 を紹介していき、スキルの拡大を図ります。


◆3日目:シナリオ作成(復習)

3日目は、一旦足を止めて、ここまで学んできた事の復習に
時間を使います。
具体的には、「1~2日目までに作成したシナリオ」を
再度自力で作成するということを行っています。
(質問による助け舟は随時出しながら進めていきます)

この復習を1日挟んでおくことで、
頭の中がきちんと整理され、新しい事を覚える余裕が生まれます。

※そしてこの頃から、勘所の良い方は、
「こういう事をするにはどのノードをどう使ったらいい?」
「このノードってどう使うの?」

などの質問が出てくるようになります。
なかには、私も即答出来ないものも・・・。
↓↓↓
ここで、ユーザーフォーラムの出番です!

実際に私が調べているところを、大画面モニターなどで画面共有しながら
お見せする事で、「困ったときはこういう調べ方をすれば自力で解決できるんだ」というイメージを持っていただくことで、お客様も気付かないうちに
問題解決力を養っていきます。


◆4~5日目:シナリオ作成(3本目)

次は、弊社で用意した業務を使用してシナリオ作成をしていきます。
そして今回は、「お客様から私に手順をヒアリング」していただき、
ヒアリングスキルも高めていきます。
ヒアリングが終わったら、書き出した手順ドキュメントを全員で議論し、
手順やパターンのヒアリング漏れが無いかを確認し、各自シナリオ作成へ。

最後は、恒例のシナリオ構造答え合わせを行い、
「更なる圧倒的腹落ち」を醸成していきます。

※このフェーズに来ると、内製化をした後の具体的な課題感が
 お客様も見えてくるようになり、
「変数やノードの命名ルールをある程度決めておかないと大変」
というご意見も上がるようになります。

この辺りで一旦、命名ルールを弊社がどのようにしているかも
ご紹介するようになります。圧倒的腹落ちの連続となります。

◆6~9日目:シナリオ作成(4本目)

4本目も、弊社用意の課題となりますが、
ここからはシナリオ作成の難易度を極端に上げたものに着手していきます。

自動化内容は、「Excelの加工⇒数値集計⇒転記」の自動化。
Excelに数式を組んだり、行列を追加・削除・色付けしたり、
Excel内のデータをマージして集計する必要があったり、
到底一筋縄ではいかない難易度のものに挑戦します。

手順ヒアリングは引き続き、お客様から私にヒアリングいただく。
そして今回のシナリオ作成は、未紹介のノードを相当数使用する為、
「使用しそうなノードと、そのノードの設定方法」
だけを最初に説明してから、各自一斉に作成に入ります。

結果、皆さんの手が止まります・・・。

でも、それでいいんです。
自分で考え抜くことに意味があります。考え抜いて身に付けたものは
なかなか忘れません。

とは言いつつ、7日目の後半から、ヒントを出し始めます。
(あまりにヒントを出し過ぎると良くない・スレスレのヒントを出します)

そして、悩み抜いている中、
「そもそもなぜこんな業務構造なんだ・・・!」
「こういう業務構造にすればいいいのに・・・!」

というお声が出始めます。

そうそう!それそれ!!
RPAエンジニアには必要不可欠な要素です!!!
この疑問が出るということは、あなたの頭がついに「ロボ脳」と化した
証拠です。


時が過ぎ、9日目には、各自が考え抜いた構造のシナリオが出揃うことに。
今回は答えを見せる前に、4名のシナリオ構造を各自発表いただく事に。
⇒様々なシナリオ作成のアプローチに触れることで、
 作成のアイディアの幅を広げていきます。

最後は、答えの構造を展開・説明し、腹落ち感を醸成していきます。

◆10日目:復習&動作検証&その他ノード紹介

最終日は、これまでの復習に加え、
・お客様先のその他システムをWinActorで操作できるか検証
・その他、マイナーなノードの使い方紹介(メール管理機能など)

上記をしっかり行い、
お客様が今後自走できるよう最後に十分な知識付けをさせていただき、
合宿の締めくくりです。


◆合宿の効果まとめ(受講前・受講後)

今回実施した合宿では、以下の効果がありました。

<受講前>
・ヒアリングの粒度が判断できず可視化が不十分になり、
 シナリオ作成時、構造イメージが湧かない⇒シナリオ作成に苦労する
・どのノードを使用して構築したらよいかイメージがつかず作成が進まない
・シナリオ実行時のエラーに対し、対処方法が分からない

<受講後>
・ヒアリングの粒度が明確になり、シナリオの構造が事前にイメージできる
・頻繁に使用するノードを使いこなせるようになり、かつ作成内容に応じて
 使用経験のないノードでも、自分で使い方を調べて使えるようになる
・シナリオ実行時のエラーにも、対処方法を自分で調べて対応できるようになる

※もちろん、私たちRPAエンジニアと同様のスピードで
 10日後からシナリオがいきなり作成可能になるわけではありませんが、

「シナリオ作成前の事前準備として何をどうすればよいか」
「困った際にどうすればよいか」
などの自走力が身に付くことで、内製化へのハードルがグッと下がります。
そして本カリキュラムを繰り返し復習することで、
より深く習熟いただくことが可能です。


◆あとがき

WinActorに限らず、何かを学ぶ上で「適切な順序で学んでいく」ことが
非常に重要だと思います。
お客様のリテラシーに合わせて「もっとやりたい!」と興味を持って頂けるよう、弊社の屈強なRPAエンジニアがレクチャーさせていただきます。

ご興味がある方は是非お問合せください!

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