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ファイナルボキャブラリーとは?①

 final vocabulary という概念を、知っていますか?リチャード・ローティという学者の著書、『偶然性、アイロニー、連帯』によります。ETV番組 100分de名著で、哲学者 朱喜哲さんが解説されていました。
ここからは、番組解説から自分が要約した内容を記します。なので、原文とは異なります。

①人間はそれぞれ違う価値観をもつ。価値観は、『言葉』で構成される。

②使う言葉によって人格は形成される

③その人の価値観を掘り下げていくと、最終的に残る言葉がある。その言葉を、ファイナルボキャブラリーと、ローティは名付けた。

<考察>

(私見なので異論あるとおもいます)
①②『うるせー!死ね!』などの荒ぶった言葉を日常的に使う人は、『荒ぶった行動をする人』になることが多い。
逆に、『敬語』などの丁寧な言葉遣いをする人は『丁寧な行動をする人』になることが多い。

◯場面により、言葉遣いを変えると人格も変わる。
◯同じ人格でも公的な場面と、私的な場面で言葉・表現を変える…二刀流で、両面を使い分ける。

余談ですが…わたしも普段、『丁寧な言葉』と、『荒い言葉』を意識的に使い分けます。

子どもには、
◎通常モード→敬語『〇〇さん、〇〇してください』(おだやかな口調と態度)

◎危険な行為制止用エマージェンシーモード→『止めて!』『(その行為は)かっこ悪い!』(威厳・圧のある口調と態度)
誰でも、意識的・無意識的に行う行為だと思います。
メリハリがあるほうが、子どもには伝わりやすいので、『よし、今はこのモードで行こう』と、ギアチェンジするように変えてます。
そして、いつも厳しい口調だと、『また言ってる』と聞き流されるため、メリハリが大事だとおもいます。

元に戻ります🙇

◯アウトプット→口から出す言葉によって人は影響を受ける。

◯インプット→目や耳から入ってくる言葉からも、人は影響を受ける。

③ファイナルボキャブラリー
例 江戸時代末期、亭主は江戸っ子、女房と貧乏長屋暮らし、金はないが、困った人を見ると、なけなしの金を渡してしまう。

女房は「お金もないのになんで人に、金をあげちゃうんだよ!」

亭主「だって、あいつ困ってたから…」
女房「うちだって、明日食べる米も買えないんだよ!」

亭主「うっ。…なんでかってぇと…
ええと…ええと…
おれは江戸っ子だからだ!」
亭主「江戸っ子は、困ったやつを見捨てねぇ!」

おわかりでしょうか。

この、最後のキーワード『おれは江戸っ子だから』が、亭主にとっての『ファイナルボキャブラリー』。

その人の『価値観』『依って立つところ』
ですね。

あなたのファイナルボキャブラリーは何ですか?

考えるとおもしろい発見があるかもしれませんね😊

わたしの『ファイナルボキャブラリー』は…

『サバイバーだから』『チャレンジャーだから』ですかね、今のところ。深堀りすれば、また見つかるかも…。

哲学は深い海のよう。わたしたちは、海を潜り、魚(他者)との対話をとおして自己理解、他者理解していくのでしょう。

自己理解、他者理解の話は、長くなるので…また別の機会に。

最後まで読んでいただきありがとうございました🙇

よい1日を。

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