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自分の心と向き合って自分を前に引っ張る

はじめに(いつも書いてること)

このnoteでは、「仕事でも私生活でも心をラクにする(ワークライフハック)」をテーマに文章を書いています。

※「ラクする」というのは、「心身に苦痛などがなく快く安らかに過ごす」という意味で使っている言葉であり、シンプルに「サボる」という意味ではありません。

今回の内容

「型にハマってるなぁ」と感じること、ありませんか?

組織の中で働いていると、「組織人なんだから仕方ない」という人と出会うことが多いんですが、「じゃあなんでその組織にいるんですか?」と問われて答えられる人はどれだけいるだろうか・・・。

「その組織で働かなければならない」と、誰もあなたを縛り付けていないはずなのに。

確かに、その組織で設定されている型に沿った仕事のやり方はあるから、その組織で働く立場なのであれば、その型に沿った仕事のやり方を求められるだろうし、その事実は変えられない。

ただ、「その組織で働く」と決めているのは自分なのに、「なんでこんなことをしなくちゃいけないんだ」ということを考え、ネガティブな状態になり、あたかも「その組織で働かされることを強いられている」ような状態になってしまう人がいる。

それは違うと思う。

そのやり方に納得がいかないなら、やり方を変えられる立場になるか、所属する組織を変えるか。

「組織人だから仕方ない」のように、「◯◯だから◯◯」という感じでネガティブな規定で自分を縛り付けているなら、それは取っ払った方がいいと思います。

その思考は、自分をネガティブな方向にしか引っ張らないから。

所属している組織を選んでいるのも自分だし、組織に所属するということを決めているのも自分だということから目を背けてはいけない。

「組織人だから◯◯」ということを考えると、「本当はこうあってほしい」という願望が見え隠れする。

それを諦めの気持ちに繋げないでほしい。

諦めてしまっては、自分にとっての自由を獲得する行動を制御してしまうから。

諦めというのは、無意識のうちに人の言動を制御してしまうので、自分の『無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)』と向き合うことには意義があります。

日々、いろいろな方と対話や会話をしていく中で、『アンコンシャス・バイアス』を感じるシーンというのは多くあります。

特に、自分がやっている仕事柄、「そのアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)がキャリア構築を邪魔していないか?」ということを感じることが多い。

いったん、アンコンシャス・バイアスについて、『UNCONSCIOUS BIAS - 内閣府男女共同参画局』という資料を参照しながら説明していきます。

以下、『UNCONSCIOUS BIAS - 内閣府男女共同参画局』という資料より。

ネットで自由にダウンロードできるので、文章の引用と該当箇所の画像を添付しておきます。

アンコンシャス・バイアス(unconscious bias)を御存知でしょうか。これは、日本語で「無意識の偏ったモノの見方」のことです。他にも、「無意識の思い込み」「無意識の偏見」「無意識バイアス」等と表現されることもあります。

アンコンシャス・バイアスは誰にでもあって、あること自体が問題というわけではありません。過去の経験や、見聞きしたことに影響を受けて、自然に培われていくため、アンコンシャス・バイアスそのものに良し悪しはありません。しかし、アンコンシャス・バイアスに気づかずにいると、そこから生まれた言動が、知らず知らずのうちに、相手を傷つけたり、キャリアに影響をおよぼしたり、自分自身の可能性を狭めてしまう等、様々な影響があるため、注意が必要です。

【具体的な対処法】
❶決めつけない、押しつけない
→頭ごなしに決めつけないこと、ひとりひとりと対話をしてみること、相手を尊重する心の姿勢を持つことがカギを握ります。
❷相手の表情や態度の変化など「サイン」に注目する
→サインに気づいたなら、「私のアンコンシャス・バイアスによる言動が、相手の心のあと味を濁したかも?」と、ぜひ立ち止まってみてください。
❸自己認知
→アンコンシャス・バイアスの正体は「自己防衛心」です。脳が無意識のうちに自分にとって都合のよい解釈をすることによって起きています。自然の摂理であり、完全に払しょくすることはできません。だからこそ、大切なことは、アンコンシャス・バイアスに気づこうと、ひとりひとりが意識することです。

過去の経験や見聞きしてきたことは、未来への貴重な財産です。否定されるものではありません。一方で、十把一絡げなモノの見方が、悪影響をもたらすこともある、という意識を持ち続けてみてください。大切なことは、ひとりひとり、その時々と向き合うことです。「100人に影響がなくても、101人目に影響があるかもしれない」「これまでに出会った100人の女性/男性はこうだったと決めつけずに、101人目は違うかもしれない」「過去と今とでは違うかもしれない」といったように、101人目に思いを馳せてみてください。

『アンコンシャス・バイアス』は『無意識の偏見・思い込み』なので、日々の意思決定に大きな影響を与えています。

と言われても、『無意識』という部分が厄介・・・。

無意識なので、気づいていないことの方が多いんです。

だから、アンコンシャス・バイアスと向き合う為には、強制的に自分に対して問いを立てる必要があるんです。

細かすぎますが、日々の言動すべてに「自分がなぜそれを選択した?」という問いを立てれば、自分自身のアンコンシャス・バイアスと向き合うことができるはず。

特に、何も考えずに起こしている言動の裏にある価値観こそ、アンコンシャス・バイアスである可能性があります。

上述したように、『アンコンシャス・バイアス=良くないもの』ではないですけど、無意識的に自分自身の言動をコントロールしてしまっている可能性があって、それが自分の意志を制御する方向に向かっていたら、キャリア構築の妨げになることになります。

これは自問自答してほしい・・・、「当たり前でしょ」「普通でしょ」「みんなそうでしょ」という言葉たちが自分を取り巻いていないですか?

意識すると、これらの言葉を言っている人って結構います。

きっとそういう人たちは無意識で発しているでしょうし、アンコンシャス・バイアスが自身の可能性を狭めている可能性が高いです。

周囲の人に意識を向けると、自分自身の言動にも意識が向くと思うので、自分の言動を意識しにくかったら周囲の人に意識を向けることから始めてみてください。

「当たり前でしょ」「普通でしょ」「みんなそうでしょ」という発言をして、その時点で自身の行動に制約をかけている人と出会うと、本当にもったいないと思うんです。

きっとそういう人は、過去の体験として、「当たり前でしょ」「普通でしょ」「みんなそうでしょ」という偏見に対して指摘を受けてこなかったんですよね。

これは、以下の引用部分に書かれている、日本人ならではの特徴がもたらしたものなのかもしれません。

よく日本人は群れたがり気質を持つ、集団行動を好むなどと評されることがあります。これに関しては、日本特有のものとして「場の空気を読む」という言葉の存在が指摘されています。集団の人間関係や利害関係、雰囲気などを暗黙のうちに理解する能力です。この能力がないと「KY(空気が読めない)」などと、ネガティブな評価を受けてしまいます。また群れずに孤立してしまうと、「周囲になじめないかわいそうな人間」と思われてしまう可能性があります。学校や職場などでそういった状況にならないためにも、空気を読んで集団になじもうとする心理が高まるでしょう。

同調圧力とは?
日本人が群れたがる理由と同調圧力に負けない方法を解説!

「当たり前だよね」「普通だよね」「みんなそうだよね」ということを言っていた方が、集団の中では馴染みやすいんです。

自分は別のことを思っていたり、別の価値観を持っているんだけど、一緒感を出していた方が馴染んでいけるみたいな感じ。

自分の価値観を尊重せずに周りに合わせる側は、自分の意見を言えなくなっていくでしょうし、合わされた側は「やっぱりみんなそう思ってるんだ」と思うようになって、多様な価値観と触れる機会が減っていくわけです。

双方の人生において、良い影響はもたらされない。

自分のキャリア構築を考えた時に、アンコンシャス・バイアスが邪魔をして、自分ならではの人生を歩めないなんて嫌じゃないですか?

言い換えると、「誰かの価値観や一般論に自分の人生がコントロールされる」ということです。

自分の人生なんだから、自分でコントロールしたくないですか?

ハラスメントの切り口でフォーカスされることが多いですが、自分自身のキャリアを豊かにしていく上でも、アンコンシャス・バイアスを意識することは非常に意義のあることだと思います。

金子みすずさんの『わたしと小鳥とすずと』より。

「みんな違うんだ」ということを前提にして日々を過ごすだけでも、アンコンシャス・バイアスと向き合う機会を多く作れる気がします。

わたしが両手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面(じべた)をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんのうたは知らないよ。
すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。
(わたしと小鳥とすずと 金子みすず)

「これって、私のアンコン(アンコンシャス・バイアス)?」という問いを自分に立てながら日々を過ごせるかどうか。

これは、周りの人の為にもなりますが、何よりも自分自身のキャリア構築に繋がります。

僕自身も実践していることで言うと、ライフログがあります。

日々の出来事、思ったり感じたこと、学んだこと、行った場所ややったこと、読んだ本や記事、観たテレビや動画や映画など、自分というフィルターを通したものを『Evernote』というアプリを使って記録しています。

記録する手段やアプリは世の中にたくさんありますが、僕はEvernoteの理念や考え方に惹かれて使い続けています(本格的に有料版で使い始めて11年目です)。

ライフログを通して、自分に関わる情報を全て残すというのは、習慣にしないとかなり大変なことです。

僕も今まで、試行錯誤を繰り返しながら今に至っていますから、自分に合うやり方をやりながら見つけていくというのが良いんだと思います。

誰かにやらされてライフログを付けるんじゃなくて、主体的に実行していくものなので。

このライフログは、自分に対するつぶやきのようにも使っています。

それを定期的に見ることで、自分という存在を客観視できるんです。

今ではその機会を通して、「あー、これって自分の価値観だなぁ、アンコンシャス・バイアスだなぁ」って思ったりしています。

そしてまた、そういう機会を通して思うこと・感じることがあるので、それをライフログとして残したり。

この繰り返し。

ライフログの習慣は、アンコンシャス・バイアスと向き合う絶好の機会にも繋がるので、興味がある方はライフログを始めてみてください。

アンコンシャス・バイアスが自身のキャリア構築を邪魔しないためにやること
🔸「これは無理だ」と思ったら、「なんでそう思った?」という問いを立て続けて、どんどん深掘りすること。
🔸「できない理由を考える」のではなくて「どうすればできるかを考える」を意識すること。これは意識の問題なので、「いや、綺麗事じゃん」とか思ったら先に進まないですからね。

以前の先端教育に、セルフリーダーシップに関しての記事がありました。

引用するのはこちらの記事です。

私がまとめた世界標準のリーダーシップの体系は、チームリーダーシップを中核とし、現在の世界で起きている環境変化に対応して、デジタルリーダーシップ、リモートリーダーシップ、ダイバーシティリーダーシップ、グローバルリーダーシップ、ソーシャルリーダーシップを定め、さらにそれらの基盤としてセルフリーダーシップを位置づけます。セルフリーダーシップとは自分自身を深く理解し、自分自身のミッション・ビジョンをつくり積極的にリードすることです。自分自身をリードできない人が、他者をリードすることはできません。セルフリーダーシップはすべてのビジネスパーソンの基本であり、人生100年時代において自律的な、また幸福な人生を送るためにも欠かせません。

「セルフリーダーシップはビジネスパーソンの基盤であり、人として幸福な人生を送る為にも欠かせないものである。そして、自分をリードできない人に他者をリードなんてできない。」・・・、改めて「そうだよな」と感じさせられる内容です。

自分をリードできないのに、他者をリードしようとする人もいます。

それは、「自分はリーダーだから」という固定概念に縛られているからです。

リーダーというのは組織から与えられる役割なだけで、そこに囚われていてはセルフリーダーシップが疎かになってしまうと思います。

誰かを引っ張るリーダーになるという前に、「自分は自分の人生を引っ張るリーダーである」ということを自覚しないといけません。

だから、上記の記事に「セルフリーダーシップとは自分自身を深く理解し、自分自身のミッション・ビジョンをつくり積極的にリードすることです。」とあるように、自分のミッションとかビジョンを決めていく必要があるんです。

自分のミッションとかビジョンがないと、組織に働かされている状態になりかねないし、そうなると、個人の成長と組織の成長を突き合わせていくことが求められる今の時代において、メンバーをリーダーとして引っ張ることもできなくなってしまいます。

というより、メンバーの心を燃やすことはできなくなるでしょう。

人の心を燃やすには、人を引っ張る人が自身の目的を明確にする必要があります。

セルフリーダーシップの大切さは、揺るがないでしょう。

仕事を意味づける主体となるのは自分自身である。

感謝

今回も、読んでいただきありがとうございました。


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