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【新卒でも容赦なし。体罰の対象は日々広がる。】
入社式で、社長が製造部長をボッコボコのギッタギタに
殴る蹴るしていた姿を目の当たりにした私。<詳しくはこちら>
入社早々に衝撃的な光景を目撃するも、ずっと憧れて、一生懸命努力して入ったこの会社。
目の前を現実を客観的に受け入れることはできず、パワハラだの暴力だのといった言葉は一切出てこなかった。
「これが社会であり、当たり前のことなのだろう。もしそうでないとしても、社長は学生気分の私たちの気を引き締めるために、パフォーマンスをしたんだ。そうに違いない。」
入社式の前と後で、社長の印象は変わったが、
社長は毎日暴れているわけではない。
あまりにも成績が悪い社員がいたときに、社長パンチが炸裂する。
---ーーー単なるの暴力とは違う、
会社をよくするための社員へのパフォーマンスだ---ーーー
なんとか社長の暴力を正当化し、自分が入った会社が間違いではないと言い聞かせる。
しかし、強引に自分の考えを歪ませることがだんだんと難しくなってきた。
社長パンチを見る頻度がどんどん増えてきたのだ。
ある日、ふたつ上のB先輩が盛大に社長パンチを食らった。
理由は、B先輩がプレゼンしたある商品への改善提案が、社長の意に反するものだったからだ。。
「俺が先に指摘していた内容は間違っていたというのか!」
「少しエクセルが得意だからって調子に乗るな!物事の本筋をみろ!現場へいって肌で感じてこい」
社長は怒鳴り散らしてB先輩の腹に拳を入れた。
B先輩は入念な調査を元にデータドリヴンで提案に挑んだが、社長はいわゆる「経営者の勘」でそれが違うと考えたらしい。
そして社長は事前にその「勘」に基づいてB先輩に改善を要求したが、B先輩が改めて調べると、その「勘」を否定するようなデータが出てきた状態のようだ。、
B先輩は社長から期待されていると聞いていた優秀な社員だった。
「期待されているからこそ殴られる…愛の鞭のようなもんか」と、私は自分に言い聞かせたが、プレゼンに同席していた感想としては、B先輩のプレゼンは真っ当だったし、社長が改善策の検討を依頼しておきながら、予想と違う答えが出ただけでいきなり殴るのはどう考えてもおかしいという気持ちの方が優っていた。
数日後、続けざまに事件が起こった。
今度は同期のC君が社長パンチを食らったのだ。
しかも理由がヤバすぎた...。
「お前、もみあげが長いぞぉぉお!!!!バフッッッッ!!!」
...!
場は凍りついた。
...と思ったが、凍っていたのは新卒だけだった。
先輩社員たちは一瞬動きを止めるも、何事もなかったかのように働き始めた。
その間もC君は腹を痛そうに抱えながら、社長の説教を受けている。
ちなみにC君のもみあげはそんなに長くない。
田村正和の方が断然長い。
というか逆に社長が短すぎる!!!
いや、よくみたら男性社員のもみあげみんな短っっっっ!!!(清潔感!)
これ既存社員全員知ってるやつじゃん。
募集要項に「もみあげは無くしてください」って書いておくべきじゃん!
話が逸れたが、この出来事で社長の鉄槌は決してパフォーマンスなんかではなく、ただただ怒りっぽく、独裁的な人間性なことが由来することに気付き始めた。
でも、まだ入社数日...。
どうしても現実を信じたくない気持ちもある。だってこんなに早く転職するなんて考えたくもなかったから...。
「さすがに女には手を出さないよな…」
同期のC君がボコボコにされているのを横目に、「C君は男。私は女だから大丈夫。女に拳を振り上げたりはしない」と強引に現実を都合の良い解釈に変えた。
そんな考えはすぐさま散りゆくとは、この時はまだ知らずに。
(つづく)
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