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ビールを勧める医者(何のための健康か)

おばあちゃんは、大のビール好きで昔は毎日飲んでいた。

80歳を過ぎた今も、毎日ではないが、週に何度か冷えたビールを楽しんでいる。

そんなおばあちゃんが、70歳になった時、行きつけのお医者さんにきつく言われてしまった。

「もういい歳なんだから、ビールはやめてくださいね。身体が何よりですからね。年相応に振る舞ってくださいね」そんな言葉で、注意されてしまったのだ。

「そうはいっても、ビールは好きだし、特に健康診断でも異常はないし・・・」

そう思ったおばあちゃんは、近所の違うお医者さんに行って、意見を訊くことにした。

近所のお医者さんに会うと、おばあちゃんは、早速質問したらしい。

「先生、実は、かくかくしかじかで、かかりつけのお医者さんにビールを飲むなと言われてしまって、ただ、健康診断の結果もよくて、何より私はビールが大好きなんです」

その話を聞いて、近所のお医者さんは即答したそう。

「大好きなものを我慢することは、よくない。好きで今健康ならそれでいいです。毎日でも缶ビール一本なら大丈夫。気にせず飲んでください。」

お医者さんのお墨付きをえたおばあちゃんは、嬉しそうにまたビールを飲み始め、かかりつけのお医者さんまで変えてしまったらしい。

健康ブームとなってから随分経っていると思うけれど、健康ばかりを気にして、毎日疲れてしまうくらいなら、好きなことをある程度やって、それも含めて自分を認める方が、トータルでは健康的な生き方かもしれない。

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