ことばと心のエッセイ "こころの疲れ"

こんにちは。Word Peckerです。
今日から「ことばと発達の相談室きつつき」相談員の河西による『ことばと心のエッセイ』連載がスタートします。

このエッセイでは子育てをされている保護者の方、子どものことばの発達などに不安を抱えられている保護者の方などに向けた「心を軽くする」メッセージを発信していきます。

次回からは一部有料記事ですが、皆さんの心を軽くする一助になれば幸いです。

子育ては不安だらけ

「私、男の子3人も育てて大変なのよ!!!」(怒り💢 !)

「うちの子はちょっとADHDっぽくって目が離せないし、周りのお子さんにも迷惑かけているし、本当に大丈夫かしら...」(心配)

「うちは、大人しくっていいけどちょっと発達が...」(不安)

「毎日私だけが家事をやって子育てをして少しは手伝ってよ💢 パパ!」

 「子育てしたことのない人に何がわかるのよ!」(怒り)

などなど日常こんなことを言ったり、思ったり、感じていることはまだまだたくさんあると思います。

妊娠した時は「この子が無事に産まれてきますように!」と願い、五体満足に外見が産まれてきてくれることやこの子の身長、体重は標準かしら...幼稚園、保育園に入学すると周りのお 子さんと比べてうちの子は少し言葉が遅いような...体力がないような...体型が...と次から次へと期待と不安・心配がついて回りますよね。

 そんななか幼稚園や保育園の園長先生から

「〜さんのお子さんは少し言葉の発達が...」

「お友達と遊ばずにずっと1人遊びをしています...」

「〜さんのお子さんは怒りんぼさんで、周りのお友達に暴力的になりますね」

といったお話を聞くと「あれ?うちの子大丈夫?」ってなりますよね。

私もそのようなことを園長先生や学校の先生に言われてたらとても心配で不安で、自分の子供の将来がどうなってしまうのか。この先の困難を考えるだけでその場に立ち尽くすかもしれ ません。

もちろん、そういった様子を見せないお子さんでも育てるのはとても大変なことです。

日々の不安の積み重ねが"こころの疲れ"に

世のお母さんたち(養育者)は24時間365日何かしら自分のお子さんの世話をし、その合間にご自身のことをする生活が長く続きます。

そういったお母さんたち(養育者)は疲弊しすぎ て感覚が麻痺してしまった状態になっています。

『自分は親なんだから、母親(父親)だから自分の子を育てるのは当たり前!みんなやっていること!』

『自分(母親または父親)だけが出来ないって言えない!1人の人間を育てる義務、欲しいと思って授かった子という責任がある。』

などなど、子育てを頑張っているお母さん・お父さんは無意識に自分の頑張りは当たり前と思いがちです。

そして、それがひょんなことで(小さい出来事)爆発することがあります。

ご自分のパート ナーや家族、周囲の人たちに怒りや悲しみ、不安、孤独さ、寂しさをわかって欲しいという気持ち(無意識かも)から八つ当たりをしてしまうかもしれません。そんなご経験はありませんか??

もしそんな気持ちや冒頭の方で少し出ていたセリフを言ったり思ったりしたことがあったら、それはご自身(お母さん・お父さん)の心が(多かれ少なかれ)疲れている証拠ですよ!

昔も今も『“うつ病“は心の風邪』と言われ、どこにでも誰にでも起こり得ることとして軽い感じで(しかし、それが普及したおかげでカウンセリングに行きやすくなったともいえますが...)広まりました。

でも “風邪は万病の元“ とも言います。気をつけていないと軽いうつ病も重症 化します。私はこの“軽いうつ病““うつっぽい““プチうつ(いっとき流行した言葉ですよね)“も、 きっかけはご自身(ご本人)の“こころの疲れ“(ほとんど無意識に溜まっている)からきていると考えます。

"こころの疲れ"に気づくには

では、『どうやって“こころの疲れ“に気づくことができるの?だって無意識に“こころの疲 れ“が溜まってしまうのにどうやって気づくの?』という声が聞こえてきそうですね。

いろんな気づき方があるともいますが、ここでは、冒頭ででてきたセリフのようなこと(もっとたくさんあると思うますが)が頭に浮かんだり、パートナーや友人、家族に言ってしまったらそれがサインですよ!

あれ?私結構こころの中で毎日言っているかも?って思った人いませんか?そうなんです。意外にもサインはたくさん出ているんですよ!!

あっでも勘違いしないで下さいね。サインが 出ているからって“うつ病“になっているということではありません。

人によっては“こころの疲れ“は “うつ病“になるかもしれませんが、多くは実際の風邪(インフルエンザなど)を引いたり、ちょっとしたことでつまづいてり、ぶつけたり、怪我をしたりまたはいつもはしない仕事のミスであっ たりと“こころの疲れ“の出かたは人それぞれでいろんな風に表出します。

では“こころの疲れ“(無意識)が症状や怪我や仕事のミス(表出)したら意識に上りますね。目で見える形になると気づくことができます。

つまり、症状や怪我、仕事のミスをしたら逆 に「私って心が疲れているのかしら?」と自分に問いてみて下さい。

もしかしたら何か気づける かもしれませんよ。もしくは何もない場合もあります。カウンセリングはもちろんカウンセラー やセラピストに会ってこころの内をお話しして気持ちが軽くなったり、新しい自分へと変化する こともできます。が、セルフ・カウンセリングもできます。

セルフ・カウンセリングのすすめ

セルフ・カウンセリングは渡辺康麿が創案した “一人でできるカウンセリング“ で、自分の 思い込み(既成概念)から自由になって、自分と他者とを再発見する方法です。(ウィキペディア 参照)

セルフ・カウンセリングは自分の中にいる自分に気づくこと(自分の中にはいろいろな自分がいて、こんなふうに考えている自分がいたり、感じたりしている自分や本当はこうして欲しかったんだという気づき)から始まるんですよ。

もちろん急には上手くできません!焦りは禁物です。誰にも見えませんよ。ご自身がセルフ・カウンセリングをしていることは。

だから自分の ペースで少しずついろんな自分に気づいていけばいいんですよ!そして、誰にも話さなくてもいい んです。(もちろん話したくなったら話してもいいんです)その少しずつ気がついた自分を

これまた少しずつこんな自分がいたんだね。
⬇︎
そんな自分がいてもいいよね
と受け入れられるようになっていくとVery Good!ですね。

また受け入れられなくても『今はそれを受け入れられないだ け』と思って下さい。ポイントは “今は“ です!

さらにこれは必ず行って欲しいことだあります。

無意識の “こころの疲れ“ に気づいたら (意識化)どんな自分(たとえ人には言えない、醜い自分)でも “よく気づけた“ と自分を褒めま しょう!

セルフ・カウンセリングの第一歩です。

たまにクライエントさんから「どうやって自分を 褒めるんですか?」と私にお尋ねになることがあります。簡単です。言葉(1人のとき)に出して下さい。

「私は、〜な自分がいることに気づけたんだね。よく気づけたね。」と。

自分の声 を自分の耳でしっかり受け止めて下さい。まずはそれだけで大丈夫です。“言霊“のように いつか自分の中に浸透していきます。Let’s try!ではなくこれについてはMUST!ですね(笑) 

今日はこのあたりで終わりたいと思います。
ご拝読ありがとうございました。
©2020Kasai Ichiyo

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