【#007】_資本効率に関して


お疲れ様です。谷﨑です。
本日はビジネス・経営関連の投稿です。

「資本回転率」もしくは「資本効率」
という言葉は見たり、聞いたりしたことがあるでしょうか?

ビジネスや事業を行うときに、おおまかに
①そのビジネスを始めるにあたって必要な費用
②そのビジネスを継続するのに必要な費用
2種類のコストが発生します。
ビジネス継続におけるこの2つのコストの積み重ねを、「資本」と表現することも可能です。

そして、ビジネスとは収益を生み出すためにするものですから、
そのビジネスからは売上が発生します。

どんな人も、仕事をするのであれば、高い収入が欲しいと思うのが当然だと思います。
収入を増やそうとしたり、会社で新しい事業を始めたりするときは、まずは"良いビジネスモデル"を選択することが重要だと思います。
その判断指標の一つとして、『資本効率/資本回転率』というものがあります。

資本回転率は、期間内の売上金額を総資本金額で除したもので、
期間内に資本が何回転したか、というものを表す経営指標になり得ます。

資本回転率 = 売上高 / 総資本

資本回転率が高いということには、複数の条件があると考えていて、
(1)荒利率が非常に高い、
(2)商品の流動性が高い(無形商材であり、顧客が購入後すぐ利用できる/有形商材でも発達した流通網ですぐに顧客に届く)
(3)商品の販売における機会損失や実際に需要がない領域へ資本を投入していない
など、上記の3点などが代表的に資本回転率の高さの要因として挙げられると思われます。

一例として、中小企業の資本回転率の基準を紹介します。
『1.3回転以上』→優良といえる水準
『1.0~1.2回転以上』→標準的な水準
『0.8~0.9回転以上』→改善が必要な状態
『0.7回転以下』→緊急の見直しが必要。
母数となる資産の中に、売上につながらない不良資産が含まれている可能性が高い。

この基準を見ると、小~中規模のビジネスモデルでは、『資本回転1.0以上』が一つの収益化の目安の基準になっているのではないか、と思います。
大企業の事業などは、もっと資本回転率が高いものもあると予想することができ、その事業分野で競合も少なければ、継続して売上・利益を生み出す『金のなる木』といえるのでしょう。

上記のように、定式化された資本回転率は、非常にシンプルなものなのですが、
実際の経営では、どの事業にどれだけのリソースを分配するか、売上の予測とそれに対するアクションと検証、企業活動を維持するための様々な業務があったりする中で、

資本回転率、その他の指標に代表される『Key Performance Indicator』(重要業績評価指標)を、現場レベルで人の負担のバランスや業務の偏りの補足を修正しながら達成する、ことは非常に困難なことかと思われます。

個人的に経営というものは非常に〝感覚的〟なものだと思っていて、
世間で成果を残していらっしゃる経営者の方々は、今までの長い経験の中で磨かれてきたセンスによる判断で、経営戦略等の決定に際して、
『熟慮する』というよりは『即断即決』、ということが多いのではないでしょうか。

この投稿で表現したかったことのひとつは、
おそらく言語化されていない経営などのノウハウを、文章にする必要がある、と思っているということです。

また、業界ごとに異なると思われている経営理念や手法も、業界を超えても応用できるものもあると思います。
これからはそういった業界や境界を超えた、協力関係が少しずつでも構築されていけば(何かと)より良くなっていくのかも、と感じています。

話を戻しますが、不良在庫の処分や遊休資産など、"売上にはつながらない"資産を"売上を作る可能性が高い事業分野"に集中させて、『資本回転率』を高めることで、『売上・利益』を上げることに過度に集中しなくても、企業の売上を高めることは(理論上は)可能なのではないか、ということです。

まとめると、〝『選択と集中』という戦略を有効性の高いKPIに基づいて検証し実行する、という方法は売上や利益を高める上で有効なのではないか?〟ということを考えています。

もちろんそのためには、ある程度の経営における知識などもあったほうが良いかと思いますし、そういった投稿も(主に自分の知識を整理する目的ではありますが)今後も継続して投稿していきたいと思っています。

明日以降に続く




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