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枕の下に

枕の下には、白い紙を入れている。写真を入れたらその夢を見ることができるらしいが、あえて写真を入れやしなかった。

朝起きて、枕の下の紙に目を通す。やっぱりだった。眩しくて大きな月が、夜空いっぱいに広がっている。
それを草むらでわたしはウサギの姿になってぼんやりと眺めている。

「何見てるの?」

母さんがたずねてきた。でも、わたしはたぶん、打ち明けることはしないだろう。

「ひみつ」
「ふーん」

わたしの夢はわたしだけのものなのだ。

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