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ようもうとみどり
2022年3月31日 23:27
青いネオンとオレンジ色があそんでる。お互いに相手を飲み込もうと形を変えるけど、水と油みたいに弾きあっていた。なんだか、仲のいいふたつが戯れているようだ。暗い部屋で二つの色がこの世ならざる光をまとっている。それを眺める私はなにか。「少しおしゃれに言いたいけれど、ただ振られてきたばかりのヒトだよ」言葉にすると、かなしい。それに恥ずかしくもある。なんなの、夕陽が似合う雪みたいな星に行きたいか
2022年3月14日 21:27
「大量だ」「大量なの?」「おうとも、こりゃもう大量の大量よ」ほこりっぽい風のながれる街とも言えぬ街。そこは想像世界の廃棄場だった。「ほら、これは城だろ。見たこともねえ機械にぐにゃぐにゃの金」「おもしろいよ!おもしろいね!」「な、こりゃ大量だろ?ほら、早くとるものとってずらかるぞ」「そうだなあ」グッ。みにくい声が漏れた。彼が振り向くとその子はうずくまって背中に手を当てている